大河ドラマ「花燃ゆ」 第17回 松陰、最後の言葉 感想
カテゴリ:花燃ゆ
日時:2015/04/26 22:50
これまで16回にわたって思想面は掘り下げず、松陰の奇行をうすっぺらく描いてきましたが、いよいよ駆除死罪になるイベント回。が、ヒロインが松陰のことなどすっかり忘れて前原一誠の復帰に奔走するという、実に実に本当にどうでもいいエピを併走させたため、とんでもなくつまらない回になってしまいました。松陰の遺体引き取り役の利助は萩でのんびりおにぎりたべてるし、何この変なドラマ。ここまでつまらないと、逆に笑ってしまいます。
安政6年(1859年)10月26日、伝馬町。雲浜との関与を疑われて収監中の松陰は、中途半端にヒゲが生えました。萩を出発したのが5カ月前の5月25日、伝馬町の牢に入れられたのが4カ月前(ナレによると)。4カ月前からにしても、伸びがイマイチ?
このドラマの松陰にはヒゲが生えるということから、いつもツルリとしていた野山獄ではやはり毎日ヒゲを剃っていたことも判明しました。刃物も自由に使える野山獄のフリーダムっぷり、ぱねぇ! 萩では、岩倉獄にも出入り自由になったFumizonが野村と時空ジャーナリストに差し入れを配達中。さすが、我らがヒロイン様。どこにでも入り込みますなぁ。ここで笑ったのが、「ご公儀は先生の幕府批判をどれほどつかんどるんじゃろ」と文に尋ねる野村。
お前、本当にバカだな
田舎者で数え17(満15~16歳)の小娘が幕府の内情を知ってると思ってるのでしょうか。よく、「質問内容で質問者のレベルが分かる」といいます。野村(というか野村にこんな質問をさせる脚本家)のレベルも察せられるというものです。
文とすみが岩倉獄を出ると、前原イッセーと遭遇。謝るイッセーに、すみの心情など全く考えてない「加害者側の」文が図々しくも「兄はもう怒っておりませんよ」とのたまいます。そもそもその兄が元凶なんですがね!
文とイッセーの加害者コンビについに切れるすみ。「文さんも前原さんも、ここにはもう来んでくれる」
野村と時空ジャーナリストが岩倉獄にぶち込まれたのも、全てキ○ガ○松陰の責任。金子君と全く同じパターンで、相手の家族に恨まれるのは当たり前でしょうに、文は全く学んでません。まさに、「どの面下げてノコノコやってくるんだよ」ってやつです。
すみの一喝でやっと、いまごろ、ついに自分の立場を理解した文。くよくよと思い悩むという、超どうでもいいシーンを展開します。が、ポンコツ玄瑞とのしょうもないラブコメであっさり立ち直り(野村と入江のことはすっかり忘れ)、キャッキャウフフして私を眠らせようとします。あー、つまらねー。
場面は再び江戸。7月9日、松陰の取り調べスタート!
雲浜との関係を問われ、華麗にスルーする松陰。
が、「私は死罪に当たる罪を犯しております」と、勝手にゲロし始める松陰。(辞書的な意味の)確信犯はこれだから気持ちが悪い。
キ○ガ○の奇行を知らせる高杉メールに驚愕する文たち。すると、またも松陰の行動を深読みする文。この小娘、前回もそんなようなことを口走ってましたね。
すると、地味な自分の出番を少しでも強引に増やそうと張り切りだした伊之助。「不利になるようなことは語るなと諫める!」と、江戸に行くことに。ここでは寿さんだけがよかった。他の面々は寿の引き立て役って感じです。
強引に出番を作ってもらった伊之助に「塾を守れ」と言われた文とポンコツは、取りあえず掃除をすることに。すると、長崎から利助が帰還。桂のお供で江戸に行くといいます。君は松陰の遺体を引き取るという重要な仕事があるからねぇ。
ここでイッセーのことが話題になり、特にやることもない文が暗躍を始めます。亀太郎に聞き込みして伝言を頼み、イッセーをご招待。すげーどうでもいい。退屈です。
松陰の奇行に奉行と大老が首をかしげる中、伊之助がチョロチョロとやってきて松陰に説教開始。「不利になるようなことは語るなと諫める!」と言って萩を出たというのに、「諦めんな!」「生きろ、お前らしく」とたきつけて、松陰のやる気スイッチを連打します。 伊之助、お前とどめ刺しに来たのかよ。
10月5日、松陰の第三回取り調べスタート。井伊直弼の横顔を見て驚く松陰。え、大老の顔知ってるの?
