大河ドラマ「おんな城主 直虎」 第2回 崖っぷちの姫 感想

カテゴリ:おんな城主 直虎
日時:2017/01/15 21:59

今回は、ビックリするほど話が進みません。後に絡んでくるらしいムロツヨシとの出会いと、とわが出家を思い付くに到る葛藤だけです。それならそれで、もうちょい工夫できないものでしょうか。

井伊の館で子供たちの面通しをしていると、連行されてくる亀之丞。といっても、その正体がとわであることは前回ラスト&アバンでバラし済み。視聴者は、茶番であると知らされた上で茶番劇を見せられるというわけです。落胆したり驚愕したりする登場人物を、冷めた目でボケーと眺めるしかありません。

ノベライズでは、井伊の館で子供が顔を上げ、井伊直盛が「とわ!」と仰天するまで読者には明かされません。なぜドラマはあんなつまらない演出にしたのやら。

で、とわによる種明かし編。亀ととわが衣装チェンジしましたよ、と。ノベライズは「かすかに人の足音や馬の蹄の音が聞こえてくる」という表現で、まだ追っ手との距離がありそうな表現。ところがドラマでは話し声が結構聞こえていて、「このタイミングで衣装替え!?」って感じです。ここもまた演出がダメで素直に見ていられません。 数日後、やっと井伊直満の葬儀。そして妙に間延びした酒席。そこへ小野和泉守が来て、自身の目付就任と鶴丸ととわの縁組みを今川に命じられたとお知らせします。吹越満が1人頑張って憎まれ役をやっているだけで、妙にメリハリのない会話シーンです。

とわが直満からもらった鼓を稽古していると南渓登場。話題はまたも、井伊共保と井戸の話。竜宮小僧がどうのと、面白くもないことを蒸し返すのですが、ここでのキーワードは南渓の「答えは1つとは限らぬからのう」。

そしてとわと鶴丸はそれぞれ縁組みの件を知らされて戸惑います。とわは亀を待っていなければならぬと、縁組みを反故にする方法を模索します。

そしてたけの絶叫。何かと思えばとわがいない、と。井伊谷はとわの消失で大騒ぎとなります。ドラマでは何が何だかという感じですが、ノベライズでは縁組みを反故にする方法を鶴丸に問い、鶴丸の「俺がいなくなったところで、弟がおるのだよなぁ」というセリフに、とわが「いなくなる?」と反応するくだりがあります。ここをカットしてしまったため、非常に唐突な印象となってしまいました。

屋敷を抜け出したとわは、ムロツヨシと遭遇。外の騒ぎでとわの正体に気付きます。そして翌朝、袋詰めのとわ持参で井伊の館に参上したムロツヨシ。昨夜のくだりを知らなければ、どこから見てもいろいろアウトです。斬首でも仕方がありません。

ムロについてはとわのネタばらしにより放免。褒美ももらったようでなによりです。アレを元手に豪商にクラスチェンジでしょうか。ノベライズだと、すっかり忘れられて「あの、その……おらに、ご褒美など」と言っていたのですが。

あらためて、鶴丸と夫婦になるよう説得する両親に、とはは「ならば鶴と一緒にならず井伊も潰されぬ手を考えればよいではないですか!」と反論。

とわ「答えは1つではないと和尚様は言うておった! 父上も母上もしかと考えておられぬのではないですか? それとも何も考えつかぬ阿呆なのでございますか!」
千賀「阿呆?」

雷鳴&ビビる直盛。財前直見の貫禄とあいまって、ここの演出だけちょっと笑えました。

とわは、鼓を打ちながら、一休さんよろしく熟考。

ヒラメイタ! ポン
と、これまた凡庸な演出……。

そして再びたけの絶叫。直盛らがとわの部屋に行ってみると、髪をザックザクに刈ったとわがいた、というところでオシマイ。長い長い40分でした。すごく退屈でした。

第1回、第2回を見てあらためて、
・オープニングのテーマ曲が印象に残らない
 盛り上がりもない。退屈。
・やっぱりライティングが変
 白飛び気味の明るすぎなライティングってどうなのよ。他も全体的に明るすぎてウソっぽい。
・子役シーンがたるいというか絶望的につまらない
 とわ役の子の演技がどうも好きになれない。子役シーンが全て退屈でヒマ。
・ひたすらテンポが悪い
 大人同士のシーンも引き付けるものがない。
というのが私の感想です。

ノベライズだとそこそこ面白く感じたのは、文章だとライティングも子役の演技もテンポも関係なかったためでしょう。演出ももう一工夫していただきたいところです。

2017年 大河ドラマ「おんな城主 直虎」キャスト(配役)
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