大河ドラマ「義経」 第4回 鞍馬の遮那王

カテゴリ:義経
日時:2005/01/30 22:28

45分もかけて、物語がほとんど動かなかった第4回。そして、ファンに怒られそうだが、やはりタッキーはヘタくそだねぇ。

遮那王は鞍馬山を降りてあかねから清盛の病について聞くが、この話が妙に説明チック。あかねの話としてではなく、普通に地の文として平氏の動向を描けばいいものを。

ただ、この場面で金売り吉次とあらためて関係させたのはいいかも。いきなり吉次が義経に奥州下向を勧めたり(義経記)、義経が吉次に奥州へ連れて行ってくれと頼んだり(平治物語)するのは不自然。吉次が義経の奥州下りにかかわるには、それ以前にある程度の結びつきを持っていた方がリアリティがある。 鞍馬山に戻った遮那王は、鬼一法眼に弟子入りするわけだが……これまた修行シーンがヘンチョコリンで萎える。山中の安っちい映像、無意味に紙が乱れ飛ぶ勉強部屋。あかねの説明調語りシーンもそうだが、脚本はともかく演出がヘボい。

鬼一法眼によるラスト稽古では、鞍馬山には欠かせない天狗&烏天狗が登場。「なるほど、稽古をつけてくれた烏天狗にちなんでcrow(クロウ)義経と名乗ったんだね」と、古いネタが頭をよぎる。

そして遮那王は、またまた鞍馬下山。お徳のもとへ行くわけだが、そこでは相変わらず五足たちが彼を暖かく迎える。これがまた妙に気持ち悪い。時代によって程度は異なるとはいえ、身分制社会においては所属する社会階層を身なりで区別する。これによって、強い区別や差別が行われる。

劇中、牛若&遮那王と五足たちの装束は明確に差をつけられている。第1回で、お徳と清盛の間に協力関係があることが明らかにされているが、一方で五足は重盛の牛車に石を投げつけるなどの反体制的な言動を取っている。このような五足が、明らかに属する階層の異なる遮那王を受け入れられるだろうか。

次回は遮那王 vs. 弁慶 on 五条大橋。今回の修行シーンからすると、不自然な動きでヒラリヒラリと弁慶の動きをかわしまくるタッキーってことになりそうだ。