直弼の存在を確信した松陰は政府批判を展開し、大老を引きずり出すことに成功。
・徳ではなく力で政を押し付ける
・異国の思うがままにされる
・草莽の声を聞け
と主張を展開。
対して直弼は、
・国を混乱に陥れているのは松陰たち
・異国の手を借りてでも国を強くする
・秩序を欠いては国でなくなる
と反論。
結果論ですが、幕府を倒した薩長明治政府は、
・異国の手を借りて富国強兵
・徳ではなく力で政を押し付けて重税を課した
・草莽の声なんか聞かなかった(後、お金持ちの声を少し聞くようになった)
というわけで、おおむねこのドラマの直弼路線を展開するのでした。
特に、キ○ガ○が病的に心配した異国の侵略なんかなく、攘夷は完全に間違いでした。
しかし、この直弼も小さいな。こんな田舎教師、適当に吠えさせておけばいいのに
10月27日早朝。『留魂録』を牢名主というかザ・佐藤二郎に託す松陰。
萩では、イッセーが突然、眠たい自分語りを始めます。え、急に何? ちょっと心病んじゃった? ってくらい唐突で、内容はスカスカでした。
後に萩の乱を起こして駆除されるイッセーなんかどうでもよろしい。それより問題なのは、10月27日に松下村塾でのんびりおにぎりを食ってる利助。なぜお前がここにいる!?
君、桂のお供で江戸に行ってるはずだろ? お前が萩にいたら、誰が松陰の遺体を引き取るんだよ。
遺体引き取り係がおにぎりを食べてる間に、パパとママに会いに来ちゃう松陰。あれだけ関係性を強調した文には声をかけないんですね。
11月、『留魂録』と『永訣の書』、その他の遺品を持った伊之助が帰郷。シラっとした顔をしてますが、このドラマでは伊之助がやる気スイッチを押さなければ、松陰は自爆トークをやめてた感じでした。椋梨を陥れて失脚させ、周布を影で操り、松陰を自爆させる。伊之助黒すぎる。
そして挿入される松陰の処刑シーン。松陰の最後は「覚悟を決めていた」「見苦しく騒いだ」の2説がありますが、予想通りドラマでは前者でしたね。
ちなみに、『八重の桜』で松陰が死んだのは第5回。3倍以上の時間をかけた割に、内容はスカスカで名場面と呼べるようなところはほとんどなし。実に残念です。
なお、イラナイ子・伊之助とも縁が深い前橋の実家に行く予定なので、来週は更新が遅れます。
2015年 大河ドラマ「花燃ゆ」キャスト(配役)
大河ドラマ「花燃ゆ」 主要人物年齢年表(松下村塾+α)
もご利用ください。
安政6年(1859年)10月26日、伝馬町。雲浜との関与を疑われて収監中の松陰は、中途半端にヒゲが生えました。萩を出発したのが5カ月前の5月25日、伝馬町の牢に入れられたのが4カ月前(ナレによると)。4カ月前からにしても、伸びがイマイチ?
このドラマの松陰にはヒゲが生えるということから、いつもツルリとしていた野山獄ではやはり毎日ヒゲを剃っていたことも判明しました。刃物も自由に使える野山獄のフリーダムっぷり、ぱねぇ! 萩では、岩倉獄にも出入り自由になったFumizonが野村と時空ジャーナリストに差し入れを配達中。さすが、我らがヒロイン様。どこにでも入り込みますなぁ。ここで笑ったのが、「ご公儀は先生の幕府批判をどれほどつかんどるんじゃろ」と文に尋ねる野村。
お前、本当にバカだな
田舎者で数え17(満15~16歳)の小娘が幕府の内情を知ってると思ってるのでしょうか。よく、「質問内容で質問者のレベルが分かる」といいます。野村(というか野村にこんな質問をさせる脚本家)のレベルも察せられるというものです。
文とすみが岩倉獄を出ると、前原イッセーと遭遇。謝るイッセーに、すみの心情など全く考えてない「加害者側の」文が図々しくも「兄はもう怒っておりませんよ」とのたまいます。そもそもその兄が元凶なんですがね!
文とイッセーの加害者コンビについに切れるすみ。「文さんも前原さんも、ここにはもう来んでくれる」
野村と時空ジャーナリストが岩倉獄にぶち込まれたのも、全てキ○ガ○松陰の責任。金子君と全く同じパターンで、相手の家族に恨まれるのは当たり前でしょうに、文は全く学んでません。まさに、「どの面下げてノコノコやってくるんだよ」ってやつです。
すみの一喝でやっと、いまごろ、ついに自分の立場を理解した文。くよくよと思い悩むという、超どうでもいいシーンを展開します。が、ポンコツ玄瑞とのしょうもないラブコメであっさり立ち直り(野村と入江のことはすっかり忘れ)、キャッキャウフフして私を眠らせようとします。あー、つまらねー。
場面は再び江戸。7月9日、松陰の取り調べスタート!
