大河ドラマ「功名が辻」 第27回 落城の母娘

カテゴリ:功名が辻
日時:2006/07/09 22:00

うわっ、小倉が金八の弟か。もの凄く違和感ないのだが、意外性がなくてツマランな。江口洋介なら笑えたのに。

初登場人物てんこ盛りであったが、いまいち見分けのつかない虎や市松と異なり、キャラ立ちまくりの三成。イヤなヤツっぷりは十分伝わってきた。「義の人」ってところはまるで伝わってこなかったが。このマンガちっくな嫌われっぷり。虎たちに訓示した後、三成に冷たい視線を送るねね。関ヶ原の伏線ですな。

しかし、三成と一豊がツーショットになると元就隆元親子になってしまうな……。 賤ヶ岳は、大した見せ場もなく終了。そして北ノ庄攻め。嫁ぎ先は必ず滅ぶ、戦国一のさげまん市が泣きまくり。テキサス勝家は特にいい場面もなく退場。ああ、太平記は名シーン山盛りだったのに、勝野さんカワイソス。

衣川の持仏堂、信貴山城に続き、北ノ庄城もドッカーン。北ノ庄のドッカーンは、「豊臣家の人々」のエピソードを採用したのかな。ヘンなところだけ司馬作品に忠実なんだよなぁ。重要なところはオリジナル化を強行してグダグダになってるのに。

で、オリジナル化の典型例が茶々。その良し悪しはともかく、司馬遼は茶々を「豊臣家の人々」でも「功名が辻」でも、安定した目的意識というものを持っておらず、ただ流される人物として描いている。「城塞」ではやや変化して、秀頼と豊臣の安泰に固執することになるが、「流される人物」であることに変わりはない。

ドラマの茶々ときたら、復讐という明確な目的意識を持って周りの人間も取り込んでいく積極性まで備えている。このキャラ変更の是非について判断するのは早計だが、それより……。あちゃー、もう茶々と千代が会っちゃったよ。茶々の性格も違うし、原作屈指の名シーン(笑)である千代の「おしっこ」「おにばばあ」エピはナシかな。あの場面は茶々の天然っぷりがなければ生きてこないしなぁ。