大河ドラマ「平清盛」 第4回 殿上の闇討ち

カテゴリ:平清盛
日時:2012/01/29 22:42

物語はグレてた清盛が北面に就職した前回からさほど日がたっていないと思われる時点から。公式ガイドには「長承二(1133)年」とありますが、今回のメインテーマである忠盛の昇殿が天承2年(1132年)であること、ラスト付近で「長承元年」というナレがあったことから、公式ガイドが間違っていると思われます。

佐藤義清(後の西行)が見事に流鏑馬をキメる一方、同年生まれの清盛は相変わらずのダメっ子っぷりを披露。

続いて、璋ちゃん&女房'sの歌合わせを警護する北面。ここは堀河局そして璋ちゃんが義清を認識する場面ですね。この後、義清はこの方面で大活躍した末に出家してしまうわけです。ドラマでは娘を蹴落とすでしょうか。

璋ちゃんは相変わらず鳥羽院に天然爆弾を投下。直撃をくらって腐っていた鳥羽院にもたらされたのは、得長寿院 観音堂落成のお知らせ。忠盛が千体観音を寄進した元祖三十三間堂です。ただし、現在知られている三十三間堂は清盛が建立した「蓮華王院」。鳥羽院が訪れた「得長寿院」は現在は残っていません。 この得長寿院 観音堂の凄いところは、落成したばかりにもかかわらず趣のある柱が使われているところ。何百年もの時を経たかのような古び方。鳥羽院が見とれていたご本尊の千手観音も、作ったばかりの金ぴかではなく、金箔がところどころはげており、作成したばかりとはとてもとても。

得長寿院への千体観音寄進の功により、ついに昇殿を許された忠盛。盛り上がる平家一門と対照的に、グダグダと泣き言を垂れ流すばかりの小日向ダメ義さん。のみならず息子にまで矢を向けられてdisられるありさま。ダメダメ街道一直線です。

忠盛、清盛は家成のパーティに招待されます。忠実忠通をはじめとするおじゃる丸がいっぱい。忠実、忠通の憎まれ役はすばらしいですね。悪役おじゃる丸の頂点、大河ドラマ「太平記」ファンのアイドル藤木孝の坊門殿(坊門清忠)を越えられるか?

そして、おじゃる丸忠実に舞を所望される忠盛。有名な「酢瓶の瓶子」ですね。といってもすがめ(斜視)は差別用語になりますから、このご時世に「酢瓶」を使ったヤジをドラマで使うことはあり得ません。「瓶子」(へいし)くらいは使うかと思いましたが、こちらも使いませんでしたね。まぁ文字であれば瓶子=平氏で分かりやすいのですがセリフでは分かりにくいですしねぇ。

忠実の嫌がらせは、ダメ義への暗殺教唆に及びます。これに乗っちゃうあたりがダメ義さんのダメダメなところ。さらに暗殺に失敗しちゃうところがダメ義さんらしい。この人、義朝に殺されるまでにいいところを見せてくれるんでしょうか。小日向さんを使ってるんだし、泣かせどころくらいはありそうですが。

この、平家物語の「殿上闇討」をダメ義さんにからめたのは、なかなかよかったのでは。
ラスト。

忠盛「お前が思う以上に、殿上は面白きところぞ

と不敵に笑って去る忠盛。こういうところはさすがミキプルーン。うまい。

さて、次は海賊討伐ですか。その前に平盛康と清盛の関係をもっと取り上げておくべきではなかったか。何かあるたびに盛康が「私が付いていながら」と泣きを入れますが、アンタ全然付いてないし。

守り役と清盛の関係性が弱いと、肝心なときに泣けないよ……。

大河ドラマ「平清盛」キャスト(配役)
大河ドラマ「平清盛」 主要人物年齢年表
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