雲浜との関係を問われ、華麗にスルーする松陰。
が、「私は死罪に当たる罪を犯しております」と、勝手にゲロし始める松陰。(辞書的な意味の)確信犯はこれだから気持ちが悪い。
キ○ガ○の奇行を知らせる高杉メールに驚愕する文たち。すると、またも松陰の行動を深読みする文。この小娘、前回もそんなようなことを口走ってましたね。
すると、地味な自分の出番を少しでも強引に増やそうと張り切りだした伊之助。「不利になるようなことは語るなと諫める!」と、江戸に行くことに。ここでは寿さんだけがよかった。他の面々は寿の引き立て役って感じです。
強引に出番を作ってもらった伊之助に「塾を守れ」と言われた文とポンコツは、取りあえず掃除をすることに。すると、長崎から利助が帰還。桂のお供で江戸に行くといいます。君は松陰の遺体を引き取るという重要な仕事があるからねぇ。
ここでイッセーのことが話題になり、特にやることもない文が暗躍を始めます。亀太郎に聞き込みして伝言を頼み、イッセーをご招待。すげーどうでもいい。退屈です。
松陰の奇行に奉行と大老が首をかしげる中、伊之助がチョロチョロとやってきて松陰に説教開始。「不利になるようなことは語るなと諫める!」と言って萩を出たというのに、「諦めんな!」「生きろ、お前らしく」とたきつけて、松陰のやる気スイッチを連打します。 伊之助、お前とどめ刺しに来たのかよ。
10月5日、松陰の第三回取り調べスタート。井伊直弼の横顔を見て驚く松陰。え、大老の顔知ってるの?
直弼の存在を確信した松陰は政府批判を展開し、大老を引きずり出すことに成功。
・徳ではなく力で政を押し付ける
・異国の思うがままにされる
・草莽の声を聞け
と主張を展開。
対して直弼は、
・国を混乱に陥れているのは松陰たち
・異国の手を借りてでも国を強くする
・秩序を欠いては国でなくなる
と反論。
結果論ですが、幕府を倒した薩長明治政府は、
・異国の手を借りて富国強兵
・徳ではなく力で政を押し付けて重税を課した
・草莽の声なんか聞かなかった(後、お金持ちの声を少し聞くようになった)
というわけで、おおむねこのドラマの直弼路線を展開するのでした。
特に、キ○ガ○が病的に心配した異国の侵略なんかなく、攘夷は完全に間違いでした。
しかし、この直弼も小さいな。こんな田舎教師、適当に吠えさせておけばいいのに
10月27日早朝。『留魂録』を牢名主というかザ・佐藤二郎に託す松陰。
萩では、イッセーが突然、眠たい自分語りを始めます。え、急に何? ちょっと心病んじゃった? ってくらい唐突で、内容はスカスカでした。
後に萩の乱を起こして駆除されるイッセーなんかどうでもよろしい。それより問題なのは、10月27日に松下村塾でのんびりおにぎりを食ってる利助。なぜお前がここにいる!?
君、桂のお供で江戸に行ってるはずだろ? お前が萩にいたら、誰が松陰の遺体を引き取るんだよ。
遺体引き取り係がおにぎりを食べてる間に、パパとママに会いに来ちゃう松陰。あれだけ関係性を強調した文には声をかけないんですね。
11月、『留魂録』と『永訣の書』、その他の遺品を持った伊之助が帰郷。シラっとした顔をしてますが、このドラマでは伊之助がやる気スイッチを押さなければ、松陰は自爆トークをやめてた感じでした。椋梨を陥れて失脚させ、周布を影で操り、松陰を自爆させる。伊之助黒すぎる。
そして挿入される松陰の処刑シーン。松陰の最後は「覚悟を決めていた」「見苦しく騒いだ」の2説がありますが、予想通りドラマでは前者でしたね。
ちなみに、『八重の桜』で松陰が死んだのは第5回。3倍以上の時間をかけた割に、内容はスカスカで名場面と呼べるようなところはほとんどなし。実に残念です。
なお、イラナイ子・伊之助とも縁が深い前橋の実家に行く予定なので、来週は更新が遅れます。
2015年 大河ドラマ「花燃ゆ」キャスト(配役)
大河ドラマ「花燃ゆ」 主要人物年齢年表(松下村塾+α)
もご利用ください。