大河ドラマ「花燃ゆ」 第40回 二人の母 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/10/04 22:43
晩年のグチっぽさとか、木戸孝允にはナニな面もありますがまごうかたなき維新の功労者。彼を横取モトピコちゃんアゲに利用するのは不快感しか残りません。横取モトピコちゃんを顕彰するなら、横取モトピコちゃん自身の功績でやるべきでしょう。そんなものがあるなら、ですが。
では、お話スタート。京にいるはずの秀次郎が突然杉家の庭に出現。何がなにやらと思ったら、品川弥二郎の差し金でした、と。
秀次郎が久坂家を継ぐまでの経緯ははっきりしない面が多いのですが、「久坂玄瑞にそっくりだから久坂の子だ」と証言したのが品川。そこで、ドラマでは品川が秀次郎を探すという役回りが振られたのでしょう。
障子紙をぶち抜きまくる秀次郎のフリーダムっぷりに、「しつけも何もなっちゃおらんですね」と嘆く品川ですが、高杉家に押しかけて「晋作ぶっ殺す」とか叫いていたヤツに言われたくありません。
さて、秀次郎をどうするか。杉家の家族会議の始まり始まり。
亀「わたしならほかの人が産んだ子どもを育てるなんて耐えられませんと言いたいんです!」
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大河ドラマ「花燃ゆ」 第39回 新しい日本人 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/09/27 22:30
明治4年(1871年)、病が篤くなった毛利敬親のため、治癒祈祷開催。すかさず、「大殿は美和の畑の野菜しか食べない」などと美和さまの偉大さをブッコんできます。あのガーデニングレベルの畑が大殿の生命線とはまた、心もとない。
謎の美和依存症に陥った大殿を見舞う美和さま。長いトークを繰り広げますが、大河ではありがちな、「自分の思うように生きろ」的エールを贈っただけでした。
そして3月28日、大殿死亡。畑の野菜を収穫し尽くしてしまったのでしょうか。
喪が明けると、隠居を申し出る横取モトピコ。
横取モトピコ「もうそのような力はございません」
そもそも、そんな力ありました?
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大河ドラマ「花燃ゆ」 第38回 届かぬ言葉 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/09/20 20:43
明治2年(1869年)、毛利敬親の隠居により銀姫が奥御殿の頂点に君臨。銀姫が、潮の次席に着くように美和さまに命じると、美和様は遠慮なさいます。
はてはて、前回「私に代替わりしたらお前(美和)に奥を取り仕切ってもらう」って銀姫に言われてその気になってたのに、一体どうしたことでしょう。みんなの前では慎ましく謙譲の美徳を発揮ってことですか? いやな女だな。
こうして奥御殿を取り仕切るご身分にご出世あそばした美和さまですが、「偉ぶってませんよ」アピールのためか、畑仕事に精を出します。すると、早速鞠が引っ掛かります。
鞠「美和さまは少しも変わりませんね」
ある意味、松下村塾でおにぎりにぎってたころから、全然成長してませんしね。
この「ちょっとした家庭菜園」の収穫を、病床の大殿にデリバリー。そのついでに、都美さんとお話。まぁほとんど美和さまが一方的にベラベラしゃべってるだけでしたが。そのときの都美さんの、退屈そうな顔が笑えます。分かります、ホントに退屈でした。
美和「兄の松陰をはじめ、久坂も大殿様にはひとかたならぬご恩をいただきました」
久坂がなぜ死んだのか、大殿をサシで問い詰めるんじゃなかったの?
