大河ドラマ「軍師官兵衛」 第13回 小寺はまだか 感想
カテゴリ:軍師官兵衛
日時:2014/03/30 23:04
天正5年(1577年)、ノベライズによると10月、秀吉到着直後の姫路城からスタート。官兵衛が秀吉に、姫路城をサプライズプレゼント。23年後には、山内一豊が家康相手に同じことをやらかします。
ノベライズではこの後、光と秀吉が初対面、松寿丸が息災であることも伝える下りがあるのですがカット。そのため秀吉が用意した義兄弟の誓紙が唐突になってしまいました。ノベライズでは、光を相手に松寿丸の様子を伝え、おねが我が子同然に育てている、松寿丸だけでなく「官兵衛も光もわしの身内じゃ」というわけで、それが口先だけではないことを示すために誓紙を書き付けた、という流れです。お城プレゼントに対する内祝いみたいなもんですかね。義兄弟の誓紙だけなら安いもんです。 というわけで、「秀吉に会いに来い」とご招待するお使いで三木城を訪ねる官兵衛。「会いに行こう」「会いに来い」こんなのばかりです。が、姫路行きを確約した>別所長治も、例によって俺たちの政職さんも名代を出すのみ。信長に会いに京まで行っておきながら、覚悟の続かない連中です。
秀吉に会いに来なかったことを官兵衛にツッコまれ、一応筋だって反論していた俺たちの政職さん、官兵衛から出た「義兄弟」に食いつきます。一気にへそを曲げて去っていく俺たちの政職さん。え~、また悋気ネタかよ……。引き出しの少ない脚本家だなぁ。
不安定な小寺と別所を安定させるため、秀吉と半兵衛が松寿丸の政略結婚を画策する中、場面は長浜城の松寿丸へ。そこでは、松寿丸が虎之助(加藤清正)と市松(福島正則)にボッコボコに。相変わらず、年齢という圧倒的なハンディが最大の難関。
天正5年時点では、
松寿丸:10歳(満8、9歳)
虎之助:16歳(満14、15歳)
市松:17歳(満15、16歳)
又兵衛:18歳(満16、17歳)
まぁ、又兵衛よりは年齢差が縮まったとはいえ、小学校低学年が中学生にボコられる図式は変わらず。これは厳しい。
で、久々の政治パートは対本願寺戦が継続中の摂津。本願寺に通じているものが兵糧を運び入れているという絶望的状況。荒木村重が謀反を起こすきっかけとされる説の1つですね。このヤバい自体を村重に報告した中川清秀は、村重を謀反に引っ張ったあげく裏切って信長方に戻っちゃうちゃっかりものです。
11月20日、信長が右大臣に。祝いに駆け付けた光秀&村重ですが、村重は本願寺戦の停滞ぶりにびびりまくり。兵糧を絶てという命令に対し、
村重「されど、木津川の戦で」
の「戦で」のところで噛んだな、村チゲさん。失礼、噛みました。
取り直さずそのままとは珍しいことです。が、村重の追い詰められ感がすごい。やはり田中哲司はうまいなー。
また、テンプレの塊で面白みが全くない脚本ですが信長への心服から戦にうみ、追い詰められていくまでの、村重の描写だけはよかった。アンバランスともいえるくらい、村重の扱いは丁寧でした。それはいいけど、播磨の国人や宇喜多ももっと扱ってほしかったな。濃姫なんか全面カットでいいから。
場面は再び播磨。半兵衛が職隆さんを家庭訪問。ここは、半兵衛さんの表情が非常に柔らかいところがポイント。職隆さんは、秀吉に心酔する官兵衛を懸念。
その官兵衛は、秀吉の家庭訪問に舞い上がって大喜びでサシのみ。ノベライズでは、俺たちの政職さんが来ないことを気にやみ楽しんでいない官兵衛ですが、ドラマではかなり演出を変えてきました。ドラマでは、松寿丸の消息をここで伝えることに。
しかし、
官兵衛「御着の殿がいまだに……」
とはまた、先週と話が違うではないか、官兵衛。
官兵衛「それがしが命に代えても小寺家を織田様に従わせます」
じゃなかったのか? 早くもダメダメな官兵衛。
再登場の半兵衛さん、義兄弟の誓紙を火にくべて官兵衛を叱責。職隆のときとはうってかわって厳しい表情。あえて厳しく接して育ててる感は伝わってきます。
これで目が覚めた官兵衛、秀吉に荷運び人夫の扮装をさせて御着をアポなし訪問。で、「一応」落着。ま、どうせ俺たちの政職さんは後で裏切るので、本当に「一応」にすぎないわけですが。
11月、福原城攻略戦開始。半兵衛に軍師として認められる官兵衛。やっと兵衛'z結成、かな。
それにしても、「天下統一がなれば戦がなくなる」「乱世を終わらせる」とか、最近の大河主人公はみんな金太郎飴のように同じお題目を並べ立てる。大義だのなんだの言いながら、これを言い出されると逆に小物感と安っぽさが漂います。戦国時代が舞台なんだから、野心ギラギラ野望に燃える主人公でもいいじゃないの。
