大河ドラマ「真田丸」 第2回 決断 感想
カテゴリ:真田丸
日時:2016/01/17 22:45
今回も盛りだくさん。武田勝頼の最後のセリフに泣かされ、ラスボス徳川のキャラが見え始め、真田昌幸が独自行動を決意しいよいよ真田家が動き出す。昌幸の適当な発言が最高に楽しい。まぁ、こういうのが嫌いな人は受け付けないでしょうねえ……。
物語は前回に引き続き、真田信幸率いる真田一行の逃避行からスタート。京の出身ゆえか、相変わらず浮いている薫のグダグダにイラっとしつつ野盗襲撃シーンに突入。
とっさに野盗を切れなかった真田信繁。それを助ける信幸。ここでも信幸が頼れる兄貴っぷりを発揮。信繁アゲ要員にされなくて本当によかった。 さらなる襲撃を避けるため、農民コスプレを発案する信繁。人数分、よく手に入ったなあとご都合主義を軽く見逃しつつ、「何かなじんでないんだよなぁ」と言われる薫に苦笑。とことん浮いてるキャラで通すつもりのようです。
そうこうしているうちに、小山田八左衛門の軍勢と出会う信幸ご一行様。真田を岩櫃まで届けるという八左衛門に、信繁は不信感を抱きます。
信幸ご一行様がイマイチ緊張感のない逃避行を続けているとき、勝頼は滝川一益に攻められ(天目山の戦い)て自害を決意。己のふがいなさを父に詫びる勝頼が痛々しい。まぁ、長篠の戦いを強行した点は失策でしたが、すぐに勢力を回復して武田の最大版図を実現したのは勝頼。結構頑張った人なんですがねぇ。
そこに現れる武田信玄の幻。
勝頼「四郎をたっぷり叱ってくださりませ」
勝頼……泣ける。平岳大、素晴らしい仕事でした。お疲れ様です。いつか彼の信長なんてのも見てみたいものです。
そして、信玄役の林邦史朗先生はこれが遺作となってしまいました。毎年、林先生が斬られるところを探すのが楽しみでした。ご冥福をお祈りします。
林信玄は岩櫃城の昌幸の前にも現れます。昌幸は「お屋形様」としか呼ばないので、勝頼と解釈することもできるのですが、面頬からのぞく目は林先生だったので、ここは信玄で確定。
そこへ佐助が登場。「悪い知らせか?」と訪ねる昌幸と、うなずく佐助。これだけで昌幸は全てを悟ります。「勝頼が自害した」などといちいちセリフで説明しなかったところがよかった。
こうして対武田戦は終了。徳川家康は新府城の焼け跡にやってきます。
家康「武田が滅びたはめでたいことだが、ちっともうれしゅうないのはなぜだ?」
そりゃ……、あなたが崇拝した眉毛姫が産んだ四郎を守れなかったからじゃね? かんしゅけ(市川亀治郎の声で)
武田の滅亡を目の当たりにして、自分の行く末を案じる家康さん。
家康「生き延びられれば、それで十分じゃ」
この弱気な家康がどう変わっていくのか、楽しみです。
一方、信幸ご一行様は本性を現した八左衛門に襲われてピーンチ。が、八左衛門の行動はどうも納得いきません。信繁じゃ「岩殿城の守りを固めるべきときに真田を岩櫃まで送るのは不自然」と言っていましたが、「岩殿城の守りを固めるべきとき」に八左衛門はあんなところで何をしていたのでしょう。途中までは、岩殿の小山田ぬっくんと一緒にいたのに。
信幸ご一行様は岩櫃城を目指していたのだから、新府城より北にいたはず。場所は特定できませんが、場合によっては信濃に入っていたかもしれない。一方、八左衛門は岩殿城にいたのだから、新府城より南。そして家康が新府城の焼け跡にいたのだから、小山田勢と信幸ご一行様の間は徳川軍によって分断されていたはずなのです。
そこへ昌幸が現れて形勢逆転。岩櫃城にいた昌幸が織田軍や徳川軍に邪魔されずに行動できたのですから、信幸ご一行様がいたのはやはり信濃あたりか?(途中に表示されたコーエーマップでは中信濃あたりにいたような)
場面は再び家康。家康のキャラや徳川家中の今後をおちょくるようなシーンです。まずは、鷹の世話をする本多正信を冷たい目でいちべつする石川数正。鷹の世話をしているのは、正信が元は鷹匠だったことの暗示、それを数正が軽んじていることが分かります。また、正信は三河一向一揆で家康に敵対し、出奔していたという過去があります。許されて帰参した時期は諸説ありますが、本作では既に帰参していたという設定なのでしょう。
