大河ドラマ「花燃ゆ」 第46回 未来への絆 感想

カテゴリ:花燃ゆ
日時:2015/11/15 22:07

今回も安定のくだらなさ。つまらないという以前に、不自然なこじつけが多くて見るに堪えません。またも、周りがくだらないことに騒ぎ、美和さまとモトピコが薄っぺらい演説をして聞いた人がなぜか感動というパターンの繰り返しです。本当にくだらない。

前橋?では、意識が高い県令殿に不満を持った生糸仲買人が、共同揚返場に放火します。不満が昂じて放火! 何と短絡的で幼稚で愚かで暗愚で愚劣で卑劣で卑小で性根の腐った蛮行でしょう。放火するなんて、人間のクズの中のクズ、どうしようもないゴミ人間です。そうですよね、美和さま。放火なんて、本当に最悪ですよね、美和さま。本当に恥ずかしい行為ですよね、美和さま。

そういえば、不満が昂じて英国公使館に放火したみっともない連中もいましたね。 で、県庁職員が対応に追われる中、高邁な理想に燃える意識の高い県令殿は妻の妹とお泊まり。たっぷりと睡眠をおとりあそばされます。よかったね。

こうして、横取モトピコと美和さまが同じ部屋にお泊まりしたという、実にくだらないことがスキャンダル化します。蓄妾が当たり前だった時代に何を騒いでいるのかという、考証レベルのツッコミをする気力も起こりません。作劇がお粗末すぎて、開いた口がふさがりません。

県令だというのに、あの広い屋敷に使用人も置かず美和と同居している時点で変な噂が立ってもおかしくない、というかそういう目で見られて当然の状態。しかも、門前で人目もはばからず抱擁。これだけやりたい放題やっておいて、それらはスルー。で、お泊まりだけ大騒ぎというくだらない展開。

そもそも、県令と美和を同室に泊めるという時点で茶番もいいところ。「県令閣下」が宿泊するともなれば、部屋が足りなければ他の宿泊者を追い出してでも部屋を確保するでしょ。そこらの木っ端役人じゃあるまいし、部屋が空いてないなんて理由で県令と妻でも妾でもない女を一部屋に押し込むなんてあり得ない。

工藤長次郎とかいうオリキャラも何をやってるんだ? 「私は知人の所に泊まるので、県令殿は宿に泊まって」と言って宿の確保もしなかったの? 普通はコイツが宿を脅したりなだめてたりすかしたりと奔走するはずでしょう。使えないなぁ。

史実云々とかどうでもいいんだけど(そもそもこのドラマにそんな価値はない)、まずはドラマとして説得力を持たせていただきたい。モトピコと美和さまのスキャンダルをでっち上げるため、あり得ない不自然な状況を設定されてもなえるんですよね。

まあ、このクオリティはお粗末先生ならではです。

で、コメントする価値すらないくだらないスキャンダルでゴタゴタしていると、中原復亮が群馬に登場。「農業用水を確保したい」と、わざわざ二条窪から群馬までやってくるという不自然さが笑えます。「中央政府とのコネを使って政治的に根回ししてほしい」というならまだしも、「そうじゃなくて自分たちで何かできないか」ときた。農業の専門家でもないモトピコに? どう考えても相談する相手を間違えてます。そんな用事でわざわざグンマーまでやってきたと。旅費で農機具を買った方がマシですね。

そんな頭の悪い中原に、「農業の発明王」を紹介したいと言い出す美和さまです。「発明王」なんて言葉あったのかな。もう少し使用する単語にも気を配ってほしいところです。

で、中原を「老農 船津伝次平」に紹介します。上毛カルタの「老農 船津伝次平」ってフレーズ、子どものころも、そして今も、何だかdisってるように見えるな……。

突然、明治政府パート。西南戦争で発生した国事犯の扱いに苦慮する面々。木戸孝允西郷隆盛も適当に退場させられ、劇団ひとりが「政府ひとり」状態になるのではと心配していましたが、一応井上馨山県有朋も一緒でよかったね。

