大河ドラマ「おんな城主 直虎」 第48回 信長、浜松来たいってよ 感想

カテゴリ:おんな城主 直虎
日時:2017/12/03 22:16

史実を無視した織田サゲ、徳川アゲに加え、なぜか偉そうなおとわが出しゃばってくるという、正視にたえないクソ展開を突き進みます。ちまちまと村おこししていたころはまだましだったのですが。

徳川主従は駿河獲得祝賀会。そんな折りに織田信長の使者として長谷川秀一が来訪。こうして、甲斐攻めの後で富士山見物をしたことに始まる一連の史実イベントが発生します。

そしてなんやかんやの後、信長到着。相変わらず何を考えているのか分からない信長を前に、微妙な空気。そこへ今川氏真が登場。この数秒間の、張り詰めたいたたまれない空気感はお見事。

何を言いだすかと思ったら、座興に美丈夫による相撲をやるという。何か、美丈夫じゃないのが1匹まぎれてますが、ノベライズによると「頭数が足りずに駆り出された」とのこと。取りあえず、指導と称して頭をかち割るようなクズ力士はいないようです。

徳川主従の努力により、大過なく信長接待は完了。徳川主従が信長接待成功祝賀会を開いていると、長谷川が再訪。徳川主従を京・堺ツアーにご招待する、と。 いや、こりゃ罠だよな、とビビる家康榊原康政。またしてもいいタイミングでやってくる氏真。何もかも知っている体で、「招きに応じたほうがよいと思うぞ」とアドバイスします。そして、家康になにやら耳打ちします。ドラマでは無音でしたが、ノベライズにはこのときのセリフが書かれています。

氏真「そなたが行けば、鬼が死んでくれる」

氏真が屋敷に戻ってくると、おとわに襲撃されます。この用済みの女、どうしても話に絡みたいんだな。

井伊谷で保護した子の正体を探るため、虚報を流して氏真にたどり着いた、と。さらに、氏真を脅迫して子供の正体を吐かせます。何と、明智光秀の子であるという。

京で光秀と意気投合した氏真は、浜松城で光秀と密会。そして、信長暗殺計画を持ちかけられます。いぶかしむ氏真に、息子を人質に出すという光秀。それが井伊谷で保護された自然であるという。

筋は通ってますね。誰も、自然が光秀の子であるという裏取りをする気はないようですが。小野政次が虎松の替え玉を用意したことは忘れちゃったのかな。

相変わらず被害者ヅラで偉そうな態度のおとわと、その無礼な態度をやんわり受け流す氏真。氏真さんは成長したなぁ。でも、最後に一刺し。

氏真「逆風になったが最後、仲間は裏切り、下につく国衆は寝返り……そなたもよう知っておると思うがな」

そういえば、今川を裏切って徳川に寝返ろうとした国衆がいましたねぇ。

まだ出しゃばる気まんまんのおとわは、家康に接触。井伊に光秀の人質(しかし本物かどうか未確認)がいると主張。しかし、織田に言いつけちゃおうぜというおとわ。おとわと家康の会話から、信長暗殺計画は榊原と万千代、万福に漏えい。

さらに、領地を失い潰れた国衆の先代当主で帰農した単なるおばさんの分際で、家康に天下取りを勧めます。あー、実は取るに足らない主人公が、歴史的な偉人に偉そうに講釈を垂れて歴史に関与したような感じをでっち上げるの、見覚えがあるなー。で、偉人たちはというと、なぜか低姿勢で説教されちゃうんだよな。

当の家康は、戦やはかりごとで物事を決するこの世が嫌いだと言いだします。豊臣をえげつないはかりごとで追い詰めて戦で滅ぼした家康さんのお言葉とは思えません。彼は私を笑わせようとしているのだろうか?

で、帰農した単なるおばさんにすぎないおとわに、榊原まで頭を下げる始末。伊藤博文西郷従道らの偉人を使って全力でどうでもいい小物をアゲたこともありましたねえ。

井伊谷に戻ったおとわは、光秀の謀反計画を南渓らに漏えいします。

こうして、謀反計画ダダ漏れかつ協力者多数にもかかわらず、記録にも残らず光秀自身が協力者の存在を全く挙げていないという、非常に不思議な本能寺の変の準備が進むのでした。

細川幽斎にも筒井順慶には既読スルーされ、秀吉は中国からサクッと戻ってきて、畿内をパレードラップ状態。味方を得るため必死のスパムメール送信を繰り返す光秀が、共犯者を挙げていないのはなぜでしょう。どう考えても、「俺、ボッチなんで助けて!」なんてヤツより、「AもBもCも仲間なんだぜ」って方に付くでしょ。

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