家康は、自身が調略した穴山梅雪を好かぬと言い、あのような者(敵に調略されるような者)を出したくないものじゃのうと数正に語ります。よりによって数正に。
数正「徳川家中は一心同体。心配ご無用でございます」
お前が言うか。
ご存じの通り、数正は後に徳川家を出奔し、秀吉に寝返ります。コイツに竹中秀吉の名ゼリフ「心配ご無用」を言わせますか。
数正とこんなやりとりをしていたのに、梅雪を丁重にもてなすあたり、家康も食えぬ男。どう転ぶかさっぱり分かりませんが、面白いラスボスになりそうな予感がします。
梅雪が丁重な扱いをうける(けど非業の死を遂げるけど)一方、小山田ぬっくんの運命やいかに。
善光寺に入った、甲州征伐の総大将・織田信忠。忠節を誓う小山田信茂ですが、信忠は不忠者として斬首を命じます。ちなみに、小山田ぬっくんのパパは、小山田信有。『風林火山』では田辺誠一が演じていました。田辺誠一の子がぬっくんかと思うと、感慨もひとしおです。元ガンダムパイロットのヒゲモジャ小山田茂誠(信繁と同じく数え16歳)は槍に阻まれて何もできません。
岩櫃城では、真田の去就をめぐって軍議が行われていますが、信繁は出席を許されず刀のお手入れ。分不相応にどこにでも顔を出し、偉そうに発言したりはしません。当たり前のことなのに、これだけでこの主人公の好感度が大幅アップ。最近の主人公&主人公クラスがどいつもこいつも不愉快な連中だっただけに、信繁のまっとうさが光ります。
軍議では結論が出ず、真田はどう動くべきか、悩む昌幸。そして信幸、信繁を部屋に招き入れます。私的な会話なので、ここでは信繁も発言権ありという、公私の別がちゃんと付けられています。
昌幸「武田は滅んだ。わしは己のふがいなさを責めるのみじゃ」
信幸「何をおっしゃいます。父上に非はございません!」
昌幸「いや、わしもそう思うんだ」
信幸「えっ」
昌幸さん、あまり笑わせないでください。面白すぎます。
織田と戦ういわれはない。上杉を頼るか、北条につくか。迷った昌幸は、こよりのくじ引きで方針を決めると言い出します。
信幸「そのように大事なことをくじで決めてよいのですか?」
信繁「大事なことだからくじで決めるんですよ」
昌幸「わしは八百万の神に託したのだ。ほれほれ。ほれ」
信幸にくじを引けと強要する昌幸さん。が、信幸がこよりを選んでも、頑として渡しません。
信幸「どういうおつもりですか?」
昌幸「このように大事なことを本当にくじで決めていいのか……」
昌幸さん、あまり笑わせないでください。面白すぎます。
そこで「上杉にしよう」と言い出した信繁と信幸が言い合うのを聞いてか聞かずか、黙考していた昌幸さんがついに決断。
真田は織田につくと宣言して今回は終了。いよいよ昌幸の本領発揮です。
前回の勝頼があまりにもよかったので、久しぶりに「戦国史」を起動して武田でプレーしてみました。甲斐の東にある岩殿城、上野の西にある岩櫃城。新府城(若神子城と躑躅ヶ崎館の間くらい)から岩殿に向かった勝頼に行き場が残っていなかったことがよく分かります。
ゲームは、武田でやると序盤に北条が同盟を申し込んでくるので、南は安全。ただし北条は関東を抑えるために東進するので、早く上野を押さえないと北条に囲まれてしまう。そこで、上野を押さえて北条を対佐竹戦に向かわせつつ、信濃制圧をすることになります。すると越後で米でも作ってればいいのに、長尾景虎が村上と一緒に攻めてくるのです。「お前の相手してる暇はないのに、景虎ウゼー」と思いながら、北信濃の海津城あたりでにらみ合うことになります。
このゲーム、図らずも史実と似たような展開になるのが面白いところ。信玄と勝頼が果たせなかった天下取りを代わりにやるとしますか。
というわけで、上野はほぼ手中に収めました。次はウゼー越後長尾家をシメるとして、次はどう動くか……。北は積雪で軍事行動が制限されるので、関東が欲しいんですよね。北条といつ手切れするか……。
