大河ドラマ「義経」 第32回 屋島の合戦

カテゴリ:義経
日時:2005/08/14 21:56

今週も「パペポ~♪」と始まった第32回。前回に引き続き、緊張感のある出来で結構なことである。んが、やっぱりツッコむぞ。

前回ラストに続いて嵐の船上シーン。激しく揺れまくり立っているだけでも大変な状態でみな操船を行っているわけだが……。ヨッシーが帆の下部を太刀で切り裂くときだけ、

まったく揺れが収まっていた

のはご愛嬌か。

何とか勝浦に上陸した一行。「嵐だったので見張りにも見つからずに済んだ」という趣旨のセリフがあった直後に近藤親家が訪ねてきたのには爆笑してしまった。寝返りを決めていた近藤だからいいけどさ、

思いっきり見つかってるじゃねぇか

余計なセリフを入れるとギャグになるぞ。 寡兵であることを隠すため、今度も放火を行うヨッシー軍。だが、今回は対象を山野にした様子。屋島攻めでは「三草山のときと同様」付近の民家に放火したはずだが……。また、「住民の説得」「納得する住民」というヘンテコ捏造を入れるのかと思ったが、さすがに少しは恥を知っているのか?>NHK

最重要目標の三種の神器は、当然のことながら船に移される。海上兵力を整えず、少数の兵だけで突撃するという無策っぷりでは当然の結果であろう。

扇の的のエピソードは、結構がんばっていたのでは。平家方のお嬢さん方(&昔お嬢さんだった方)による悲惨なダイコン演技はツラかったが、源氏方の射手オーディションのシーンはよかった。与一が今井翼になったと知ったときは、キャスティングした人の家に火を付けに行こうかと思ったが、これまた意外によかったかも。

与一が射るシーンでは、ちとヨッシー&能子のカットが多すぎ。兄妹の邂逅を描きたかったのだろうが、あそこは与一&翼の見せ場だぞ。で、翼の意外な健闘で名シーンになりかけた扇の的だが、へなちょこCGで台無しに。何だこれ。ひょっとしてギャグのつもりなのか?

ここで平家方のジーサンが舞い、それを射よとヨッシーが与一に命じるはずなのだが……スルーですかそうですか。絶対そうするだろうと思っていたが。

そして佐藤ブラザーズ兄 継信の殉職討ち死にへ。継信が息を引き取るシーンはちと目頭が熱くなった。いいシーンじゃねぇか。

が、合戦シーンはいかがなものか。本来は源平ともに布陣したあと、名乗り→矢合戦という流れなのでヨッシーの指揮自体には特に落ち度はないように思える。ドラマでは、ここが妙にドタバタ。平家の動きを察知して迎撃に向かうところまではよかったが、いかにも敵が隠れていそうな場所にむやみに突入した後、包囲されて四方から矢を射掛けられる事態に。カニがコントとしか思えない酷い演技(南原、貴様は二度と大河に出るな)で田口教能を調略してこなければ、皆殺しにされそうな勢いであった。

ドラマのこの場面に限定すれば、あきらかにヨッシーの指揮の責任。考えなしに突撃するからあのようなことになる。あんなバカ大将のためでは継信も浮かばれまい。

合戦シーンもなかなか気合が入っていてうれしいなぁ。一ノ谷のときと同じく、馬上で太刀を振るいまくるヨッシー&郎党&AA職人には萎えるが。