大河ドラマ「功名が辻」 第19回 天魔信長

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/05/14 21:34
「天魔信長」……。まぁ、彼は第六天魔王(自称)だしな。

何だろう、この緊張感のないグダグダな話は。荒木村重が謀反を起こしても、危機感がまるで伝わってこないし。秀吉や光秀がひょいと乗り込んでもノープロブレムなのに、モアイ官兵衛が帰ってこない(牢にブチ込まれてる)のは不自然だし。光秀がらみのシーンは悪くないんだけどなぁ。

オリエピになると、もうどうしようもないくらいヒドい。光秀と玉の時代錯誤なやりとりは何だ。フツーの政略結婚だろうが。ヨネを眺める千代&新右衛門の会話も最悪。「(よねを)人質にするような方ではない」って何それ。人質は当時の習慣で、人柄の問題じゃねぇし。

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大河ドラマ「功名が辻」 第18回 秀吉謀反

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/05/07 21:44
さて、今週の大河ドラマ「太閤記」はかなり原作に忠実(というか丸写し)であった。あ、太閤記じゃなくて功名が辻だっけ。

手取川直前での撤退で緊迫する羽柴家中。「よねだけは助けたい」とのたまう千代だが、よねを身ごもっていると知りながら自害しようとしたことはすっかり忘れた模様。上司の前でに公然と反対して恥をかかせたりするなど、賢妻というより超愚妻である。

閉門蟄居中のドンチャン騒ぎから弾正の謀反で謹慎を解かれるまでの流れは、『新史太閤記』のまま。特に、猿楽舞の前での「美濃の国を長略し、近江を云々」という演説は、完全に丸写し。オリジナリティの欠片もないが、静御前がオリジナリティを発揮すると一気にクソ化するのでこれでよし。

しかし、柄本がハデなカッコをするとバサラな師直に見えるな。ねねも衣装が豪華になるに従って滝山化してるし。

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大河ドラマ「功名が辻」 第17回 新しきいのち

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/05/01 13:15
一豊殿、千代の懐妊に喜ぶのは結構だが、男だったら……ひ、秀豊丸?

秀豊丸。ここまでツッコミどころ満載の名前も珍しい。「豊」は山内家の通字であり、秀吉から字をもらうなどといううわ言と合わせて考えれば、「秀豊」はどうみても元服後の諱である。だが、「丸」が付いているのである。幼名のつもりなのか? まるで幼名っぽくないが。「丸」を付ければいいというものじゃないぞ。

「秀」の字をもらうというのも問題。主君の字を勝手に冒すのはいかがなものか。やはり願い出て一字拝領すべきであろう。一時は秀吉の了承済みと好意的に解釈してみたが、ねねとの会話からすると子ができたことすら報告していないようだし……。

何はともあれ、「秀豊丸」は諱としても幼名としてもヘンテコ過ぎ。静御前は脚本を書く前にもう少しお勉強するべきだろう。

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「功名が辻」へそくりで買った名馬の値段は?

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/04/26 22:13
山内一豊が妻のへそくりで名馬を買うエピソードは有名だが、現代の貨幣価値に換算すると名馬とやらはいくらくらいになるのか?

NHKは、いつぞやのアバンタイトルで蔵米50石を年収500万円、黄金10枚を100万円としていた(妙にキリがいいな)。この年収では確かに高価な買い物だが、これはNHKのミスリードである。名馬購入当時の一豊の知行は2000石。10石=100万円のNHK説に従えば、2000石が年貢高なら年収2億円。収穫高であれば四公六民として年収8000万円。相応の家臣を召し抱えねばならぬとはいえ、100万円くらいどうにかなろう。というか、「名馬」という割りに100万円って安すぎないか?

大河ドラマ「功名が辻」で歴史考証を担当している小和田氏の著書「山内一豊 負け組からの立身出世学」によると、黄金10両は15~20貫。以前ネタにしたように1貫は1石であり、1石は140~150kgなので現代の米価に換算すると(同氏によれば)約8万円。よって、名馬の値段は120~160万円となる。NHK説よりも20~60万円のアップだ。

……米価といってもピンキリだからなぁ。ちなみに、「米の値段」というページによると、同じコシヒカリでも無農薬か減農薬かでも結構差がある。戦国時代の米に最も近そうな「無農薬玄米」140kgだと、7万8400円。150kgでは8万4000円。をを! 意外にイイせんいってるぞ、おい。

だが、小和田氏の「1貫=1石」説に反する説もあるのである。そちらの説に従うと、馬の値段はまったく違ってしまう。

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大河ドラマ「功名が辻」 第16回 長篠の悲劇

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/04/23 21:30
毎回、時代劇の雰囲気ぶち壊し&ガセビア風味のアバンタイトル。今回気になったのは、「6貫=50万円」。山内一豊 負け組からの立身出世学によると1貫=1石(8万円)なので、6貫ならば約48万円。をを! ほぼピッタリ。まぁ、「~立身出世学」の著者である小和田哲男氏は「功名が辻」の時代考証を担当しているのだから、数値が合うのは当たり前なのだが。

ちなみに、1貫が1石で1石が8万円という説には異論もあるし、大和田説に従うと一豊が買う名馬が安すぎるきらいがあるので個人的には違和感を持っている。名馬の値段についてはまたそのうち。

で、ドラマ本体はというと、クソ脚本に萎え萎え。何これ?

