大河ドラマ「義経」 第29回 母の遺言

カテゴリ:義経
日時:2005/07/24 21:46

ヨッシーとゆかいな仲間たちのバカっぷりが炸裂。ああ、イライラする。

史実・ドラマ両方にいえることだが、一ノ谷の論功行賞で鎌倉殿がヨッシーを無視したのは失策だったかもしれない。史実の義経はそれなりに自己顕示欲があったようだし。ドラマのように無欲(ありえねー)だったとしても、郎党に褒美を与える責任がある以上、ヨッシーは功績をアピールせねばならない。ヨッシーに不満を与え、朝廷に乗じる隙を見せたのはまずかった。

案の定、鎌倉殿の微妙な心理に乗じてきた大天狗、魔女、草刈機の妖怪三人衆。 脳みそ含有量少なめ(微脳)のヨッシーは、大して抵抗も見せず、あっさり任官してしまう。そりゃね、思慮深く固辞してしまったら「歴史捏造」で非難の十字砲火ものだ。んが、このドラマは「やや」賢い面もあることだし、もう少し辞退の姿勢を見せてもよかったのではないか。

ここまでは、多少ヨッシーに期待をかけていたのだが、この後検非違使任命をあまり強く辞退しなかった理由が明らかになる。

や は り 単 な る バ カ だ っ た

「鎌倉殿の家来である」「鎌倉殿の家来は朝廷の家来」というセリフに続き、「なぜ鎌倉殿は分けるのか」(by 微脳ヨッシー)。

頼朝が何度も説明したのに……

頼朝が語る新しき国の形をまったく理解していない。今回もまた、分数の割り算に困惑しているような半端な表情で頼朝の真意を考えるヨッシー。さらに悲劇的なことに、薄汚い郎党どもがそろいもそろってヨッシー並の知能しか持ち合わせていないことである。「三人寄れば……」というが、6人寄ってもバカなセリフしか出てこない。「三人寄ってもモンチッチの知恵」(奇面組)ということか。

そして嫁取りの命令。またしても身を引くという筋肉マン静。また同じパターンの繰り返しかよ。それに対して「来るのは名目上の妻。本当の妻は静」などとバカげたセリフを吐くバカ。おい、そこの下品な衣装で歌い踊るイロモノ大根役者、ヘタな演技でヘンテコなセリフを吐くんじゃねぇ。というか、もう少しまともな判断能力を持ってヨッシー&バカどもを諌める郎党はいないのか。もう少しでTVの画面にぱちょこんを投げつけるところだった。

印象に残ったのは、稲森いずみかねぇ。「見舞いは無用!」と言い切ったところは、凛とした美しさがあった。稲森いずみはがんばったが、シースルーというかトランスルーセントな演出はちょっと中途半端だったな。あのような映像処理を加えるなら、いっそ生き霊 or 幽霊でもよかったかもしれない。その方が常盤の「伝えたい」という気持ちが生きただろう。

だが、、「身の処し方を誤らぬよう、物事の表裏を見極めよ」という常盤の遺言はまったく生かされないんだよな。ヨッシーは今後、戦には勝ち続けて身の処し方は誤り続けるわけだ。これでは常盤も浮かばれまい。

今回のそのほかのトピックとしては、ライダー枠の1人、維盛の入水だが、エピソードとしては中途半端。取って付けたような感じで演出もおざなり。特に無常観を感じることもなかった。

そして、なぜか明子にだけ清盛の遺言捏造をゲロする二位の尼。これも脚本家の真意を測りかねるエピソードである。

ヨッシー正妻萌ちゃんもスルー気味だし……。つーか、よりによって「萌」かよ。ふう。