大河ドラマ「軍師官兵衛」　第28回 本能寺の変 感想

アバンはまたしても官兵衛age。田畑を台無しにしてしまったと言う秀吉に、既に手配済みと答える官兵衛。

秀吉「さすがは官兵衛じゃ」

アバンでこのセリフを言わせるというルールがあるの？

ちなみに、ノベライズによると官兵衛の手配とは、「特に難儀する者に米と銭をやる」というもの。これに、妙な人が引っ掛かるというわけです。

一方、本能寺の信長は人馬の気配でお目覚め。敏感すぎるような気がしますが、近習が知らせに来たときムニャムチャ寝ぼけられては台無しですから、事前にシャキっとしていただいた方がよいでしょう。 そして本能寺の変始まり始まり。序盤はテンプレ通り。明智の軍勢と知らされ、「是非におよばず」。

信長は定石通り、まずは弓矢で応戦。濃姫まで弓矢で大活躍。この女、イラねぇ。さらに、薙刀ではなく刀で参戦。合戦で実際に殺し合いを経験している雑兵や武将をバッサバッサと切り倒します。『功名が辻』の濃姫無双の悪夢再び。何で完全武装した現役兵が、戦に出たこともないオバハンに負けちゃいますかね。

濃姫に活躍させたので、マイナス1万点。

そして、信長も強い。とっても強い。ある程度強くてもいいのですが、あの鬼神のごとき活躍。義輝並の剣豪っぷりです。

で、必要以上に活躍しちゃった濃姫もついに負傷。あー、この後に及んで信長＆濃姫のタルい展開。本能寺の変が一気にダレました。

とういうわけで、またマイナス500点。

濃姫っていつ死んだかも不明なくらい史料にはほとんど出てこないので、このとき本能寺にいた可能性もないわけじゃないのですが、「濃姫が出てくる本能寺の変に成功作ナシ」の法則はまた発動してしまいました。

そして、奥へ奥へと向かう信長。おいおい何部屋あるんだ？　『四畳半神話大系』が始まったのかと思ってしまいました。最後、既に延焼している部屋にたどり着き、舞なのか軽く口ずさんでみただけなのか、実に微妙な敦盛の後、頸動脈を掻き切って自害。

信長死亡シーンは割と普通でした。

本能寺大爆発、火縄銃銃撃戦、高速スピン敦盛、迎えに来る死霊・生き霊（謙信、江）もネタキャラ随天もなく、しみじみと普通でした。濃姫無双以外は特にダメなところもなかった一方、特に冒険もなく記憶に残らない本能寺の変になってしまいました。

序盤は全然ダメダメだった江口信長も、後半はなかなかハマっていました。今回も賛否両論ある信長でしたが、後半は良かったと思います。お疲れ様でした。

近畿圏内に広がる光秀謀反の知らせ。安土城では土田御前がショーック。長浜城ではおねが早速退去の準備を指示。ヘタに籠城したあげく人質にでもなっていたら、山崎の戦いに影響しちゃったかもしれませんね。おねがさっさと退去を決断したのは賢明でした。

堺の家康は、信長の死を知らされて「わお」。通説通り妙に潔く切腹を決断し、本多忠勝らに説得されます。「主な道は閉ざされておるかもしれませぬ。ならば、道を通らねばよい。山を越えるのでござる」ということで始まる神君伊賀越え。歴戦の武将にとっても死を覚悟しての決死行。実際、別ルートを行った穴山梅雪は殺されているわけで、家康にとってもギリな出来事でした。決して、9歳の小娘がキャンプファイヤーしながら楽しく同行できるような旅ではありませんでした。ま、あんなバカげたドラマは二度と作られないことでしょう。……作らないよな？＞NHK

6月3日。まだ本能寺の変を知らない備中の面々。「さすがは官兵衛」な米配給事業で俺たちの政職さんを発見。以下、ダラダラといまさらなしょうもないシーンが続きます。本能寺の変後の緊張感が台無しです。イラナイシーンだったなぁ。

その夜、長谷川宗仁の密使辰蔵が到着。

人払い、本人認証など、微妙にタルいことに時間を費やした後、ようやく密書が官兵衛に渡ります。普通、密書はたたまれたまま相手に渡すものだが。辰蔵が開いて官兵衛に渡すとはまた、妙な演出です。

一般的な流れとしては、
・秀吉と官兵衛が同時に知る
・嘆き悲しむ秀吉より先に復調した官兵衛が「チャンスですぞ」とささやく
・秀吉、官兵衛を警戒
というテンプレがありますが、今回は官兵衛が先に知るというパターン。そのため、官兵衛も動揺するが考える時間が生じることになりました。

というわけで、事前にプランニングしてから秀吉に知らせに来る官兵衛。このあたりは緊張感があっていい演技、演出でした。

秀吉「ウワッハッハーーン！！」

どっかのイカれた元県議を思い出して、微妙に苦笑いです。タイミングが悪すぎました。

官兵衛「殿のご運が開けたのですぞ！」

ノベライズでは、善助がFrom：光秀、To：毛利のメールを持った男を捕らえて官兵衛大喜び、というシーンがあるのですがカット。恵瓊呼び出しにつながるシーンなので、他のどうでもいいシーンをカットしてでもここは入れるべきだったのでは。

毛利宛メールをゲットして、毛利がまだ信長の死を知らないと確信した官兵衛は、善助を毛利の陣に使いに出します（ドラマではカット）。

で、呼び出された恵瓊（ドラマはここから唐突にスタート）。

早速、毛利領8カ国本領安堵を条件に和議を結びたいと打診。いぶかしむ恵瓊に、信長の死を伝えちゃう官兵衛。

えっ

2014年 大河ドラマ「軍師官兵衛」キャスト（配役）
もご利用ください。