そして突然、毛利元徳、安子、毛利元昭パート。元昭は肉が苦手とな。コイツ、野菜は嫌い、肉は苦手と、好き嫌いが多すぎです。それだけ。

国事犯を各地で面倒見ることになり、群馬でも対策ミーティング開催。またもモトピコが意識の高いことを言い出します。

モトピコ「私は言ったはずで。この群馬から日本を変えると」(ドヤ)

本当に、コイツ気持ち悪い。

モトピコの片腕となって寿さんの面倒も見ていたはずの中原が、このタイミングでやっとグンマーに出仕。モトピコの国事犯の受け入れ先探しに協力します。老農のアドバイスを伝えるためにまたも高い路銀を浪費して二条窪に帰り、「二条窪の農民どもは山に植林でもしてろ。俺はコネを利用してグンマーの県職員になるけどな」と言い残して戻ってきたというわけですか。さすが功績を横取りしまくるモトピコの片腕。どす黒い。

すると、美和さまは趣味で始めた製糸業をしばらくお休みすることに。案の定、またも始めたことを放り出して他のことに首を突っ込みます。他の女工さんたちは、生活の糧を得なければならないためとても美和さまのようにはいきません。経済的に余裕がある人はお気楽で結構なことです。

断られまくった美和さまは、手紙代筆で恩を売り、それにつけ込んでナツに協力を依頼します。人の足元を見た卑劣な作戦です。さすが美和さま。

こんな美和さまの所業を見ていたせいは、美和さまのうすっぺらい理想論にいたく感動し、協力を申し出ます。こんなトークにイチイチ騙されるあたり、せいも相当うすっぺらい女性のようです。

せいに賛同され、モチベーションアップした美和さまは、再び国事犯更正プランのため説得を開始します。

美和「決して悪い人たちではないんです」

さすが美和さま、会ったこともない国事犯について、無責任なことを言い出します。西南戦争で、薩摩というか西郷軍って結構非道なこともやってたんだけどな。コイツら、単に不満が昂じて反乱を起こし罪もない人たちを殺した悪い連中なんだけど、それでも悪い人じゃないと言っちゃいますか。

受け入れた国事犯が不祥事を起こしたらどうするんでしょう。この美和さまが無責任な発言の責任を取ったりはしないでしょうが。

引受先が見つからず、しょんぼりモトピコ一行。そこへ、協力を申し出る女性たちがやってきます。男たちは何もできませんでした。全ては、また美和さまのおかげというわけですか。

そして国事犯が群馬に到着。モトピコが薄っぺらい演説を敢行。すると、やさぐれていた国事犯たちがあっという間に感動。ああ、あんなんでいいんだ。

阿久沢まで感銘を受けた様子です。あんな演説で。阿久沢っていい人だったんだなぁ。しかし、2014年と2016年のラスボスが徳川家康で、2015年のラスボスが「群馬県庁の課長」ですか。ちんけなドラマです。

星野長太郎「この人なら本当に群馬を変えるかもしんない」

ああ、この気持ちが悪いモトピコ称賛セリフの数々。吐き気がします。

感動しちゃう県庁職員たち。

そして見つめ合う美和とモトピコ。何だこれ。

得意の絶頂にいた美和さまですが、久米次郎からのメールで表情を曇らせます。

「母の気持ちが分かるなら出ていけ」

だよな。久米次郎とは旨い酒が飲めそうだ。

ちなみに、まだまだ書生っぽい久米次郎ですが、公家の千種有任のお嬢さんをもらい、西南戦争があった明治10年には第1子が生まれてるんですが、スルーですかそうですか。

2015年 大河ドラマ「花燃ゆ」キャスト(配役)
大河ドラマ「花燃ゆ」 主要人物年齢年表(松下村塾+α)
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