大河ドラマ「平清盛」　第14回 家盛決起

今日はアッー！祭り。悪左府ならぬホモ内府大活躍。もちろん頼長だけが男色にふけったわけではないのですが、「台記」の生々しい記述が彼のキャラを決定付けてしまいましたね。

清盛は賀茂臨時祭の舞人の座を家盛に奪われてしょんぼり。

ヒャッハー義朝は、ダメ義さんから賀茂臨時祭で頼長の警護を命じられてイラっ。内大臣に逆らうなとアドバイスする由良ちゃんに、「女が口を出すな」とブチ切れ。さすが、ただの武闘派にすぎないヒャッハーらしい反応です。

そして賀茂臨時祭。「おおおかた泥臭い舞であろう」と見下す頼長ですが、家盛の雅な舞を視ながら、パパ実から「正妻の子なのに清盛に後れを取っている」と聞かされ、家盛に熱視線を送ります。

頼長のキャラがキャラなだけに、あの表情の意味は……？　利用価値を見いだしたからなのか、家盛が見目麗しかったからか、まぁ両方ってことなんでしょうが。 それぞれ家庭内不和でムシャクシャしていた清盛とヒャッハー義朝。久しぶりの仲良しシーンです。そこにからむ酒売り常磐（顔見せ）。この人は、後ほどミスコンクィーンになります（というか、義経のママ）。

家盛を見初めた頼長は、屋敷に家盛をご招待。家盛の家督相続支援を臭わせます。この段階ではまだアッー！はなし。ハラハラします。

久安4年（1148年）。家盛、従四位下右馬頭に昇進。再び頼長屋敷に招かれる家盛。

頼長「よいから近こう寄れ」

アッ－！（画面暗転）

久安5年（1149年）。平氏は鳥羽院の熊野詣の警護を命じられますが、清盛は同行を許されません。そこに教盛、経盛登場で唐突かつ不自然に一門集結。教盛は壇ノ浦で義経を追い回し、いわゆる「八艘飛び」のエピソードに絡む教経のパパですが、大河ドラマ「義経」では教経は存在がスルーされ、義経を追う役は阿部知盛が務めていました。ま、あの義経は八艘飛びというより一カ所でノミのようにピョンピョン無駄にはねていただけでしたが。

兄弟の発言を追い風に、公式に出馬表明する家盛。

家盛「兄上は跡継ぎでないことをはっきり世に示すことが、一門の安泰につながると存じまする」

キレる清盛。

清盛「一門の安泰だけを考えていて世を変えられるか！　何のための一門じゃ！　何のための武士じゃ！　俺は、神輿に矢を射たことを悔いてなどおらぬ！」

話がかみ合ってません。ここまでの流れで「世を変えるには」なんて議題は出てませんし、一門や武士の存在理由も、なぜここで持ち出されるのか意味不明。神輿を射たことを悔いろという話でもないし。清盛は何にキレて、何を主張したいの？

まさか、神輿を射たことが世を変えるとでも？（プッ）

そして、この発言でさらに一門から嫌悪される清盛。

清盛「父上！」

パパ盛に何を言ってほしいの？　「清盛こそが跡継ぎじゃ」とでも？

清盛「家盛、俺は降りる。跡継ぎはお前じゃ！」

だから、清盛はいつの間に跡継ぎになるつもりになっていたの？　これまで何度も「継がない」って表明してたのに。

清盛屋敷では、トラブルメーカー君が本領を発揮。

時忠「あ～あ、とんだ見込み違いじゃ。今からでも姉上を家盛様の側女にでもできぬものか。清盛様のおそばにいたところで、この先良い思いを……」

時忠、本音ぶっちゃけすぎ。

頼長も本音をぶっちゃけます。

頼長「平氏の武力と財力。そなた（家盛）が跡継ぎとなれば、これらは私のものも同然じゃ。（鳥羽）院は我らに頼らざるをえなくなろう。そのときこそ、摂関家の栄華を取り戻すときじゃ」

頼長「まことに私がそなたを棟梁の器と思い、引き立てたと思うておるのか？　そなたが清盛より優れておるのは、はるかに御しやすい男ということじゃ」

アッ－！

これを本人に話しちゃう頼長は脇が甘いというか、人がよいというか。本音を隠して相手を気分良く利用した方が賢いのに。

そして熊野詣の警護出立の日。宗子に声を掛けられた家盛は心情を吐露します。

家盛「母上。せめて帰った時には……。せめて一度だけでも当たり前の母として笑いかけてくださりませ」

家盛、帰らぬ旅に出立。帰路、山崎のあたりで明らかに顔色が悪い家盛、落馬。

ドラマでは特に描写はなかったように思いますが、京を出立する時点で発病していたものの、無理に同行したようです。

ちなみに、家盛と宗子の会話シーンは旧暦2月13日。病が悪化して死亡したのが旧暦3月15日。この日が新暦4月24日なので、京を出立したのは新暦3月22日ごろ？　家盛と宗子の会話シーンは桜が満開。時期的にギリギリという感じでしょうか。

2012年は4/3が京都の開花日で、平年より6日遅いとか。すると平年は3月28日ごろ？　数日くらいならあり得なくはなさそうです。桜の種類にもよるでしょうしね。

・大河ドラマ「平清盛」キャスト（配役）
・大河ドラマ「平清盛」　主要人物年齢年表
も第14回に合わせて更新しました。よろしければご利用ください。