大河ドラマ「花燃ゆ」 第41回 いざ、群馬へ 感想

カテゴリ:花燃ゆ
日時:2015/10/11 21:47

今回は萩の乱フラグを立てつつ、我らが横取モトピコをひたすら持ち上げ、追いはぎが跳梁するグンマーに舞台を移すという、たったそれだけのお話。モトピコと美和さまをひたすら正当化するだけの退屈なひとときを過ごすことが出来ます。

不満士族を扇動するイッセー前原。そんなイッセーが杉家を家庭訪問。それを偉そうな顔で迎える美和さまでした。何となく、ムカっとする表情です。

玉木文之進もノリノリで、萩の乱参加フラグを立てます。しかし、本ドラマの杉家には千代がいないのが気がかりです。文之進、一体誰が介錯してくれるのでしょう。

イッセー前原は、なぜか杉家で入浴することに。何だか意味が分かりませんが、まあどうでもいいことです。そして、さっぱりした状態で美和さまに拝謁。美和さまより、「力では何も動かせん」とのお言葉を賜ります。

美和さまのお言葉で自重する素振りを見せるイッセーですが、結局乱を起こすので、美和さまに拝謁したシーンは丸々意味がなかったということですね。

明治5年(1872年)、富岡製糸場オープン。秘境グンマーを産業振興の拠点にしようと目論む木戸孝允伊藤博文ですが、蛮族が跋扈するグンマーの統治は頭痛のタネ。難治の地グンマーを治められるのはあの人しかいない! 除隊騒動のときに何にもできなかったあの人しかいない! というわけで、わざわざ二条窪まで行って頭を下げて横取モトピコちゃんにグンマー県令就任を依頼する木戸。明治5年の時点では、モトピコちゃんは足柄県参事なのですが。熊谷県令を経てグンマー県令になるのは明治9年(1876年)なので、ここはドラマと史実でかなり時系列が変わっています。

それは別にどうでもいいのですが、グンマーの県庁問題がややこしいことになります。これをまともに描くと、モトピコの役割は史実以上に混迷を極めることに。

グンマーが県として発足するのは1871年。この時点で、県庁は高崎。1872年に県庁が前橋に移ります。ドラマでモトピコが県令と赴任したとき、県庁が前橋だったのは史実として正しい。ただし、モトピコはまだグンマー県令になっていません。

1873年にはグンマーが熊谷県になり、県庁は熊谷に移転。史実でモトピコが熊谷権県令になるのが1874年。そして1876年に再びグンマー県が発足。県庁は高崎に置かれます。史実のモトピコがグンマー県令として赴任したとき、県庁は高崎にあったわけです。

で、モトピコが県令として県庁を前橋に移すのが1881年。これが、高崎と前橋に禍根を残すことになります。この1回の県庁移転だけで、モトピコは高崎から恨まれるわけですが、ドラマでは1872年の時点で県令になってしまっており、その間に県庁は前橋→熊谷→高崎→前橋と流浪を続けることになってしまいます。このカオスを一体どうするつもりなのでしょう。

と、そういえば木戸が地租改正とか口走ってました。すると少なくとも明治6年(1873年)にはなっていたということですか。この時点でグンマー県は存在せず。グンマー県が再び発足したときの県庁は高崎。ドラマのモトピコが赴任したのは、前橋に県庁があるグンマー県。どの程度史実を改変しているのか、モトピコの県令就任年をいつに設定したのか、ドラマの描写ではさっぱり分かりません。ノベライズ4巻(未発売)を読めば分かるかもしれませんが、いまさらこんな駄作のために無駄遣いできないし……。

ああ、お粗末先生のことだから、県庁は前橋から一度も動かさずスルーするのかもしれません。他県から見れば、グンマーの県庁がどこだろうとどうでもいいでしょうし(前橋出身の私ですらどうでもいいし)。そして今がいつなのかもどうでもいいのでしょうし。

と、どうでもいい話で脱線が長引きました。ドラマに話を戻しましょう。木戸の依頼を断ったモトピコちゃん。しかし木戸は諦めません。

木戸「あれほどの人物を放ってはおけません」

いや、それほどの人物でもないし、放っておけよ。

そんなとき、実にタイムリーに姉の夫の家をいそいそと訪ねてきた美和さま。寿の病床はなぜか2階。そこでは厠とか、いろいろと不自由でしょうに。

二条窪に根を張る(キリッ)と宣言しちゃったモトピコとしては、今さら仕官の口が降ってわいたので二条窪を捨てるとは言い出せません。でも大丈夫。二条窪の人たちがモトピコの行動を正当化してくれます。二条窪の農民&中原がやってきて、モトピコに二条窪から出ていけと依頼。国のために働けと説き、モトピコの行動をノープロブレム化してくれるのです。モトピコ、都合のいい世の中で良かったな!

さらに、美和さまが背中を押してモトピコはグンマー行きを決断します。すると、寿が土下座して美和に同行を依頼。こうして、正妻の依頼というこれ以上ない正当化を手にして美和さまもグンマーに向かいます。

そして、モトピコ、コーンスターチが立ちこめる前橋に到着。平安時代の京のようなモヤっぷりですが、グンマーです。この時点で県庁が前橋にあるのは史実通り。

強風でコーンスターチが吹き荒れるグンマーに、「風が強い」と驚く美和さま。グンマー名物空っ風のつもりか。あんな風が吹くのは冬だけだけどな。

と、三田佳子が唐傘で大立ち回りする、安っぽい登場でこん回は終了。すげえ、内容がなさ過ぎて書くことがないや。

2015年 大河ドラマ「花燃ゆ」キャスト(配役)
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