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大河ドラマ「花燃ゆ」 第37回 夫の忘れがたみ 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/09/13 22:11
・雅らに協力させ、松下村塾で子どもたちを洗脳
・塾を放り出して土木工事に邁進
・女台場を放り出して奇兵隊の飯炊き女
・飯炊き女を放り出して野山塾へ
・杉家を放り出して奥御殿へ
・座敷牢を脱獄して姉の夫と逢引き
・銀姫を放り出して高杉晋作の子の世話をする
・銀姫を放り出してパパの見舞いに行く
・興丸を放り出して肺結核患者の手を握る
・興丸を放り出して京都一人旅
若殿の大事な薬を(歩き旅の)女性に託しちゃう長州藩の危機管理能力には笑いが止まりませんが(普通、武士に騎馬で届けさせるだろ)、このドラマの長州藩(というかお粗末先生のことだ)はバカぞろいなので仕方がありません。
それにしても、殺気だったこのご時世に山口から京まで女一人旅ができるとは、随分と治安がよろしいようで何よりです。
で、物語は慶応4年(1868年)の京へ。「幕長戦争で幕府を打ち破った長州は薩摩と共に京で決戦に備えていた」そうです。大政奉還も王政復古の大号令も、それらに付随する何やかんやも全てすっ飛ばし、「幕長戦争→鳥羽・伏見の戦い」という豪快な省略をなさるとは、さすがお粗末先生です。幕末史なんか描く気がないという決意がビンビン伝わってきます。このあたりの、幕末の些細な出来事に関心がある人は、『八重の桜』を見ましょう。幕末の些細な出来事を丁寧に描写しています。ただし、横取モトピコと美和さまのご活躍という重要なエピはなぜか全てカットされていますが。
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大河ドラマ「花燃ゆ」 第36回 高杉晋作の遺言 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/09/06 22:11
『天地人』にて、味方に引き入れようとした村に見返りを要求され、「金品で買収するのは上杉の義ではない(キリッ)」と兼続に言わせた翌週、武田勝頼に砂金を贈って同盟を提案するなどというイカれた脚本を書いた人ですから、その能力はお察しです。
というわけで、早速お粗末な能力をいかんなく発揮なさいます。美和さまと、そして何より小田ムダを周囲の人間が異常ともいえるほど不自然に称賛し、過大評価するのです。
まずは俺たちの美和さま。優雅にガーデニングをエンジョイ。
一方、後の初代内閣総理大臣&公爵と後の群馬県令&男爵にすぎない小物がツーショット。いきなり不自然な小田ムダageを披露します。
利助「幕府軍に勝てたんは小田村様のおかげ」
なぜそこまで小田ムダを持ち上げねばならないのか、実に気持ちが悪い。
興丸はというと、突然成長していてこれまた気持ちが悪い。前回はまだベビーバスケットのようなものの中に寝かせられていたベビーちゃんだったというのに、1年もたたないうちに農作業ができるほどでかくなっているのです。興丸というか毛利元昭は元治2年2月7日生まれなので、今回が晋作死亡直前の慶応3年4月とすると満2歳。数え3歳。2歳にしてはしっかりしすぎのような。
この興丸の野菜嫌いを巡って、美和さまと銀姫が対立します。
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大河ドラマ「花燃ゆ」 第35回 孤高の戦い 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/08/30 23:04
慶応元年(1865年)11月、幕府軍は広島でミーティング。主要メンバーは、老中・小笠原長行、総督&和歌山藩主・徳川茂承、陸軍奉行・竹中重固、先鋒副総督・本荘宗秀。
一方、長州もミーティング。まさに大村益次郎が戦略を説明すべき場面なのですが、ここには登場せず。それならとことん出さなければいいのに、後で中途半端に出すという適当さです。
で、「時間稼ぎしたいよね」ってことで、小田ムダが軍使を志願。自薦か他薦かは知りませんが、とにかく小田ムダが副使として広島に行ったのは史実です。敬親に偉そうに演説してるあたりが鬱陶しいところですが。
奥御殿では、都美さんがみんなを招集。ノベライズでは、「真っ赤な甲冑を身に着け、薙刀を持ち……」という出で立ちだったのですが、ドラマでは甲冑を用意したのみ。この時点で甲冑を着込むのはやる気の空回りっぷりが痛々しくなるので、ドラマの描写の方がいいでしょう。
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大河ドラマ「花燃ゆ」 第34回 薩長同盟! 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/08/23 23:00
あり得ない捏造エピによって守り役に成り上がりあそばした美和さま、衣装もグレードアップしてご満悦です。生まれたばかりの興丸の子守歌は、あろうことか孟子。美和さまどころか、銀姫やほかの女中どもまでが唱和するという薄気味悪い子育て場面を見せられます。
そこへ、都美さんがやってきます。通りがかっただけかと思えば、「話があって参った」とおっしゃいます。
はあ? 現当主のご正室ともあろうお方が、嫁と女中に用があって「参った」ですと?
