NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」 第7回 子規、逝く

カテゴリ:坂の上の雲
日時:2010/12/05 23:15

今回はタイトルに違わず、子規メインの回でした。先週の岩崎弥太郎に続き、2週連続で死亡した香川照之お疲れ様。といっても龍馬伝は1回も見ていないので、岩崎弥太郎の愉快な死に様はウワサで聞いただけなのですが。

今回も各シーンどこをとっても丁寧な作りで、どっぷり浸って楽しめました。スタッフロールを眺めながら余韻に浸っていたら、ドーモ君に現実に引き戻されてしまいましたが。

すべて子規が持って行ってしまったような回でしたが、冒頭の海軍大学校戦術講座も非常に良かったと思います。部下の命を背負った指揮官の判断について語る真之の言葉は、心にしみるいい場面でした。

ここで登場した飯田久恒は後の第1艦隊参謀、下村延太郎は第2艦隊参謀です。日本海海戦時は再び登場することでしょう(多分)。 次の高橋是清(西田敏行によるビジュアル再現度は異常)と八代六郎によるお見合い。以前から、季子の軍人コスプレが疑問かつ大いなる不安要素だったのですが、女学校の活人画での役でしたか。まぁ、コスプレの理由としては成立しているのでよしとしましょう。石原さとみも、静御前のときは受け付けませんでしたが「小田霧響子の嘘」で見慣れたせいか、結構スルーできるようになりましたし。

前回はセリフが一言しかなかった好古も、今回は大活躍。原作にはないオリジナルエピソードでしたが(原作だと、袁世凱の信頼は獲得済み)。ちなみに、一緒にいた伊集院彦吉は天津総領事で、妻は大久保利通の長女。

しかし、好古は登場シーンが少ないなぁ。原作の好古ファンとしては、もっと彼の面白エピソードを盛り込んでほしかったところです。

今回の山場、子規の臨終シーンですが、ドラマだと母八重が子規の異変に気付くところが分かりにくかったですね。原作やドラマガイドを読んでいないと、普通に寝ているようにしか見えない子規になぜ驚くのか、意味不明だったのではないでしょうか。

あそこは、「うなされ続けていた子規の声が聞こえなくなった」ことが八重を驚かせたわけです。文章だと1行で異常であることが分かりますが、映像で表現するのは難しいでしょうね。

律の「兄さんを苛めるやつはうちがゆるさんけん」というセリフと第1回の少年・少女時代の回想シーンは反則でしょ。ここで涙腺が決壊しました。くやしい。

そのほか、印象に残ったことをテキトーにポロポロと。

ドラマガイドで写真は見ていましたが、竹下景子のフケメイクはすばらしい。本当にお婆ちゃんになっていました。あの「老い(てしまっ)た母」を見ていると、何だか涙が出てきます。自分の母と重なる面があるからでしょうか。

乃木希典の屋敷には、遠山康光が出没。乃木を陥れたり児玉と仲たがいさせる陰謀を巡らせている……ということはなさげです。いい人そうです。乃木家にいた勝典保典は、もうすぐ死んじゃうんですね……。

真之入院中の場面。真之、いくら何でも話題が女子向きじゃないだろ、と。季子も、よくあの話につきあっていたものです。いい娘だなぁ。

キャスト(配役)については、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」キャスト(配役) 第2部補完版にまとめています。