大河ドラマ「花燃ゆ」 第9回 高杉晋作、参上 感想

カテゴリ:花燃ゆ
日時:2015/03/01 22:10

今回は、「面白くない男」(ノベライズ)改め、春風ちゃん、惨状。文の大活躍シーンを無視すれば、割と見られる回でした。ほぼあらゆるシーンに登場する文の出番をもっともっともっと減らせば、より面白くなると思うのですが。

ちなみに、ノベライズには滝が形見のかんざしを売って金を工面する場面もあるのですがカット。そのため、ドラマでは文1人が「金金」と騒ぎ、他の杉家の面々は危機感無しという異常な状態に。伊之助は渋る椋梨を動かして反射炉を作ろうとするなど、寅次郎とは異なる方法で藩を変えようとするくだりもあるのですが、やはりカット。文の場面だけが削られず、どんどん薄っぺらいドラマに。「ノベライズを読んだときは悪くないと思ったのに」という感想が多いのは、このバランスを欠いた編集にも原因があると思われます。

ではドラマスタート。罪人の塾が評判となり、赤禰、寺島が新たにjoin。我らがヒロイン文さまは給食のおばさん兼塾の受付嬢として大忙しです。

罪人の塾がますます活気づく一方、明倫館の春風ちゃんは退屈中。すると、椋梨に寝返ったデビルマン伊之助が春風ちゃんに寅次郎を斡旋します。

ひょんなことから敏三郎と知り合った春風ちゃんが杉家に来ると、さすがは文さま、経営者視点で兄に苦言を呈しています。文さまの万能っぷりには頭が下がります。 文さまと並んでイラナイ子状態の伊之助さんは、脚本家の頑張りで何とか出番を作ってもらいました。こうして、伊之助の発案ということで野山獄の「一部の」罪人が放免になり、これによってトミーが出所。「いくところがない」と杉家に転がり込み、伊之助のせいで杉家の家計はさらに逼迫することになります。

ちなみに、高須家の希望で野山獄にぶち込まれていた高須久子は放免の対象外です(椋梨らが許す許さないの問題ではないから)。

母、を差し置いて、杉家でなぜか1人だけ財政難に心を痛める小娘の文さまは、高杉家の経済力に目を付けて、下心ありありで訪問営業に乗り出します。経営、経理、給食係、受付嬢、飛び込み営業をこなすスーパーヒロイン文さま、さすがです。まぁ、成功しているのは給食係くらいですが。

文さまがいつも通り1人で空回りなされていると、酩酊状態で帰宅するなど、敏三郎の問題行動が目に付くようになります。

さらに、敏三郎が春風ちゃんと一緒に帰宅したことで、敏三郎の「悪い仲間」が判明。相変わらずブチ切れるポンコツ玄瑞。その前にその棒読みをどうにかしろ。

すると、春風ちゃんを議論に誘う寅次郎。「百姓も商人も、船乗りも、医者も身分に関わりなく、鉄砲を持って戦いました」とアメリカ独立革命を紹介。あー、このシーンを回想しながら奇兵隊を発案するって感じですか。松蔭の教えが活きたって感じにしたいんですね。

「つまらんつまらん、いっそ死にとうなる」と、鬱のようなことを口走る春風ちゃんに、寅次郎が人格者風を吹かして問いかけます。

寅次郎「君は何を志しますか?」

お前の志は、3、4人の子どもを捨て駒にして間部詮勝暗殺テロすることだったな。ご立派な志ですなぁ。

杉家では、盗難事件が発生。さらに敏三郎の色町徘徊が発覚し、文さまが色町に乱入。そこで、すっかり敏三郎の理解者になっていた春風ちゃんに諭され、寅次郎すら論破した文さまが敗北。それから、「高杉……」などとつぶやきながら泣き崩れたらイカン。

そしてなぜだか分かりませんが、このタイミングで春風ちゃんは寅次郎に師事することを決断。しかし行動に移す前に小忠太に礼儀正しく筋を通したところは良かった。

翌日、敏三郎はうれし恥ずかし朝帰り。初バイト料で文に練切を買ってきます。いい感じになったところに、春風ちゃんとポンコツ玄瑞が鉢合わせてドタバタ劇に突入。そこへ初代総理大臣が割って入って今回はおしまい。

次回第10回の記述によると、この場面は安政4年(1857年)秋のこと。文さまは数え15、ポンコツ玄瑞は同18、春風ちゃんは同19、総理大臣は同17になっておりました。

2015年 大河ドラマ「花燃ゆ」キャスト(配役)
大河ドラマ「花燃ゆ」 主要人物年齢年表(松下村塾+α)
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