大河ドラマ「軍師官兵衛」 第44回 落ちゆく巨星 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/11/02 21:07
秀次は具足を着込んで聚楽第の防備を堅めるなど、戦支度で対応。如水は何の策もなく、伏見へ申し開きに行くことを具申。が、秀次は高野山で蟄居の後、切腹。如水、またも役に立ちませんでした。まぁ、如水が得意の唾噴射で秀吉を恫喝した挙げ句に秀次が助かってしまっても困るのですが。
失敗続きの如水が伏見に行くと、秀吉がすっかり老け込んでいて如水ビックリ。ノベライズでは、ここで秀吉が泣き出して秀次とその妻子を哀れみ鼻をかむものの、表情が一変して「妻子にいたるまで根絶やしにせねばいずれ拾に仇をなす」と冷酷になるくだりがあります。老いて感情が不安定な様子を描写しているのでしょうが、ドラマは逆に「秀次は気の毒であった」と淡々と語るなど、感情の起伏が乏しくなったような演出。ノベライズのままの方が竹中直人を活かせたと思うのですが。
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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第43回 如水誕生 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/10/26 21:55
騙され官兵衛を蟄居させた秀吉は、肥前名護屋城で家康と名護屋城仮装パーティーを回想。仮装パーティーをまともに再現しよとすると、広大なセットと仮装したキャスト&エキストラが必要になるところ。それを2人に瓜売りとあじか(竹などで編んだざる)売りを「わざとらしく」再演させることで低コスト化。あんな寒々しい演出するくらいなら、仮装パーティーネタを無理に織り込まなくてもいいのに……。
文禄2年(1593年)8月3日、拾(秀頼)誕生。これで里心がついた秀吉、大坂に戻るため官兵衛問題にケリを付けることに。というわけで官兵衛に登城命令。
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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第42回 太閤の野望 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/10/19 21:44
という、過大な自己評価で視聴者の失笑を買った前回。ドラマスタッフはあらためてこのセリフを繰り返して自分たちの作品のダメさをアピールします。もはや羞恥プレイの域です。ちなみに、ノベライズは「誰かが支えねば」となっており、ドラマより若干マシ。無能な現場スタッフの暴走でしょうか。
で、天正19年(1591年)12月28日。天から降ったか地から湧いたか、突然現れた秀次が関白に就任。秀吉は前関白たる太閤にクラスチェンジ。この唐突っぷりからして、本作の秀次は秀吉の狂気の象徴という「機能」だけを負わされているのでしょう。実に雑な脚本です。『江』のときはクソ脚本ながら北村有起哉が強引に存在感のある秀次にして、最後はあのクソドラマ唯一ともいえる感動シーンにしちゃいましたが、若手ではダメ脚本&ダメ演出という圧倒的劣勢を覆すのは難しいでしょう。
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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第41回 男たちの覚悟 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/10/12 20:36
で、そこにノコノコやってくる官兵衛。「こたびの国替え、天下のためになるかどうかは、徳川様しだい」とか言い出します。何やら気取った言い回しですが、何が言いたいのかイマイチはっきりしません。まぁ、徳川の腹を探っているのでしょうが。しかし、
家康「天下のため、関東で力を養っておくとしよう」
とは、聞きようによってはかなり不穏当。「秀吉に対抗できる力を付けとくぜ」と言っているようにも取れます。それに納得して辞去する官兵衛。この時点ではまだ豊臣政権を支える立場、意志の官兵衛なら、家康の力を削ぐことを考えるべきですが……。
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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第40回 小田原の落日 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/10/05 21:40
という話を官兵衛にチクる利休ですが、利休の方が官兵衛っぽいのが残念なところ。岡田准一も悪くはないんですが、利休のキャラ設定が官兵衛とカブってるんですよね。そのためやたらと多用される純喫茶利休でのツーショットが、半兵衛&官兵衛ではなく官兵衛&官兵衛の「二兵衛」になってしまっています。
そして小知恵ばかり働かせるヒゲが似合ってない三成が、大名の妻子を人質として上洛させるプランを策定。この余計な政策のために、あの黒田ギャルズも上洛することになってしまいます。出番が多いのにミスキャスト感を払拭できない善助と宇宙人はキャッキャウフフ。こんなどうでもいいシーンのために、私の貴重な数秒間が浪費されてしまいました。こんな付け髭した中学生と宇宙人がほほえみ合う絵なんて見たくないんだよ!