ホント、萎える。
2014年 大河ドラマ「軍師官兵衛」キャスト(配役)
もご利用ください。
ノベライズではこの後、光と秀吉が初対面、松寿丸が息災であることも伝える下りがあるのですがカット。そのため秀吉が用意した義兄弟の誓紙が唐突になってしまいました。ノベライズでは、光を相手に松寿丸の様子を伝え、おねが我が子同然に育てている、松寿丸だけでなく「官兵衛も光もわしの身内じゃ」というわけで、それが口先だけではないことを示すために誓紙を書き付けた、という流れです。お城プレゼントに対する内祝いみたいなもんですかね。義兄弟の誓紙だけなら安いもんです。 というわけで、「秀吉に会いに来い」とご招待するお使いで三木城を訪ねる官兵衛。「会いに行こう」「会いに来い」こんなのばかりです。が、姫路行きを確約した>別所長治も、例によって俺たちの政職さんも名代を出すのみ。信長に会いに京まで行っておきながら、覚悟の続かない連中です。
秀吉に会いに来なかったことを官兵衛にツッコまれ、一応筋だって反論していた俺たちの政職さん、官兵衛から出た「義兄弟」に食いつきます。一気にへそを曲げて去っていく俺たちの政職さん。え~、また悋気ネタかよ……。引き出しの少ない脚本家だなぁ。
不安定な小寺と別所を安定させるため、秀吉と半兵衛が松寿丸の政略結婚を画策する中、場面は長浜城の松寿丸へ。そこでは、松寿丸が虎之助(加藤清正)と市松(福島正則)にボッコボコに。相変わらず、年齢という圧倒的なハンディが最大の難関。
天正5年時点では、
松寿丸:10歳(満8、9歳)
虎之助:16歳(満14、15歳)
市松:17歳(満15、16歳)
又兵衛:18歳(満16、17歳)
まぁ、又兵衛よりは年齢差が縮まったとはいえ、小学校低学年が中学生にボコられる図式は変わらず。これは厳しい。
で、久々の政治パートは対本願寺戦が継続中の摂津。本願寺に通じているものが兵糧を運び入れているという絶望的状況。荒木村重が謀反を起こすきっかけとされる説の1つですね。このヤバい自体を村重に報告した中川清秀は、村重を謀反に引っ張ったあげく裏切って信長方に戻っちゃうちゃっかりものです。
11月20日、信長が右大臣に。祝いに駆け付けた光秀&村重ですが、村重は本願寺戦の停滞ぶりにびびりまくり。兵糧を絶てという命令に対し、
村重「されど、木津川の戦で」
の「戦で」のところで噛んだな、村チゲさん。失礼、噛みました。
取り直さずそのままとは珍しいことです。が、村重の追い詰められ感がすごい。やはり田中哲司はうまいなー。
また、テンプレの塊で面白みが全くない脚本ですが信長への心服から戦にうみ、追い詰められていくまでの、村重の描写だけはよかった。アンバランスともいえるくらい、村重の扱いは丁寧でした。それはいいけど、播磨の国人や宇喜多ももっと扱ってほしかったな。濃姫なんか全面カットでいいから。
場面は再び播磨。半兵衛が職隆さんを家庭訪問。ここは、半兵衛さんの表情が非常に柔らかいところがポイント。職隆さんは、秀吉に心酔する官兵衛を懸念。
その官兵衛は、秀吉の家庭訪問に舞い上がって大喜びでサシのみ。ノベライズでは、俺たちの政職さんが来ないことを気にやみ楽しんでいない官兵衛ですが、ドラマではかなり演出を変えてきました。ドラマでは、松寿丸の消息をここで伝えることに。
しかし、
官兵衛「御着の殿がいまだに……」
とはまた、先週と話が違うではないか、官兵衛。
官兵衛「それがしが命に代えても小寺家を織田様に従わせます」
じゃなかったのか? 早くもダメダメな官兵衛。
再登場の半兵衛さん、義兄弟の誓紙を火にくべて官兵衛を叱責。職隆のときとはうってかわって厳しい表情。あえて厳しく接して育ててる感は伝わってきます。
これで目が覚めた官兵衛、秀吉に荷運び人夫の扮装をさせて御着をアポなし訪問。で、「一応」落着。ま、どうせ俺たちの政職さんは後で裏切るので、本当に「一応」にすぎないわけですが。
11月、福原城攻略戦開始。半兵衛に軍師として認められる官兵衛。やっと兵衛'z結成、かな。
それにしても、「天下統一がなれば戦がなくなる」「乱世を終わらせる」とか、最近の大河主人公はみんな金太郎飴のように同じお題目を並べ立てる。大義だのなんだの言いながら、これを言い出されると逆に小物感と安っぽさが漂います。戦国時代が舞台なんだから、野心ギラギラ野望に燃える主人公でもいいじゃないの。
ホント、萎える。
2014年 大河ドラマ「軍師官兵衛」キャスト(配役)
もご利用ください。