いやいやいや、用があったら「召せ」よ。このドラマのスタッフは、江戸時代の作法に無頓着でいらっしゃる。適当に作ったドラマでギャラがもらえるのだからうらやましい。
都美さんが去った後、銀姫、美和、潮らのガールズトークを通して、異常に説明口調が笑える状況説明を展開。ここでも大したことはやっていない小田ムダの名前を強引にねじ込んできて、さらなる笑いを誘います。
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大河ドラマ「花燃ゆ」 第33回 花となるために 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/08/16 22:11
元治2年(1865年)、俺たちの美和さまの大活躍により梅太郎の拝謁がかないます。さすがは美和さま。毛利敬親に拝謁した梅太郎は椋梨の排斥を訴え、敬親が受け入れたことで春風ちゃんのクーデター成功が確定します。
失脚した椋梨は、敬親に直訴するため奥御殿へ。が、目通りかなわず、広敷御錠口に座り込みます。さらに、閉門のため退出を求められると、奥に向かって暴走。強行突破を図るものの、都美さんに阻まれます。
そしてなぜかなぜかなぜなのか、美和さまが椋梨を送る役を仰せつかります。奥御殿の人々は、どうしても美和さまに活躍してほしいようです。
こうして、椋梨家での発狂事件以来となる、椋梨と美和さまの直接対決スタートです。
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大河ドラマ「花燃ゆ」 第32回 大逆転! 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/08/09 23:25
このドラマ、もったいないなぁ。美和さまと小田ムダのシーンさえなければ、「駄作」という程度の評価は得られたでしょうに。
高杉挙兵の報に大揺れの萩城下。すっかり美和さま専用伝言係に成り下がった鞠が、座敷牢の美和さまに知らせます。すると、俺たちの美和さまは真っ先に高杉の家族を心配なさります。
ソコ!?
すると無能な園山さんは、銀姫を守るためという理由で美和さまを釈放します。この段階で姫の近辺を固めても仕方がないし、美和さまがいてもしょうがないでしょうに。
そして話は12月15日、高杉の功山寺挙兵の場面にさかのぼります。「功山寺集合ね!」と宣言したのに、待てど暮らせど誰も来ず。春風ちゃんがボッチ挙兵を覚悟したとき、利助 with 力士隊とイッセー前原と遊撃隊の仲間たち計80人が合流。「真っ先に高杉さんのもとに駆け付けた」(by 伊藤博文)という主張を採用したようですね。
そして三条実美ら五卿に挨拶して出発という、おおむね通説通りの功山寺挙兵でした。ここは特にケチを付けるところはありませんでした。個人的には、「高杉の挨拶を訳が分からず取りあえず聞かされた五卿」って感じの『世に棲む日日』の功山寺挙兵の方が好みですが。
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大河ドラマ「花燃ゆ」 第31回 命がけの伝言 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日付:2015/08/02 22:48
元治元年(1864年)11月、「粛清の嵐が吹き荒れた」という流れで三家老(福原越後、益田右衛門介、国司信濃)切腹、参謀4人(佐久間、宍戸、竹内、中村)斬首の件が語られます。
切腹と斬首は史実だけど、これを椋梨派による粛清として語るのはヘンでは? 三家老の切腹は吉川経幹と西郷隆盛がネゴった末の、長州征伐中止の条件のはず。
そのころ俺たちの美和さまは、小田ムダを心配してしょんぼり。
美和「小田村の兄上が心配です。やのに今の私はとんでいくこともできません」
まぁ、訳の分からない理屈を付けて奥勤めを始めたのは自分ですしね。
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