大河ドラマ「功名が辻」 第11回 仏法の敵

カテゴリ:功名が辻
日時:2006/03/19 21:37

それにしても、嵐の夜に響き渡る「ち~よ~」って……。岐阜城下の人々はさぞかし怖かったことであろう。原作では、姉川で落馬して木下隊に置いていかれ、泣きそうになりながらも手柄を立てて400石に加増されるのだが。あの様子では200石のままだな。

今回のお笑いポイントは、「信じておったー」という秀吉の後ろで「え~」って顔の茂助(吉晴)と孫平次(一氏)か。秀吉に不信感を抱くイベントを発生させるのは早すぎるような気がするが。「山内家のため」などと無理やりこじつけているが、世継ぎのない状態で一豊が死んだら、山内家断絶で「しゅーりょー」なんですけど。

信長の「雪が降らぬかのう」から光秀義昭との会話、光秀の諫止にブチ切れる信長まで、セリフも含めてほぼ「国盗り物語」のまま。特に、光秀と信長のやりとりはかなり「国盗り物語」に忠実であった。「金柑頭」というのも、「国盗り物語」で頻出する重要キーワードである。そもそも、初対面の第一印象が「金柑に似ている」「あの頭に触りたい」だったからなぁ。 それから、先週の姉川の戦い直前の話については訂正が必要なことに気づいた。

あのときは「功名が辻」と「新史太閤記」を交互に使っているとコメントしたが、「国盗り物語」にも姉川のくだりがあり、熊の敷物の部分のみ「新史太閤記」で、残りは「国盗り物語」に準じていたのである。

すると、前回も今回もほとんど「国盗り物語」であり、原作「功名が辻」はまったく使われていないことになる。今回のエピソードに限れば、「功名が辻」の記述はたったの3行。その中で「両氏(石山本願寺および浅井・朝倉のこと)と擬装講和をし」「叡山を討ち」とあるのみなので仕方がないが、前回の姉川はちゃんと原作にもあるんだけどね……。静御前オリジナルの薄っぺらいエピソードに変えられちゃってたけど。