2016年 大河ドラマ「真田丸」キャスト(配役)
もご利用ください。
物語は前回に引き続き、真田信幸率いる真田一行の逃避行からスタート。京の出身ゆえか、相変わらず浮いている薫のグダグダにイラっとしつつ野盗襲撃シーンに突入。
とっさに野盗を切れなかった真田信繁。それを助ける信幸。ここでも信幸が頼れる兄貴っぷりを発揮。信繁アゲ要員にされなくて本当によかった。 さらなる襲撃を避けるため、農民コスプレを発案する信繁。人数分、よく手に入ったなあとご都合主義を軽く見逃しつつ、「何かなじんでないんだよなぁ」と言われる薫に苦笑。とことん浮いてるキャラで通すつもりのようです。
そうこうしているうちに、小山田八左衛門の軍勢と出会う信幸ご一行様。真田を岩櫃まで届けるという八左衛門に、信繁は不信感を抱きます。
信幸ご一行様がイマイチ緊張感のない逃避行を続けているとき、勝頼は滝川一益に攻められ(天目山の戦い)て自害を決意。己のふがいなさを父に詫びる勝頼が痛々しい。まぁ、長篠の戦いを強行した点は失策でしたが、すぐに勢力を回復して武田の最大版図を実現したのは勝頼。結構頑張った人なんですがねぇ。
そこに現れる武田信玄の幻。
勝頼「四郎をたっぷり叱ってくださりませ」
勝頼……泣ける。平岳大、素晴らしい仕事でした。お疲れ様です。いつか彼の信長なんてのも見てみたいものです。
そして、信玄役の林邦史朗先生はこれが遺作となってしまいました。毎年、林先生が斬られるところを探すのが楽しみでした。ご冥福をお祈りします。
林信玄は岩櫃城の昌幸の前にも現れます。昌幸は「お屋形様」としか呼ばないので、勝頼と解釈することもできるのですが、面頬からのぞく目は林先生だったので、ここは信玄で確定。
そこへ佐助が登場。「悪い知らせか?」と訪ねる昌幸と、うなずく佐助。これだけで昌幸は全てを悟ります。「勝頼が自害した」などといちいちセリフで説明しなかったところがよかった。
こうして対武田戦は終了。徳川家康は新府城の焼け跡にやってきます。
家康「武田が滅びたはめでたいことだが、ちっともうれしゅうないのはなぜだ?」
そりゃ……、あなたが崇拝した眉毛姫が産んだ四郎を守れなかったからじゃね? かんしゅけ(市川亀治郎の声で)
武田の滅亡を目の当たりにして、自分の行く末を案じる家康さん。
家康「生き延びられれば、それで十分じゃ」
この弱気な家康がどう変わっていくのか、楽しみです。
一方、信幸ご一行様は本性を現した八左衛門に襲われてピーンチ。が、八左衛門の行動はどうも納得いきません。信繁じゃ「岩殿城の守りを固めるべきときに真田を岩櫃まで送るのは不自然」と言っていましたが、「岩殿城の守りを固めるべきとき」に八左衛門はあんなところで何をしていたのでしょう。途中までは、岩殿の小山田ぬっくんと一緒にいたのに。
信幸ご一行様は岩櫃城を目指していたのだから、新府城より北にいたはず。場所は特定できませんが、場合によっては信濃に入っていたかもしれない。一方、八左衛門は岩殿城にいたのだから、新府城より南。そして家康が新府城の焼け跡にいたのだから、小山田勢と信幸ご一行様の間は徳川軍によって分断されていたはずなのです。
そこへ昌幸が現れて形勢逆転。岩櫃城にいた昌幸が織田軍や徳川軍に邪魔されずに行動できたのですから、信幸ご一行様がいたのはやはり信濃あたりか?(途中に表示されたコーエーマップでは中信濃あたりにいたような)
場面は再び家康。家康のキャラや徳川家中の今後をおちょくるようなシーンです。まずは、鷹の世話をする本多正信を冷たい目でいちべつする石川数正。鷹の世話をしているのは、正信が元は鷹匠だったことの暗示、それを数正が軽んじていることが分かります。また、正信は三河一向一揆で家康に敵対し、出奔していたという過去があります。許されて帰参した時期は諸説ありますが、本作では既に帰参していたという設定なのでしょう。
