大河ドラマ「真田丸」 第32回 応酬 感想

カテゴリ:真田丸
日時:2016/08/15 22:56

家康の貫禄と三成の痛々しさが見所の第32回。この時期の利家の存在感が希薄すぎるのが気になりますが、信繁視点ということで仕方がないでしょう。

ドラマは伏見 真田屋敷、真田親子が密談を交わす場面からスタート。死んだと思い込んでいましたが、出浦さんが辛うじて存命中とのこと。はや合点はいけないなと反省させられます。

そこへ城からの使いとしてきりが登場。幼なじみの真田信繁に対してはともかく、主家の刀自に対する言動は少女という設定を差し引いても頭がおかしいレベルでしたが、最近はすっかり言葉遣いもしっかりして成長を感じます。

場面は伏見の徳川屋敷へ。徳川家康本多正信の会話から、出浦の身元は割れておらず暗殺者不明でうやむやになりそうな雰囲気。命を狙われるなら、思い切って天下を取ってみてはとけしかける正信ですが、この時点では反応しない家康。真意はどうとでも取れる演出です。

信繁を城に呼び出したのは茶々。そして、豊臣秀吉の遺体の処置と葬儀が議題に。前回で小日向さん退場だと思っていたら、遺体役で再登場です。はや合点はいけないなと反省させられます。 秀吉は塩漬けにされて奥の蔵へ隠されることに。壷 in 秀吉を安置するのは福島正則。手伝おうとする信繁を拒否して1人で作業を進めます。手が滑って秀吉壷をゴロンと転がしちゃうギャグ展開でもあるのかと思いましたが、三谷は私ほど不謹慎ではありませんでした。

秀吉の死は伏せられ、知らされたのは五大老&五奉行のみ。そして秀吉の死を知らされた家康は、1人になるとそっと手を合わせます。その表情は真摯に見え、これまた心からその死を悼んでいるようです。さて、内心はどうか。

家康は、徳川秀忠を呼び出して江戸に戻れと指示します。が、秀忠君は「何ゆえ?」と聞いて怒られます。分からねーのかよ! 後で真田昌幸による答え合わせ編があります。史実の秀忠の冷酷っぷりを考えると、この秀忠はボーっとしすぎの感はありますが、まだ青年なのでまあいいか。いずれにせよ、家康に反抗しまくるヒネ忠みたいなヘンテコキャラじゃなくて良かった。

ここでまた、メジャーな割に大河ではレアキャラな前田親子が登場。頼りの前田利家があと10年生きていたら歴史は変わったでしょうに、残念ながら病臥中。それもそのはず、秀吉のお友達は死の翌年に死んでしまうのです。豊臣政権にはいろいろ問題もありましたが、とにかくツキが決定的に足りなかった気がします。

こうした状況を見て、信繁のために三十郎を呼び寄せる信幸お兄ちゃん。若干ウザ度がアップした感がありますが、いいキャラなので楽しみです。ドラマでは信繁に仕えるかのような演出でしたが、あくまでも昌幸の家臣。そして、昌幸の後は信之(信幸)に仕えることになります。いつか、信繁の下を泣く泣く去る場面があると予想しているのですが、さて。

で、三十郎歓迎パーティー?開催。春はいい奥方っぷりを見せます。信繁の愚痴を静かに聞く場面といい、今のところ妻として何の問題もないような。石田三成が「苦労する」と言った意味は、いまだに分かりません。

真田兄弟の話題は、正信が大名を招いて宴を開いていること、秀忠を江戸に帰したなど、徳川の動きについて。その意図が読めない信幸&信繁ですが、昌幸だけが真意を見抜きます。本能寺の変の戦訓を生かし、家康と秀忠が同時に死ぬことがないようにリスク分散した、と。他にも、いざというときのために徳川にとっての策源地たる江戸を完全掌握しておく必要もあったことでしょう。

徳川が大名たちに接待攻勢をかけていると知った三成は、それに対抗して「われらもやろう」とパーティーを催します。が、欠席者だらけのガラガラ状態に三成落胆。クリスマスパーティーを企画するも、誰も来てくれなくて涙する星飛雄馬を思い出さずにはいられません。もうイタイタしくて見てらんない。

そこへ、どういうわけかやってきた細川忠興。せっかく来てくれた招待客と言葉を交わすこともなく中座しちゃう三成……。忠興をして「行って損をした」と言われる始末です。ホストにもてなす姿勢がなければ、まぁそうなりますわな。

11月、加藤清正帰国。名護屋城まで清正ら引き上げ組を出迎える三成。清正の築城術や内政手腕を正しく評価するなど、言うべきことは言っている。清正も、三成への不満は飲み込んで協力体制を確認。すれ違い感はあるものの、辛うじて決裂は避けられいて、逆にハラハラします。この関係がいつまで続くのか?

清正らをねぎらうために宴を用意したという三成。嫌な予感がします。

パーティーが始まると、仕事があると言って中座しちゃう三成。わざわざ三成の中座を伝える長束に対して顔をしかめるなど、三成も一応中座がまずいことであることは認識している様子ですが、改めるそぶりはなし。「お前と飲みたいんだよ」と引き留める清正を振り切って退出。わざわざ味方を敵に回す三成の不器用さがイタい。理で動く三成と情が深い清正の、決定的に相いれない部分が顕在化してしまいました。

徳川パーティー時に正信が根回しした、松平忠輝伊達政宗の娘・五郎八姫の縁談が発覚。信繁はこの真偽を家康に直接ただします。秀吉の遺言に反すると主張する信繁に対し、秀吉はまだ死んでおらず葬儀も行われていない、だからまだ「遺言」に従う必要はないと反論する家康。秀吉の死を伏せていることを逆手に取られ、信繁の追及はそこまで。

家康の専横に危機感を強めた三成は、評定で家康を老衆から外す決意を固めます。豊臣秀頼が成人するまで待てという大谷吉継と信繁ですが、聞く耳を持ちません。

そして評定の日。老衆は威勢のいいことを言って家康の態度を非難。上杉景勝も頼もしい言葉を吐きますが、アンタは微妙に信用ならん。

そして評定開始。宇喜多秀家が家康を非難すると、「御掟のこと、忘れておった」とうそぶく家康。逆に、このようなときにと一同をしかりつける始末。

景勝「忘れたで済む話ではない。……ような気がする」(小声)

発言しただけでも褒めるべきか……家康の恫喝にあっさり凹む景勝を見るのはつらい。

老衆のふがいなさに業を煮やした三成が、家康を激しく弾劾しますが、これまた逆に「君側の奸」呼ばわりされて返り討ち。評定は完全に家康の貫禄勝ちで終わります。内野聖陽の細かい表情の作り方が見事で、実に見応えがあるおっさんシーンでした。

家康にフルボッコされた三成は、徳川屋敷に夜襲をかけて家康の首を取る決断をするのでした。家康と利家が対立して和睦した事件を三成主導に改変するのかな?

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