大河ドラマ「義経」 第22回 宿命の上洛

カテゴリ:義経
日時:2005/06/06 21:46

今回印象的だったのは、宗盛というキャラであり、鶴見辰吾という役者であった。「宗盛本人もこんなヤツだったに違いない」と思ってしまうほど、いい感じである。連戦連敗のトホホライダー維盛に対し、ここぞとばかりに追い討ちをかける陰湿さ。「おちょこ宗盛」と呼びたくなるような器の小ささ。

それだけではない。思慮の浅い言動で恥じをかくことが多いくせに、嫡流の鎧を小松家から奪うチャンスは見逃さない。やるじゃねぇか。大局は見えないくせに、セコいことには知恵が回る。実にステキだ。 こうして宗盛 vs. 知盛の構図がより鮮明に。阿部寛も悪くないのだが、鶴見辰吾に食われてるなぁ。もともと、フツーにいい人&優秀ってキャラは卑劣・下劣キャラより印象に残らないから、ますます阿部ちゃん不利である。都落ちを進言するシーンは知盛の見せ場になるはずなのが、宗盛の「ションボリうなずき」に全部持っていかれてるし。

そして、超忙しいところに現れた蛭子さん。多分、大河史上でも極めて珍しい「いい人な公家」だ。蛭子さんが持ってきた屏風(第2回で登場)をきっかけに、宗盛の胸にさまざまな思い出が去来する。このシーンの鶴見辰吾も実によかった。屏風に火を付けようとする宗盛を邪魔した突風は、亡き父清盛の想いか……。うん、いいシーンであった。


あ、今回はまだ何も罵倒してないな。えーと……「宗盛、オメーは火を付けることもできんのかね」。まぁ、そんな感じで。