大河ドラマ「軍師官兵衛」 第45回 秀吉の最期 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日時:2014/11/09 21:54

竹中直人退場回。ノベライズとドラマでエピの順番入れ替え、演出の変更などがあります。演出がダメダメだったり、ノベライズは蛇足的なエピがあったりと一長一短。このムラがなければもっといいドラマになっただろうに。

まずは熊之助の犬死エピから。ノベライズとドラマではシーンの順番が変わっているため、シーンの意味まで変わっています。

ノベライズは、熊之助の船に海水流入(生死不明)→朝鮮で秀秋が総大将なことに不満たらたら。「熊之助が総大将みたいなもんじゃね?」と熊之助の名前が出た瞬間、扉がバタンと開きみんなビックリ。が、誰もいない。太兵衛「風か……」。という、余韻を残した展開。熊之助、風になって朝鮮の父のところにたどり着いたのかねぇ。

ところがドラマは、朝鮮で秀秋が総大将なことに不満たらたら→熊之助の船に海水流入という順番なので、朝鮮のシーンは単に黒田勢が不満を愚痴っているだけという、しょうもない場面に劣化。なくてもいいようなシーンになってしまいました。ドラマスタッフ、ダメ脚本以上にセンスねぇな。

で、何やかんやあって、朝鮮に熊之助遭難を知らせるメールが到着。そのメールを太兵衛に渡す如水。それを読み、平伏して詫びる太兵衛が痛々しい。もこみち、がんばった。悲痛さは伝わってきたよ。 慶長3年(1598年)春、家康が伏見城を訪問。わざとらしく醍醐の花見を話題に出す家康。北野ティーパーティー、名護屋城コスプレパーティー、醍醐の花見。秀吉プロデュースの大イベントを全てトークで済ませました。コストが掛かる場面は徹底して避ける意図が見え見えで笑えます。まあ如水に関係ないエピだからいいんですが。

家康に秀頼の将来を懇願する秀吉。快諾する家康。泣きながら礼を言う秀吉。その様子を微妙な表情で見つめるその他一同。秀吉耄碌したのう。

と思ったら、おねとのツーショットで「今でこそああ言っておるが、先のことは分かったものではない」と、家康を全然信用していない秀吉。ちょっと安心。このあたりの脚本は割とまっとうです。

ノベライズには、五大老五奉行体制が敷かれたこと、その一端として三成が家康に裁可を願い、家康が花押を書いて三成に返すといった場面もあるのですが、カット。

帰国した如水は、病臥中の秀吉をお見舞い。死に神如水が見舞いに来たからには、秀吉も長くないな……。それはいいけど、太閤の布団の上に杖を置くのはいかがなものか。

そして始まる秀吉の昔語り。そして如水にも秀頼のことを懇願する秀吉。必死に如水の手を握る秀吉。が、その手をそっと外す如水。また安請け合いするのかと思いきや、ここは予想外な演出。

秀吉「すまなかった。おぬしが思うような立派な天下人になれなかった」

あらためて平伏して秀吉に礼を述べる如水。礼の形をとった、今生に別れです。この場面は良かった。

続いておねと秀吉の最後のシーン。

おね「お互い、歳を取りましたね」

いや、アンタは変わってないよ。とはいえ、ここも良かった。ドラマでは、ここで秀吉終了。お疲れ様でした。老醜の秀吉も良かったよ。ノベライズでは、場面をあらためておね、淀、秀頼が見守る中での臨終シーンがあるのですが、ここはドラマの演出でよかったと思います。

秀吉死亡の知らせは、ドラッグ作り中の家康にも到着。以前からの情報通り、ここで右目が開く家康。演出(演技?)意図がいまだに分からん。単なる中二病的発想?

2014年 大河ドラマ「軍師官兵衛」キャスト(配役)
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