まず、源助の長篠行きをめぐる説得シーンが長すぎ。ダラダラしすぎ。むしろ、「馬防柵を作るだけなら安心」とばかりにみんなで気楽に送り出した方が悲劇になったのでは?

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大河ドラマ「功名が辻」 第15回 妻対女

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/04/16 21:38
今回はストーリーの大枠は悪くなかった。細かいところは粗がゴロゴロしているが。

天正3年、長篠直前なので今回は1575年である。堀尾家は、1573年生まれの金介がすでに生まれているはず。とすると、三原じゅん子が孕んだのは1577年生まれのパクられ忠氏? ……って、やっぱり早過ぎだよな。乙葉にいたっては、存在自体がオリキャラくさい。中村一氏の正室は池田恒興の娘で、嫡子は1590年生まれの一忠。乙葉って、どうみても信長の乳兄弟の娘には見えないよなぁ。

それから、「そのために」山いもを食うべきなのは夫だと思う。>千代さん

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大河ドラマ「功名が辻」 第14回 一番出世

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/04/10 21:43
今回はまあまあ楽しんで見ることができたのだが、相変わらず心に残るものがないのでポイントをメモしながら見ないと内容を忘れてしまうな。

えーと、菅井きんは大政所が似合うな。演出は凡庸だったけど。百姓仕事をするなかを嫌がるねねって、陳腐すぎ。利まつでもやってたな。

旭が源助を「虫も殺せない」と評したのには、「はぁ?」と思ってしまった。殺虫剤もない時代、虫を殺すのも百姓仕事のうちだろ。と思ったら、「百姓もいやだ」。やはり虫を殺し続ける日々が辛かったのだろうか。

旭と源助は不幸フラグ立ちまくり。あのまま百姓やっていれば、旭も数奇な生涯をたどることもなかったであろうに……。

大河ドラマ「功名が辻」 第13回 小谷落城

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/04/02 22:02
特に何が悪いということはないんだけど……。
どうも面白くないんだよなぁ。

信長&秀吉パートは、よく知っている話ばかりで脚本も月並み。安定はしているがそれだけって感じ。千代&一豊パートにいたっては、主人公というより大河に付き物のオリキャラのような扱い。
今回も特に心に残るものがなかったので、感想もなし。

さて、こんなドラマの感想書きで時間をムダにするより、録画しておいたF1を見るとしよう。

大河ドラマ「功名が辻」 第12回 信玄の影

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/03/26 21:36
まずは宮部善祥房(継潤)の調略か。秀吉が1人で乗り込み、善祥房の妹「もよ」を背負って帰ってくるという大枠は「新史太閤記」と同じ。かなり「重要なところ」をはしょってはいるが。

治兵衛関係は、ガイキチ殺生関白を「悲劇の関白」に仕立て上げようとしている静御前のオリジナルかな。正直、ガキ秀次がらみはどうでもいいや。貴重な紙を使いまくったり、不自然なシーンが多くて見てられないし。

不自然な無理やりエピはさらに続く。なぜ織田家中唯一の城持ち大名である光秀室槇が、たかだが200石の下級武士一豊妻の千代ごときのところへ挨拶に? やたらと現代をメタファに使いたがる今年のNHK流にいえば、大企業の専務の妻が主任クラスの妻のところに「世話になった」と訪ねてくるようなものだぞ。しかも、以前の小ガラシャと同じく必要性がまるで感じられないエピだし。

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大河ドラマ「功名が辻」 第11回 仏法の敵

カテゴリ:功名が辻
日付:2006/03/19 21:37
それにしても、嵐の夜に響き渡る「ち~よ~」って……。岐阜城下の人々はさぞかし怖かったことであろう。原作では、姉川で落馬して木下隊に置いていかれ、泣きそうになりながらも手柄を立てて400石に加増されるのだが。あの様子では200石のままだな。

今回のお笑いポイントは、「信じておったー」という秀吉の後ろで「え~」って顔の茂助(吉晴)と孫平次(一氏)か。秀吉に不信感を抱くイベントを発生させるのは早すぎるような気がするが。「山内家のため」などと無理やりこじつけているが、世継ぎのない状態で一豊が死んだら、山内家断絶で「しゅーりょー」なんですけど。

信長の「雪が降らぬかのう」から光秀義昭との会話、光秀の諫止にブチ切れる信長まで、セリフも含めてほぼ「国盗り物語」のまま。特に、光秀と信長のやりとりはかなり「国盗り物語」に忠実であった。「金柑頭」というのも、「国盗り物語」で頻出する重要キーワードである。そもそも、初対面の第一印象が「金柑に似ている」「あの頭に触りたい」だったからなぁ。

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