大河ドラマ「おんな城主 直虎」 第40回 天正の草履番 感想

カテゴリ:おんな城主 直虎
日時:2017/10/08 22:07

今回は、浜松城の玄関で生まれた草履マネジメントのイノベーション。これが斜め上過ぎるのですが、徳川家では評価されてよかったね、というお話。まぁ、本当のテーマは井伊家再興を巡るぞれぞれの本音の吐露ですが。

ではドラマスタート。万千代たちは草履マネジメントに失敗し、浜松城の玄関は大混乱。見たところ、顔と名前の一致が不十分で草履に付けたネームプレートが役に立っていない。名前が分かっても、あの並べ方では草履の検索に難がある。

あのヘロヘロの名札なんかやめて、いろは順なりなんなりで置き場所を固定すれば、少なくとも草履探しは省力化するのに。インデクシングはデータマネジメントの基本だよ。

万千代が井伊を称したことは各所に波紋を呼び、おとわは万千代をいさめるために出陣。浜松城に到着するやいなや、玄関先で説教を始めます。

万千代は、「草履を並べるための棚」という、イマイチ解決に結び付きそうにないものを制作中。浜松城には草履ストレージすらなかったのか? 逆に、草履番新設以前の浜松城はどうしていたのか気になります。都築や鈴木らの口ぶりから、草履番設立以前は特に問題なかったっぽいのですが……。 万千代「お役目の最中にございますので」

と、もっともな対応の万千代ですが、おとわは勝手に説教を始めます。勤務中に、迷惑なオバさんだな。

すると、当主でもない百姓に説教されるいわれはないと反発する万千代。これまたごもっとも。

そこへ徳川家康登場。こうして、家康の口から万千代の処遇についての本音が語られます。万千代は、叩いて伸ばす、と。

おとわ「その昔、井伊にはまこと人がおりませんで……」

そうだなぁ。小野政次以外、役立たずばかりだったもんなぁ。

ともかく、家康との初のまともなカンバセーションは大盛り上がり。松下常慶に首尾を問われ、

おとわ「思いのほか弾み……弾んだだけじゃった!」

ここは面白かった。

そこにイノッチがやってきて、万千代の本心を語ります。幼く、戦うことすらできず敗者となった悔しさを抱えた若者に、思うところがあった様子のおとわと常慶。

そして帰り際、おとわは草履マネジメントのカイゼン策を伝授します。名札は草履ではなく置くところに貼ってしまえ、と。「いちいち付けたり取ったりするのが手間」と理由を挙げていましたが、それよりも各草履の置き場所が固定されれば検索効率がアップすることが大きい。慣れれば、「鈴木は2段目の左端」のように、探さなくても位置を特定できるようになるし。

おとわのアドバイスに従って名札を棚に貼り付ける万千代とイノッチ。イノッチに糊を要求すると、西部劇の酒場よろしく糊の入れ物を滑らせるイノッチ。これを見た万千代に何やらイノベーションが生まれたご様子。

一体何をするのかと思ったら、草履を投げる練習にいそしむ万千代。え、まさか……。

そして実戦投入。草履をシュッパンシュッパン投げ込む万千代。確かに、芸としては見事だが……これ、無礼じゃないか? これでいいの?

釈然としませんが、徳川家中では高評価だったご様子。ふーん。

草履を投げる芸を身に付けたという珍妙な功により「小姓に取り立ててやりたい」と家康に言わしめたものの、代わりがいないということで昇進見送り。代わりが必要か?

というわけで、後継者育成を命じられる万千代。七人ミサキみたいな話になってきました。後釜は誰になるのかと、気になって次回「この玄関の片隅で」の冒頭を読んでしまったのですが、よりによってコイツかよ! 「どんなやつが来るんですかねぇ」「俺らと同じような前髪(元服前の若者)ではないか?」という会話から、絶対若手じゃないとは思ってましたが。

一方、京でのアーバンライフをエンジョイしていた今川氏真は、織田信長に蹴鞠を命じられます。嘆く朝比奈泰勝ですが、意に介さず受け入れ、蹴鞠を披露する氏真さん。何だか成長していてかっこいい。ガンバレ氏真。応援してるぞ。

追記:草履取りは主人の草履を主人の足元に投げたそうなので、万千代の所行は無礼ではなさげです。

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