さらに、糸と長政の別れを暴露するお富。コイツは関白殿下にクレームをつけようとしたりするなど、頭がどうかしています。こういう、「やらかしちゃう侍女」役は、よほど愛嬌のある女優さんを使わないと、ただただウザいだけになってしまいます。本作の場合、ただただウザいだけの存在ですね。
で、このシーンは寒々しく退屈なまま終了。女性陣によるホームドラマシーンを入れるなとは言わないが、面白いシーンにしていただきたい。
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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第39回 跡を継ぐ者 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/09/28 21:55
で、秀吉に警戒されていると知り、官兵衛は中津城でしょんぼり。そして緊急ミーティングを招集します。ここで、官兵衛、リタイア宣言。突然の後継指名に動揺する長政。が、糸にけしかけられて何となくその気になります。
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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第38回 追い込まれる軍師 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/09/21 21:43
ノベライズには、官兵衛の本陣に合流した清正、正則から、秀吉の意向を長政に話したことを聞かされ、長政を案じて苦労九郎右衛門を中津にやる場面があるのですが、豪快にカット。
後のシーンで、九郎右衛門が鎮房らが成敗されたことを報告するのは、このファーストシーンを受けてのことだったわけです。
さらに、シーンがカットされたために関係性が不明瞭になったのが、鶴と又兵衛。ドラマでは、鶴は唐突に牢に入れられていましたが、ノベライズでは長政が城井谷への出陣を命じた喧噪の中、鶴が捕らわれるのですが又兵衛が逃がします。で、又兵衛が謀殺について長政に詰問。
又兵衛「泥をかぶるおつもりか?」
と長政の真意を悟ったところで鶴を捕らえたという報告が入り、長政が牢に入れておけと命じます。鶴を牢から出すとき、又兵衛が来て説得したのは、ここで関わりが出来ていたからだったわけです。にしても、二度も捕まるとは鈍くさい姫だ。
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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第37回 城井谷の悲劇 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/09/14 22:10
今回の主役である長政君は、誰が見ても罠な城井谷に突撃して視聴者を苦笑いさせます。まぁ、長政じゃ仕方がない。で、隘路に伏兵という、教科書の1ページ目に載りそうな基本中の基本的な戦術に引っ掛かります。当然の事態なのに、ビックリしている長政が実にほほえましい。
この戦いで、大野小弁(「しょうべん」じゃなくて「こべん」)が長政を庇って討ち死にするわけですが、全く印象に残らないおざなりな演出。ノベライズでは、長政を探す鎮房に、長政が打って出て斬り死にしようとして又兵衛に止められる一幕があるのですが、ドラマではカット。そのまま生還場面へ。
九郎右衛門「バカ若がお戻りです」
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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第36回 試練の新天地 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/09/07 21:36
利休「黒田様なら必ずや殿下を説き伏せて下されよう」
旧官兵衛までもが新兵衛を過大評価。なぜ旧官兵衛はそんなに新官兵衛を評価しているのでしょうか。秀吉の身辺に侍っていれば、新官兵衛がうとまれていることだって知っているでしょうに。
しかし、主君を怒鳴りつけるという無礼きわまりない官兵衛の説得というか、単なる駄々が全然通じなかったのは前回の通り。ただし、個人レベルの信心OKという言質をゲットして、行長大喜び。
しかし、狂信者の右近は満足しません。
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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第35回 秀吉のたくらみ 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/08/31 22:15
で、今回は官兵衛の陣における調略の部署割りからスタート。又兵衛も見習いとして仕事を与えられたのに、長政は仕事がなくて無駄に槍を振り回します。
善助「若はいずれ大将になるお方。動きまわるのは又兵衛の役目。それを本陣で待ち、指図するのが若のお役目」
長政も調略能力をアップしとく必要があるのでは……。経験も積まずに、突然関ヶ原で調略開眼ですか?
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