大河ドラマ「真田丸」 第40回 幸村 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/10/09 22:10
今回も雌伏の時代からラスト10回のクライマックスに転換するつなぎ回で、話としては地味になってしまいました。が、苦難を極めた片桐且元が語る大坂冬の陣への道、信繁を励ますきりなど、見応えは十分でした。

真田信繁の前に現れた明石全登、「会うていただきたい方がいます」と言って信繁を誘います。さて、信繁に会いに来た人物とは?

一方、沼田城の真田信之には、徳川秀忠から江戸への呼び出しメール。が、手がうまく動かず書状を取り落とします。「手が滑った」とごまかしていましたが、明らかに手にしびれか麻痺のような症状があるようです。信之は病で大坂の陣には出陣していなので、そのフラグというところでしょう。

場面は再び信繁。彼を待っていたのは片桐且元でした。はて、且元はこの時期すでに大坂城を追放されていたような。

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大河ドラマ「真田丸」 第39回 歳月 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/10/02 21:52
今回は大坂冬の陣を目前にした、信繁の最後の平穏な日々。中だるみ気味でちょっと退屈なところもありましたが、最後に明石全登が現れてもうすぐ大坂冬の陣だったことを思い出させられると、逆にこのダルさはもう終わりなのだと思い知らされる構造です。

ではドラマスタート。真田信之と三十郎が九度山村を訪問、久々の兄弟対面です。真田信繁は信之に、昌幸ノートを差し出します。が、描かれているのは何だか分からない記号だけ。

信之「……凡人には全く分からん」
信之「全部こんな感じか」
信繁「全部こんな感じです」

昌幸……。

あらためて、赦免運動を展開すると宣言する信之ですが、九度山村の面々は困ってないし、ここに馴染んだからと帰りたがりません。

しかし、ブラザーだけになると信繁は本音を打ち明けます。生活の困窮を語り、信之に無心する信繁。そんな信繁に、「ひもじい思いはさせぬ」と言い切るお兄ちゃん。頼もしい。

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大河ドラマ「真田丸」 第38回 昌幸 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/09/26 23:04
ついに来てしまいました。草刈昌幸退場回です。ついでに忠勝も清正も退場。何度も名場面を見せてくれた3人の退場は残念です。にしても、相変わらず通説・俗説をアレンジするのがうまいなぁ。あそこであのエピを使ってくるとは!

慶長6年(1601年)正月、浅野家臣・竹本義太夫の勧めもあり、真田信繁は長兵衛のお宅を訪問。付け届けを用意するなど、何気にいい仕事をするきり。が、思いっきり歓迎されてません。村人との交流や関係の変化を描いたりするのでしょうか、なんてこのときは思いましたけどね。

そして真田昌幸・信繁親子は、真田信之からのメールで彼の改名を知ります。「幸」の字を捨ておったと、昌幸ガッカリ。そして、信繁に代わりに「幸」の字をもらってくれと言い出します。「幸(ゆき)……」

えっ。

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大河ドラマ「真田丸」 第37回 信之 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/09/19 23:01
信幸・忠勝の助命嘆願、家康による昌幸嘲笑などなど、名場面続出の第37回。激する秀忠も意外にいい。真田好きにはつらい場面が続きますが。

ではドラマスタート。真田信幸も(黒田孝高伊達政宗も)ビックリの関ヶ原早期決着。真田昌幸はいまだに受け入れることができず、徳川秀忠が備えとして残していった兵を掃討。気の毒ですが、無駄なあがきです。

そうこうしているうちに、徳川家康の大坂城入城、石田三成捕縛の情報を佐助がもたらします。大坂城に入ったということは、豊臣秀頼を押さえられたということ。家康への抵抗は何の大義名分もなくなったことを意味します。にもかかわらず、抵抗を続けようとする昌幸を真田信繁が諫止。ついに敗北を受け入れたものの、廊下を殴り続ける昌幸が痛々しい。

真田降伏を秀忠が報告すると、上田城を落とせなかった件を家康に皮肉られます。家康にはいいなりキャラかとおもいきや、言い返すそぶりを見せます。幼稚にブーたれているだけのムカイリ秀忠とはまた違う、あまり萎縮しないタイプの秀忠のようです。

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大河ドラマ「真田丸」 第36回 勝負 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/09/11 23:35
真田昌幸最後の合戦、第二次上田合戦です。史実と俗説の整合性を見事に作り上げる手腕はお見事のひと言。さすが三谷幸喜です。ただ、演出面はイマイチだったと感じました。

7月24日、徳川家康が小山に到着します。石田三成挙兵の知らせを受けたのはこのときであったというのが一般的。本作の家康は、知らせを受けて爪をかむそぶりを見せているので動揺したようです。前回も書いた通り、三成の暴発を待っていた、そのために大坂をあえてガラ空きにした、というパターンでないのは割と新鮮です。

ドラマでは、真田信幸が家康の陣にやってきたのも7月24日としていたので、家康の小山到着直後ということになります。翌25日は有名な「小山評定」ですから、事前に家康と話すにはこのタイミングしかないわけですが。

ここで父・昌幸と弟・真田信繁の離反を報告。昌幸たちの離反を見過ごしたこと、信幸だけは徳川方に残ったことなど賛否両論挙がる中、家康は「希に見る忠義ものじゃ」と信幸を称賛してこの場を収めます。口調からして、心底信用している感じではありませんでしたが。

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大河ドラマ「真田丸」 第35回 犬伏 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/09/04 22:48
今回は真田モノには欠かせない重要エピ「犬伏の別れ」です。河原綱家が前歯を折られるエピまで入れてくるなど、意気込みは感じられるのですが……。

