大河ドラマ「平清盛」 第42回 鹿ヶ谷の陰謀 感想

カテゴリ:平清盛
日時:2012/10/28 21:18

というわけで、今回は歴史に名高い「鹿ヶ谷の陰謀」。近年は清盛によるでっち上げ説も出ていますが、ドラマは旧来の『平家物語』ベースで展開します。ドラマとしては実際に陰謀があったとした方が盛り上がるので、妥当なところでしょう。ただ、展開をかなり忠実になぞっているのでツッコミどころがすくないのは残念。

まずは、鹿ヶ谷にて後白河西光成親、多田行綱、平康頼、俊寛らが平家対策ミーティングを開催。遠山康光もとい平康頼は安定の悪役顔ですね。そして例の有名なセリフ。

成親「おや、瓶子(へいし)が倒れましたぞ
俊寛「これはさい先がよい」

こんな安っすい親父ギャグで喜んでるからお前らはダメなんだよ。 伊豆では政子に山木兼隆との縁談が。山木兼隆といえば、『草燃える』では長塚京三(後の頼朝)が噛ませ犬を見事に演じていたものです。

安元3年(1177年)5月4日、明雲が天台座主を解任され、話題の伊豆へ流罪が決定。唐突な感じですが、前回の西光チルドレン配流の報復ですね。が、5月23日、護送中の明雲が山法師によって奪還されます。ちなみに、明雲が奪還に際しては明雲を斬首するようにとの命令が、後白河から政子の未来の夫(未遂)である山木兼隆に下っていたとか。伊豆の世間は狭い。

ドラマでも明雲が奪還されることを後白河が読んでいた、と称賛されていましたが、山木兼隆への命令からすると本当に読んでいたようですね。

明雲の奪還に激怒した院側は、重盛に比叡山攻撃を命じます。そこで清盛が上洛することに。ドラマでは5月28日に上洛としていましたが、実際には27日に京に入り、28日に後白河と会見したようです。

5月29日。平家攻撃を6月1日に行う旨を西光が行綱に命じます。この行綱が、清盛に鹿ヶ谷の陰謀をチクります。まぁ、親父ギャグ軍団に味方してもいいことはありません。

そして運命の6月1日。成親は家成の法要の件で平家の屋敷(重盛・経子のところへだとすると、小松か?)に呼び出されます。先に29日は家成の命日であることを知らせる経子訪問エピを入れることで、自然な流れになっています。

気楽にやってきた成親さんですが、庭で焼かれている源氏の白旗(成親が用意した宇治布30反の一部)を目撃して陰謀の露見を悟ります。ここでもハムテルの表情の変化はすばらしい。

西光も忠清に捕縛され、清盛の前に引き出されます。

清盛「何が気に入りませぬ?

えっ

色々と思い当たることがあるでしょう。どう見ても気に入らないこと多数だと思いますよ。が、清盛には通じません。流罪にしたことを恨むのは筋違い、信西の目指したの国作りのためと、ムチャクチャなことを言い出します。

清盛自ら西光をボコって斬首決定というのも有名な流れなので、特にコメントなし。

一方、伊豆では頼朝の屋敷に政子が乱入。爪切もとい髭切を勝手に持ち出すというイカれっぷりを見せます。が、頼朝はこれで再生します。

頼朝「私を明日へ連れて行ってくれ」

女に頼むなよ、このヘタレが。

政子「連れて行けとは、女々しいお方じゃ

全くだ!

まさか、政子に気持ちを代弁してもらう日が来ようとは、長生きしてみるものです。

頼朝が明日を見つけたとき、清盛は明日を見失いかけていた、か。

清盛の明日はどっちだ?

大河ドラマ「平清盛」キャスト(配役)
大河ドラマ「平清盛」 主要人物年齢年表
も第42回に合わせて更新しました。よろしければご利用ください。