大河ドラマ「義経」 第15回 兄と弟

カテゴリ:義経
日時:2005/04/17 22:03

あー、やっぱり中井貴一と財前直見はよいなぁと思った第15回。

どんな魔術を使ったのか知らねども、なぜか富士川の前に黄瀬川に到着したヨッシー一行。幼名や年齢などの質問攻め(尋問?)に答えるヨッシーを見つめ、一答ごとに表情を和らげるスケベ佐殿。表情だけで心の動きを魅せる、中井貴一今回最初の見せ場であった。

富士川(というか平氏の一方的な敗走)にヨッシーが参陣したくだりは完全なフィクションになってしまったわけだが、ドラマとしては悪くなかったのでOK。賀集維盛(何かかわいそうだったねぇ)の首を取っちゃったりしたら怒髪が天井に突き刺さるところだったが。 個人的には、斎藤実盛が味方をビビらせ、震え上がらせるくだりを入れて欲しかったところ。その方が、平氏の滑稽さと無様さを引き立てたであろうに。まぁ、どう考えても時間が足りんしなぁ。あ、ヨッシー一行が富士川に参陣したシーンを入れなければよかったのか!

そして政子とヨッシーの対面シーン。「猪でなければよいが」って、あなたがおっしゃいますか政子タン。「それはお前だろ!」とツッコんだ人は俺1人ではあるまい。

面を上げたヨッシーにドギマギし、目の動きで動揺している様子を見せた後、パッとスケベ佐殿の妻の顔に戻すところなど、財前直見もうまいなぁと感じ入ったところ。

そして、今回一番よかったのが兄弟の語り合いシーン。

「わしは流人として生きてまいったのでな……」

このセリフをいうときの中井貴一がすばらしすぎ。常に監視され、いつ殺されるとも知れない20年の歳月がこの一言にこめられているかのようであった。

黄瀬川、政子との対面、兄弟酒盛り。いずれも中井貴一と財前直見が常に同テンションセリフのタッキー(始めよりマシにはなったが……)をフォローして、力技で名シーン化してしまった感がある。太平記の陣内導誉といい利家とまつの香川秀吉といい、大河は主役よりも脇の方が印象的な演技をするなぁ。