大河ドラマ「軍師官兵衛」 第2回 忘れえぬ初恋 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日時:2014/01/12 21:26

元服からほどなく、小寺政職に近習として使えることになった官兵衛。パパ職隆が割と月並みな処世術をアドバイス。

そして永禄4年(1561年)、御着城に初出仕。櫛橋パパからは懇ろな言葉をかけてもらいますが、同世代の櫛橋ジュニア&田辺庄右衛門はライバル心むき出し。とても分かりやすい構図です。ありがちなパターンとしては、官兵衛が左京進の危機を救うなり勝負に勝ってよき好敵手(とも)になるという安っすいジャンプ的展開が考えられますが、少なくとも第1クール内は官兵衛と左京進が仲良くなることはなさそうです。

永禄5年(1562年)、赤松政秀が小寺領に攻め込む。迎え撃つ小寺勢。沿道に立って初陣の官兵衛を見送るおたつ。ここもまた様式美(独創性がないともいう)。 合戦シーンの特徴は、投石部隊がいたことくらいか。小寺側の投石と弓矢を赤松側がぼんやりくらっていただけってのが意味不明。敗走の擬態で小寺勢の誘因を図るにしても、初手はもっとまともに戦わないと。一応、接近戦はちゃんとやってたんだし(にしても、最初からグチャグチャの乱戦とは……)。

で、左京進がまんまと罠に掛かります。そして罠と見抜く官兵衛。分かりやすすぎる構図です。今年の大河のテーマは「シンプル・イズ・ベスト」に違いない。

何とか赤松勢を退けた小寺勢。左京進は兜首をあげて得意満面ですが、櫛橋パパに怒られてしょんぼり。官兵衛への憎しみがますます募ります。

重隆の屋敷に報告に来た官兵衛。そこに来ていたおたつにdisられます。

おたつ「そんなお気弱で何とされます。姫路城のご嫡男として、これからもっともっと武功をあげねばならないというのに」

をを、まともなことを言うおなごだ。頼もしい。本音は、「手柄など立てなくてもいいから、無事に帰ってきてほしい」だったようで、いわゆるツンデレ。幼なじみで子供のころに結婚の約束をしてて、大人になってもお互いに意識してて、ツンデレ。ヲタ向けアニメのテンプレですな。

それをのぞき見する、官兵衛をストーキングする栗山善助。後のKRD24の1人です。

いい感じで海岸デートを楽しむ官兵衛とおたつ。にわかに曇る空、そして雷雨。2人で雨宿り、雷鳴でキャッ、服が濡れて寒いのか?って……ベタだな。またもやどこかで見たようなシーンです。

そのころ信長は、稲葉山城攻略失敗で敗走中。柴田勝家に迎えられ、

信長「権六、わしが生きていてそんなに意外か?」

と返すくだりは、かつて信長と弟信勝(信行)が争った際、勝家が信勝についたことを皮肉ったもの。ドラマでは信長がブラザーをキルして土田御前に罵られる回想が挿入されてましたが、勝家との関係まではあれでは分かりませんねぇ。

十面埋伏の陣でさらにピンチの信長ですが、ペットの蜂須賀小六の扮装をした信長を連れてヘルプ、危機を脱します。これまで、NHKは蜂須賀家に何か恨みでもあるのではないかというほど、蜂須賀小六のキャスティングと演出はひどいものでしたが、今回は至ってまとも。滑舌の怪しいレスラーでもなければレザーアーマー&モーニングスター装備でもない。安心しました。逆に、キャラ立ちしなそうですが。

そして、顔見せとして竹中半兵衛登場。後の「兵衛'z」結成を予告して出番終了。

永禄6年(1563年)。内容スカスカですがじゃんじゃん時間が進みます。小寺と赤松の和議が成立。そこで微妙な立地の浦上が小寺に同盟をオファー。官兵衛がさかしげに差し出口を挟み同盟反対を唱えますが、浦上との同盟決定。

浦上の嫡男清宗と小寺家の縁組みが決まり、おたつが職隆の養女として輿入れすることに。浦上清宗に輿入れするのは職隆の娘(官兵衛の妹)なのですが、官兵衛の初恋とからめたフィクションにしたところはうまいな、と。

おたつ「たつはきっと幸せになります」

浦上がどうなるのかを考えると、このセリフは泣けます。

どんどん時間が進みます。永禄7年(1564年)、おたつ輿入れ。官兵衛の初恋終了。そして、祝言のタイミングを狙って室津城に攻め入る赤松勢。

清宗と向かい合い、幸せになろうとしているおたつ……。泣けるなぁ。

というわけで、今回も大半はテンプレ的というか月並みというか見たことがあるというか独創性がないというか、まぁとにかく平凡な話が続きました。もうちょっと、グッとくるつかみがほしいところです。

2014年 大河ドラマ「軍師官兵衛」キャスト(配役)
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