大河ドラマ「軍師官兵衛」 第12回 人質松寿丸 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日時:2014/03/23 22:38

天正5年8月。姫路に衝撃のニュースが駆け巡ります。

善助の妻、宇宙人が懐妊。生まれてくるのは人間か? 宇宙人か? 何と恐ろしい。

ちなみに、善助というか栗山利安の子といえば、あの黒田騒動を起こしたことで有名な栗山大膳(利章)。さすが一度は黒田家に背いた宇宙人の子、母子2代にわたって黒田に徒なすとは何と恐ろしい。

と一瞬思ったのですが、大膳は天正19年生まれなのでこのタイミングで懐妊ってことはありませんね。

とまあ、姫路にXファイル的なエピでほのぼのしているとき、松永久秀が信長に対して三度目の謀反を決行。『功名が辻』の大河内教授(品川徹)な久秀もハマってましたが、ミッキー松永もなかなか味わい深い。今年の大河の中では極めて珍しく納得のキャスティングです。 久秀の謀反をきっかけとして、播磨に人質を要求する信長。はじめは、斎の人質に出すことについて、「武家の習いじゃ。人質を送らねば(中略)敵とみなされる恐れすらある」とまともなことを言っていた政職さん、あっさり変心。仮病を使って人質を送るスケジュールを日延べすることに。

9月9日、職隆さんの屋敷で重陽の節句のホームパーティー開催。ノベライズによると、以前ひょっこり登場した兵庫助だけでなく、甚吉(利則)総吉(直之)も出席していた模様。全然分かりませんでしたが。2人とも、黒田八虎&KRD24のメンバーなんですが。

官兵衛が御着に行っていて不在の間に、職隆は官兵衛の黒歴史(小便たれ)を松寿に漏えい。ひどい、あんまりだ。さらに、ここでグランドファーザーから聞かされたことが、松寿の決意につながるという割と安い展開。

場面は突然安土に。秋田城介信忠が唐突に登場し、久秀討伐を命じられます。これは史実通りなのでいいのですが、ここでは「お前の代わりはいる」という信長のセリフがポイントになります。この時点で美濃と尾張を与えられている信忠さん、くれたのが信長でよかった。もし頼朝からもらったら死亡フラグ(美濃尾張=身の終わり)なので要注意です。

次いで秀吉半兵衛のツーショット。ここは長浜城かな? ノベライズでは、まず半兵衛が秀吉に、勝家謙信の合戦発生と勝家の敗北を報告する下りがあります。ノベライズでも明言はされていませんが、天正5年9月23日の手取川の戦いであることは明白。

ここで官兵衛から人質の発送が遅れる旨のメールが着信。konozama状態にイラつく秀吉でした。

人質納品待ちの秀吉からのクレームメールに追い詰められた官兵衛ですが、前回同様追い詰められるばかりでなすすべもなく、ちっとも役に立ちません。

無能な官兵衛がただ困っている間、相変わらず異常に正確な情報を仕入れてくる異常に有能な文四郎が、久秀の人質の末路を光にトーク。結果論としては、教えちゃいけない相手に余計な情報を吹き込んだことになります。光、完全に人質恐怖症に。

お福「年端もいかぬ子を……信長様はなんとむごい……」

この侍女、何ヌルいこと言ってんの? それが人質の役目の「一部」でしょう。謀反をお起こしても人質が殺されないのであれば、抑止力にならないし。お福のセリフは時代錯誤も甚だしい。これじゃ信長だけが異常にひどい人みたいじゃないですか。

官兵衛窮余の策が、松寿丸を斎の代わりの人質とすること。が、文四郎から久秀の子たちの運命を聞いていた光は大反対。「政職は信用できない」と、実にもっともなことを大声でわめいて激おこ。

10月10日、信貴山城落城。久秀は平蜘蛛と爆死。この場面も本能寺の変と並んで恒例行事化してきた感があります。マンネリ感も出てきたので、そろそろ新しい演出を模索するときが来たのかもしれません。例えば、爆発すると十字架状の火柱が上がるとか、爆発すると白馬が飛び出してくるとか……。実際にやらかしたら批判しますが。

久々に登場の毛利スリーアローズ。「久秀は謀反のタイミングを誤った」的なことを語り会う3人は、まさに悪の結社トークで笑えます。

あらためて松寿の人質問題について語り合うパパとママ。そこへ松寿が人質志願。

光「知っておったのか?」

そりゃあ、あなたがあんなに大声で叫んでいれば聞こえますがな。ユーのハウスはウォールがペーパーなんだから。

松寿「父上が子どものころ、黒田の家を救ったことがあるとお聞きしました。松寿も黒田の家を救いとうございます」

そして2回も黒田を救う若山耀人君。

それからそれから安土に到着した官兵衛&松寿丸。信長と信忠の不信感は当然です。

信忠「小寺は織田に忠節を誓うつもりはないのだな。それゆえ家老の子を人質に出すのであろう」

信忠鋭い! というか、普通はそう思いますよね。小寺、ダメダメっす。

官兵衛「この松寿丸はそれがしのたった一人の、わが命より大事な息子にございます。それを差し出すは、この一命を差し出すのと同じでございます」

信忠の疑念への答えには全くなってませんね。

官兵衛「それがしが命に代えても小寺家を織田様に従わせます。それがしをお信じいただきたい」

政職さんに人質を出させられなかった(後半はホントに病になったにせよ)から松寿を代わりに出すハメになった官兵衛が、小寺を織田に従わせられるのだろうか? もう、「いや、オメー出来てないし。全然従わせてないし」とツッコみたい。信忠になってツッコみたい。官兵衛、矛盾してるよ。かなり間抜けな状態だよ? 君。

ただ、「親子の情」という要素で信長・信忠と官兵衛・松寿を対比させたのは良かった。「わしには分からぬ」と言いながらちらっと信忠を見る信長、居心地悪げな信忠。この演出はグッジョブ。

こうして、ようやく秀吉が姫路に入城。次回、「山内一豊のプレゼント作戦はパクリだった!?」の巻。

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