大河ドラマ「おんな城主 直虎」 第16回 綿毛の案 感想

カテゴリ:おんな城主 直虎
日時:2017/04/23 21:57

今回も、浜松が綿の栽培地であったという以外は完全な創作エピ。直虎が投げたブーメランがザクザクと直虎自身に突き刺さります。

寿桂尼に井伊の当主と認められて井伊谷に戻った井伊直虎は、方久から綿栽培を提案されます。浜松といえば、遠州木綿。直虎が綿栽培に関与したかどうかは全く知りませんが、綿栽培自体はそう突飛な話ではないでしょう。

で、井伊谷経済特区の瀬戸村に栽培を持ちかけますが、人手不足で大規模な栽培はできないと言われます。

直虎「人ばかりは、増やせと言ってすぐ増やせるものでもないしのう」

中野直之が、戦のときは借りてくるといったことから、百姓レンタルを思いつく直虎さん。直之にそんな珍妙な話は聞いたことがないと反対されます。

直虎「さようなこと、やってみねば分からぬではないか」

やってみなくても分かることも多うございますが……。

早速、鈴木重時に百姓のレンタルを申し入れるも、サクっと断られます。「百姓が耕した土地はそのままその百姓のものとするし」って、百姓が井伊領に永住しちゃうじゃん。人口=国力なのは古今東西不変の原則。これまでのごとく、百姓を奪われる鈴木の立場は全く考えない直虎さんでした。

鈴木さんにとっても、人はすぐに増やせるものではない以上、大切なのですよ。 政次にお願いしてもらうという奥山六左衛門ですが、直虎は却下。

直虎「言うたところで手など貸してもくれぬわ」

さようなこと、やってみねば分からぬではないか。

直虎にハブられている政次ですが、綿栽培、人手不足、六左衛門のキーワードから、「奥山と縁がある鈴木に人をレンタルしに行った」と正確に見抜きます。さすが但馬殿。

一方、近藤と菅沼にも当然のごとく断られた直虎は、六左衛門、直之と相談しますがらちがあきません。こういうのを、昔から「三人寄ってもモンチッチの知恵」と申します。知恵の足りぬ者が何人集まったところで何も生まれないのです。

そして村々を無駄に回る直虎ですが、「どこの村でも余っている人手など見つけられなかったのじゃ」。

だろうな。

そして、第2クールのキーパーソンである柳楽優弥と出会う直虎。オープニングでは役名が伏せられてましたけどね、NHKが公式に発表しちゃってますしね、「龍雲丸」です。

見ず知らずの謎の男にまで相談しちゃう直虎さん。すると、「人を買う」というアイデアをゲットします。こうして人身売買を方久に持ちかけます。人身売買にも詳しい方久は、情報収集のため茶屋に直虎たちを案内します。

しかし、即効性のあるうわさはゲットできず。そこへ政次が現れ、流言策を献策。うわさを利用して財をなした方久が、その過程で自分に都合のよいうわさを流す「情報操作」を思いつかなかったのは実に不思議です。「○○の値が上がりそうじゃ」「下がりそうじゃ」などとうわさを流せば、商売がよりはかどったでしょうに。今それをやると「風説の流布」になりますが。

政次プランの有効性を直ちに認めた方久と直之ですが、直虎は政次への反感から受け入れられません。

直虎「かような話、聞いたこともないわ!」
直之「直虎様、は聞いたことのない話はやってみようと思われるお方のはずでござるが」

またもブーメランが突き刺さる直虎さん。

ブーメランまみれの直虎を放置して、流言を流し始める直之と方久。そして、ようやく自分がなすべきことを思い出した直虎も交えて、もはや流言ではなく瀬戸村のCMを熱演します。

それが奏功して、人集め成功。しかし、直虎は政次の策であったことに落ち込みます。であれば政次から知恵を借りればよいと言う南渓。ここから直虎と政次の関係性が変化していきます。とはいえ、徳政令の件のように史実をねじ曲げない限り、政次はバッドエンド。あくまでも直虎を守るために憎まれ役を演じていた政次を、あのエンドにどう結び付けるのか。第3クールが楽しみです。

2017年 大河ドラマ「おんな城主 直虎」キャスト(配役)
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