大河ドラマ「軍師官兵衛」 第20回 囚われの軍師 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日時:2014/05/18 21:52

官兵衛といえば監禁プレイ。ようやくここまで来ました。オープニング映像だと、水中でもがいてるあたりですね。オープニング映像にも藤の花が出てくるから、藤巴のエピもやるのでしょう。常識的に考えれば、藤巴使用のタイミングは解放後ではなく小寺姓を与えられたときだと思いますが。

で、話は備後は鞆の将軍御座所から。義昭さんは蹴鞠をエンジョイ中。が、近習(真木島昭光?)のお追従で突然やる気スイッチが入り、スパムメールの送信を再開します。

で、われらが主人公の官兵衛は、村重とトーク。織田の直臣ですらない官兵衛が鉄甲船の存在を知っているのも違和感がありまくり。また、(見たことがない?)鉄甲船が毛利の水軍に勝つと思えるのも不思議。

ノベライズでは、このトーク中に村重の近習が第二次木津川口の戦いの結果を知らせに来て村重が動揺する下りがあるのですが、ドラマではカット。まぁカットは妥当かな。官兵衛が鉄甲船を口にしたら毛利水軍の敗報がもたらされるって、タイムリーすぎて笑ってしまいます。 この村重を説得にかかる官兵衛ですが、相変わらず内容に説得力がありません。

官兵衛「新しき世を築くことができるのは毛利ではない」

と言うのですが、そもそも「新しき世」って響くの? 播磨の面々にしろ村重にしろ、そんなことを望んでるようには見えないのですが。

村重の課題は、信長への不信感と、謀反したからには許されるはずがないという恐怖。そして若干の野心。これらを満たし、解決する案を出さなければ説得できないことは明白。しかし、官兵衛は村重の事情など一切無視します。

官兵衛がことあるごとに調略や説得に失敗し続けるのも、相手の課題や望みと全然すれ違った自分本位の価値観を押し付けているからでは。

家族6人で楽しくドライブできるクルマを求めているパパに、エンジンがスゴイよと2ドアのスポーツカーを勧めているようなもの。う~ん、営業マンとしては全く使い物にならないタイプだな、この人。というか、本当につくづく無能です。

官兵衛が説得力のない空虚なセリフを吐いている一方、信長が調略に乗り出します。まずは、キリシタンを人質に取りつつ、望むだけの恩賞を餌に右近を調略。官兵衛よ、調略ってのはこうやるんだよ、と。

再び、使えない軍師軍使官兵衛のシーン。面会にきただし、官兵衛にわびを入れます。

だし「私があのような文を書いたばかりに、このようなことに……」

君は、この後さらに事態を悪化させるわけですが。

再び場面は右近へ。家族、村重、キリシタンの板挟みに苦しんだものの、城外のクルスを持ってくる信徒の信頼で決意が固まります。信長の下へ、白装束で単身出頭する右近。で、許されて一件落着。

右近パパは村重へ謝罪訪問。ドラマはこれだけでしたが、ノベライズでは友照がその後官兵衛が収監されている牢にやってきて、右近の降伏を官兵衛に知らせます。さらに賛美歌を歌い出し、あの横柄牢番の平吉に棒で突かれたりします。おいおい、村重の与力とはいえ城主の父を棒で突くとは、この平吉やりすぎでは。

すると場面は姫路に。黒田家臣の起請文提出の下りは、演出次第では感動的になるはずなのですが、場面転換が唐突で入り込めません。演出もダメダメですが、ノベライズも場面ぶった切りのつぎはぎなので、脚本レベルで感動させるような代物ではなかったようです。

で、また唐突に信長の本陣の場面へ。村重謀反の元凶、中川清秀が信長に下ります。ま、コイツは賤ヶ岳で死にますから。

で、また唐突に有岡城の牢の場面へ。「苦しそうにのたうち回る」という、脱走テンプレで視聴者を苦笑いさせてくれます。ノベライズでは、隣の牢に友照がぶち込まれていて、官兵衛が一緒に逃げようと誘う下りがあるのですが、ドラマではカット。官兵衛と友照を絡ませる意図がよく分からないので、カットは妥当でしょう。このあたり、脚本の迷走が垣間見えます。

こうして、だしの協力で脱走する官兵衛。が、村重にバレバレ。そして突然始まるSP官兵衛。が、結局捕らわれて土牢へ。待遇が一気に悪化します。

だし「私が脱走を手引きしたばかりに、このようなことに……」(とは言っていませんが)
とにかく、だしがよかれと思って何かすると、官兵衛はどんどん不幸になっていきます。

次回は、宇宙人も有岡城下に潜入します。あんなのが人間に混じっていたら目立ってしょうがないでしょうに……。

2014年 大河ドラマ「軍師官兵衛」キャスト(配役)
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