真田家も上杉討伐に出陣することになり、上杉につくと宣言して妻たちに大坂脱出を命じます。稲は父・本多忠勝からのメールを真田昌幸に提出。真田が裏切るそぶりを見せたら知らせろと描かれているが稲は信幸の妻であると言い切ります。

徳川に近い動きをすることも多く、真田信繁と信幸が対立陣営に属したりもしましたが、ここでは真田は一枚岩に復帰。稲のエピも含めて、真田の団結っぷりを強調してます。

江戸では、徳川家康徳川秀忠に先発を命じます。が、本多正信を付けると言われて秀忠萎え萎え。モチベーションダウンした萎忠ですが、江に叱咤されます。まさか江が出るとは思っていなかったのでオープニングのクレジットに驚きました。

何にせよ、いつかの変なドラマよりかなりまともな2人で好感が持てます。秀忠もスネてますがヒネ忠でもないしグレてもいないし。江も変なこと言い出さないし。

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大河ドラマ「真田丸」 第34回 挙兵 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/08/28 22:25
今回は、七将による三成襲撃事件と三成失脚、直江状&上杉征伐という、関ヶ原直前の定番エピを展開しつつ、春の謎解答編で謎を解消。と思いきや、「清正への耳打ち」という新たな謎をぶっ込んできました。

ではドラマスタート。石田三成徳川家康襲撃未遂事件のため謹慎中。三成を訪ねた真田信繁は、この機会に視聴者の疑問を解決することにしました。

信繁「実は私の妻のことなのですが。実は石田様のお言葉がずっと気になっておりまして」
三成「私は何と言った」
信繁「あの女は苦労するぞと」

私も気になっておりました。やっと解答編ですか。

大谷家訪問時、三成が春に筆をプレゼント。これを誤解した春が三成にほれてしまった、と。

ほう。

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大河ドラマ「真田丸」 第33回 動乱 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/08/21 22:42
関ヶ原に向けて、対立の構図を分かりやすく描き出した第33回。上杉挙兵の下ごしらえまで今回でやってしまうとは予想していませんでした。前回で三成の痛々しさには慣れてしまったので、今回は三成よりも清正に目がいってしまいました。清正は何度も歩み寄ってるんだけどなぁ。

ではドラマスタート。慶長4年(1599年)1月21日、石田三成が徳川屋敷襲撃計画を宇喜多秀家に報告します。

島左近が登場するも、遊撃計画を立案するのはなぜか真田信繁。一瞬、吉田松陰の妹を称する女が城の防衛計画を得意げに開陳しているシーンが脳裏をかすめましたが、いやいや女性がそんなことをするなどという馬鹿げた話などあるわけがありません。きっと気のせいでしょう。

それはともかく、何かをやったという記録のない主人公を引っ張り出すと、本来それをやるのにふさわしい人物がいるにもかかわらず主人公が出しゃばるハメに陥るのは残念なことです。

ここで板部岡江雪斎が唐突に登場。大名家の滅亡の悲哀を描くだけかと思ったら、コイツが徳川に襲撃計画を漏らします。なるほど、こうきました。

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大河ドラマ「真田丸」 第32回 応酬 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/08/15 22:56
家康の貫禄と三成の痛々しさが見所の第32回。この時期の利家の存在感が希薄すぎるのが気になりますが、信繁視点ということで仕方がないでしょう。

ドラマは伏見 真田屋敷、真田親子が密談を交わす場面からスタート。死んだと思い込んでいましたが、出浦さんが辛うじて存命中とのこと。はや合点はいけないなと反省させられます。

そこへ城からの使いとしてきりが登場。幼なじみの真田信繁に対してはともかく、主家の刀自に対する言動は少女という設定を差し引いても頭がおかしいレベルでしたが、最近はすっかり言葉遣いもしっかりして成長を感じます。

場面は伏見の徳川屋敷へ。徳川家康本多正信の会話から、出浦の身元は割れておらず暗殺者不明でうやむやになりそうな雰囲気。命を狙われるなら、思い切って天下を取ってみてはとけしかける正信ですが、この時点では反応しない家康。真意はどうとでも取れる演出です。

信繁を城に呼び出したのは茶々。そして、豊臣秀吉の遺体の処置と葬儀が議題に。前回で小日向さん退場だと思っていたら、遺体役で再登場です。はや合点はいけないなと反省させられます。

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大河ドラマ「真田丸」 第31回 終焉 感想

カテゴリ:真田丸
日付:2016/08/07 22:32
介護から遺言状作成合戦まで、妙にリアルな認知症老人問題を世に問いかけた(?)秀吉の退場回。関ヶ原や大坂の陣の暗示を随所に盛り込み、これが「終わりの始まり」であることを意識させます。

それにしても、何やってんだ、金吾~!

石田三成たちは豊臣秀吉の死を既定路線として準備を進めます。老衆(おとなしゅう)5人(徳川家康前田利家宇喜多秀家上杉景勝毛利輝元)と奉行衆6人(浅野長政前田玄以、三成、増田長盛、長束正家、大谷吉継)のリストを吉継に見せるも、吉継は病身を理由に辞退。これで五大老・五奉行が決定します。

さらに遺言状も作成して、家康から花押を取り付けます。

自室に戻ったものの、態度を明らかにしない家康。それに対して阿茶局が天下取りを口に出して家康に迫ったのはやや意外でした。

そこへ三成がやってきて、自分の不在時に一存で動かぬよう、家康に釘を刺します。この状況下での口約束何の意味があるのやら……という意味で、三成の行動は単なる挑発行為になっていたような。吉継の言う「やり過ぎは逆効果」という感じです。

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