大河ドラマ「平清盛」 第40回 はかなき歌 感想

カテゴリ:平清盛
日時:2012/10/14 20:49

今回は、王家と平家のバランサー、歪みの吸収役である滋子の死がメインテーマ。その過程でさまざまな変化が描かれています。

承安4年(1174年)、大輪田泊完成。清盛は宋銭流通の後ろ盾を西光に依頼します。頼朝の助命後、アンチ清盛的な態度を取っていた西光ですが、清盛が信西路線を継承する姿勢を認め始めています。

西光「亡き我が主が生きておれば、そうしたでしょうからな」

と、笑みを浮かべる西光さん。これまで鹿ヶ谷フラグが立ちまくっていたのですが、ここでは親清盛的な態度です。まぁ、この人は信西リスペクトな姿勢を見せてれば、機嫌が良くなってくれるので扱いやすいというか。

ここで小兎丸が再登場。清盛にどんな態度を取るのかと思ったら、普通に笑顔。今のところ恨んでいる様子はありません。ママが微妙な表情をしていたので、成長の過程でパパの死の真相を知らされて……という展開も? が、考えてみたら壇ノ浦の戦いは11年後。小兎丸は水軍を率いるほどの年にはなっていないか?

承安4年(1174年)3月、後白河と建春門院が厳島参詣。豊な国のビジョンを思い描く清盛と、思い描けぬ後白河。清盛が「先に行ってしまった」としょんぼりの後白河さん。イマイチ美しくない滋子に励まされます。 平家パートでは、前回の西行をあきれさせた平家パーティーに続いて平家の変質が顕在化します。維盛資盛は舞のお稽古。知盛重衡は忠清に弓の稽古を付けてもらっていますが、知盛の武芸を軽んじる発言に忠清涙。

西光との関係も変化します。実にご機嫌で、清盛に相撲節会のサポーターを依頼する西光。が、

清盛「わしは今宮中行事にうつつを抜かしている暇はござらん」

西光「うつつを……抜かすですと?」

せっかく親清盛的になってきた西光さんを敵に回す清盛。適当にご機嫌を取っておけばよいものを、あ~あ。いきなり鹿ヶ谷フラグ復活です。

ミュージカル担当の後白河は、今様をエンジョイ中。

よるひるあけこしたまくらは
あけてもひさしくなりにけり
なにとてよるひるむつれけむ
なからへさりけるものゆへに

やってきた滋子に、『梁塵秘抄』執筆秘話を開陳します。

後白河「今様など梁につもる塵のごときもの」

だからこその今様への思いを語る後白河。意外にここは深い。

7月8日、重盛が右近衛大将に。重盛に笑顔(怖い!)で祝いを述べる成親。重盛が去ると、予想通り、さっと表情を変えるところが成親らしい。ちとワンパターンになってきたような気もします。

こうして、平家の慢心にイラつく西光、成親コンビですが、滋子がこの2人をもてなして平家と王家の仲を取り持ちます。滋子ぼ棒演技に微妙にイラっとしますが。

安元2年(1176年)、後白河生誕50周年パーティー。

後白河「この世に生まれて50年

いえ、とてもそうは見えませんよ。

滋子を間にして、共に高みを目指そうと誓い合う後白河と清盛ですが、安元2年7月8日、滋子が唐突に死亡。ドン・キホーテコンビ解散です。

これで各所のバランスが一気に崩れるわけですが、それは次回。

それから、政子うざい。

大河ドラマ「平清盛」キャスト(配役)
大河ドラマ「平清盛」 主要人物年齢年表
も第40回に合わせて更新しました。よろしければご利用ください。