家康は、自身が調略した穴山梅雪を好かぬと言い、あのような者(敵に調略されるような者)を出したくないものじゃのうと数正に語ります。よりによって数正に。
数正「徳川家中は一心同体。心配ご無用でございます」
お前が言うか。
ご存じの通り、数正は後に徳川家を出奔し、秀吉に寝返ります。コイツに竹中秀吉の名ゼリフ「心配ご無用」を言わせますか。
数正とこんなやりとりをしていたのに、梅雪を丁重にもてなすあたり、家康も食えぬ男。どう転ぶかさっぱり分かりませんが、面白いラスボスになりそうな予感がします。
梅雪が丁重な扱いをうける(けど非業の死を遂げるけど)一方、小山田ぬっくんの運命やいかに。
善光寺に入った、甲州征伐の総大将・織田信忠。忠節を誓う小山田信茂ですが、信忠は不忠者として斬首を命じます。ちなみに、小山田ぬっくんのパパは、小山田信有。『風林火山』では田辺誠一が演じていました。田辺誠一の子がぬっくんかと思うと、感慨もひとしおです。元ガンダムパイロットのヒゲモジャ小山田茂誠(信繁と同じく数え16歳)は槍に阻まれて何もできません。
岩櫃城では、真田の去就をめぐって軍議が行われていますが、信繁は出席を許されず刀のお手入れ。分不相応にどこにでも顔を出し、偉そうに発言したりはしません。当たり前のことなのに、これだけでこの主人公の好感度が大幅アップ。最近の主人公&主人公クラスがどいつもこいつも不愉快な連中だっただけに、信繁のまっとうさが光ります。
軍議では結論が出ず、真田はどう動くべきか、悩む昌幸。そして信幸、信繁を部屋に招き入れます。私的な会話なので、ここでは信繁も発言権ありという、公私の別がちゃんと付けられています。
昌幸「武田は滅んだ。わしは己のふがいなさを責めるのみじゃ」
信幸「何をおっしゃいます。父上に非はございません!」
昌幸「いや、わしもそう思うんだ」
信幸「えっ」
昌幸さん、あまり笑わせないでください。面白すぎます。
織田と戦ういわれはない。上杉を頼るか、北条につくか。迷った昌幸は、こよりのくじ引きで方針を決めると言い出します。
信幸「そのように大事なことをくじで決めてよいのですか?」
信繁「大事なことだからくじで決めるんですよ」
昌幸「わしは八百万の神に託したのだ。ほれほれ。ほれ」
信幸にくじを引けと強要する昌幸さん。が、信幸がこよりを選んでも、頑として渡しません。
信幸「どういうおつもりですか?」
昌幸「このように大事なことを本当にくじで決めていいのか……」
昌幸さん、あまり笑わせないでください。面白すぎます。
そこで「上杉にしよう」と言い出した信繁と信幸が言い合うのを聞いてか聞かずか、黙考していた昌幸さんがついに決断。
真田は織田につくと宣言して今回は終了。いよいよ昌幸の本領発揮です。
前回の勝頼があまりにもよかったので、久しぶりに「戦国史」を起動して武田でプレーしてみました。甲斐の東にある岩殿城、上野の西にある岩櫃城。新府城(若神子城と躑躅ヶ崎館の間くらい)から岩殿に向かった勝頼に行き場が残っていなかったことがよく分かります。
ゲームは、武田でやると序盤に北条が同盟を申し込んでくるので、南は安全。ただし北条は関東を抑えるために東進するので、早く上野を押さえないと北条に囲まれてしまう。そこで、上野を押さえて北条を対佐竹戦に向かわせつつ、信濃制圧をすることになります。すると越後で米でも作ってればいいのに、長尾景虎が村上と一緒に攻めてくるのです。「お前の相手してる暇はないのに、景虎ウゼー」と思いながら、北信濃の海津城あたりでにらみ合うことになります。
このゲーム、図らずも史実と似たような展開になるのが面白いところ。信玄と勝頼が果たせなかった天下取りを代わりにやるとしますか。
というわけで、上野はほぼ手中に収めました。次はウゼー越後長尾家をシメるとして、次はどう動くか……。北は積雪で軍事行動が制限されるので、関東が欲しいんですよね。北条といつ手切れするか……。
2016年 大河ドラマ「真田丸」キャスト(配役)
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