大河ドラマ「おんな城主 直虎」 第34回 隠し港の龍雲丸 感想

カテゴリ:おんな城主 直虎
日時:2017/08/27 20:45

視聴者以上に直虎が「政次ロス」にはまっていて、逆に政次ロスを感じませんでした。堀川城の件は酒井忠次に押しつけた感があってやや残念。種崎浜の虐殺も逃げたNHKですから、何らかの形で逃げを打ってくるとは思っていましたが。

ではドラマスタート。小野政次をしのび、1人で碁を打ち続ける井伊直虎。と、当初は思われていましたが、隠し里行きを勧められたときに異変が判明します。政次の死を記憶からキャンセルしていたのです。一方で、政次を手にかけた際に血が付いた尼頭巾を着けたまま。

年は改まり永禄12年(1569年)。武田の駿河侵攻にキレた北条が、武田へ攻撃開始。これで今川が体制を立て直し、膠着状態となります。今川氏真が立て籠もる掛川城は落ちず、湖岸は大沢基胤の大活躍で徳川は苦戦中。

こんな情勢下で大沢が気賀と堀川城を占領。気賀を脱出した瀬戸方久と中村屋は、引間城の徳川陣営に駆け込みます。中村屋が提供した船や物資、方久の城情報から、攻略プランを立てる徳川家康。その様子を冷ややかに見る酒井忠次。忠次というと家康の忠臣というイメージがあり、この表情はちょっと意外です。 一方、直虎はいまだに政次の死から逃避し、「昨夜、確かにここで待っておると言うたのですが」などとヤバめなことまで口走る始末。そんな調子で「例の井戸」の辺りをウロついていると、鈴木重時がやってきます。なぜ鈴木が例の井戸に来るのかはなはだ疑問ではありますが、話が進まないのでスルーしましょう。

そして、政次の辞世を差し出します。これを読み、ついに自分が政次を手にかけたことを思い出します。

直虎「もう、おらぬのでしたね。但馬は」

政次の死からどれくらい時が過ぎたのか。直虎はどのくらい「アノ状態」だったのか。ドラマの描写では分かりませんが、ノベライズによると、
この数か月、夢の中にいた直虎は、現実に直面して心が消耗してしまったようだった。
とあります。数カ月も、政次の血が付いた尼頭巾を着けていたのか……。

徳川の動きとは無関係に、龍雲丸は独自に堀川城からの脱出を図ります。そこへやってくる中村屋の船団。これで脱出成功か、と思ったら中村屋の船団から大量の矢が射かけられて民衆ごと皆殺しにする勢い。おお、堀川城皆殺しの史実に寄ってきたぞ。井伊が気賀を手に入れちゃったときはどうなるかと思いましたが。

家康プランとは明らかに異なる徳川の動き。はて、と思っていたら、堀川城攻めを指揮していたのはあの忠次。

忠次「なまぬるい仕置きでは大沢は下りはせぬ。見せしめがいる」

なるほど、汚れ仕事の責任は全て忠次に負わせ、家康は善人にしておくということですか。堀川城の件を忠次の独断にしちゃうアニメ版「ヴェスターラントの虐殺」展開はちょっとイヤラしいな。まあ、井伊谷城の一件は家康も承知した上で見殺しにしたのですが。

龍雲丸が目にしたのは、大沢兵も気賀民も皆殺しにする徳川兵。そして自分もまた、脇腹を突かれます。振り返ると、龍雲丸を刺したのは……直虎?

と思ったら直虎の夢?

どこまでが現実でどこからが直虎の夢なのか? 判然としないまま次回に続く。

2017年 大河ドラマ「おんな城主 直虎」キャスト(配役)
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