大河ドラマ「おんな城主 直虎」 第13回 城主はつらいよ 感想

カテゴリ:おんな城主 直虎
日時:2017/04/02 22:12

今回から、直虎による「井伊谷ほんわか経済振興物語」編スタートです。今回以降、架空のオリキャラがゾロゾロ出てきて、徳政令問題以外はほぼ史実エピもなく、村の興業に奔走するクールとなります。

ではドラマスタート。「謀反を疑われた井伊家当主直親は」って、このドラマの井伊直親は、松平元康と手を組もうとしていたので完全に謀反確定じゃないですか。バカだったから何もできぬうちに殺されちゃっただけで。

で、間抜けな先代に代わって虎松の後見(実質的には当主)に推挙された井伊直虎ですが、中野直之が激しく反発。今後直虎の家臣団として話を回していくのが、このやたらとわめく直之と奥山六左衛門なのですが、まあいろいろな意味でショボい。高橋一生とムロツヨシがいるのが救いか……。

そして翌日、いきなり領主になって右も左も分からない直虎と、「恥ずかしながらそれがしあまり政のことは明るうなく」という六左衛門。直虎を侮って嫌みを言うしか能のない直之という無能3人組による井伊統治スタートです。そこへ、唯一実務能力がある政次が書類の山を持ってくるのですが、幼稚に反発する直虎さん。

で、瀬戸村の百姓がやってきて、瀬戸村に来てくれと言う。行ったら徳政令を出してくれと言う。シロウトの直虎は、あっさり安請け合い。恐ろしい話です。

直虎が館に戻ると、六左衛門により井伊家が瀬戸方久から多額の借金をしていることが判明。山のような証文に驚愕していると、な、何と、実にタイムリーにその瀬戸方久が訪ねてくるではありませんか! うわーすごいぐーぜんだなー。 で、メレブが豪商になって再登場。しばしサクセスストーリーが展開されますが、話に関係ないので割愛。

すると、直虎は何の駆け引きもなくドストレートに瀬戸村の借金棒引きを要求します。当然、反撃されてオシマイ。

このシーンでは、方久は決して評定の間に入らず、外廊下に控えたまま。プレゼントを渡すとき少し近づきましたが、敷居を越えることはありませんでした。

井伊家の経済状態をあらためて(というかいまごろ)把握した直虎は、徳政令の約束をあっさり反故にして逃亡。ひどい話です。

が、撫民精神が再燃した直虎は、方久の屋敷にアポなし訪問して、方久の事情を全く考慮せず要求を並べ立てます。こういう考え方、政次にも指摘されてませんでしたか?

方久は一枚上手。土地を今川や小野に売り渡すというカードをちらつかせて徳政令を拒否します。

直虎「それでは百姓たちが困るのじゃ!」

直虎の要求を飲んだら方久が困るという発想は全くなさそうです。

そこで、建設的なプランを提案するのは方久。村の土地を活用してバリューアップしてはとアドバイスします。

これに触発されて借金返済スキームを思いついた直虎は、取りあえず南渓に相談します。が、先ほどの勢いはどこへやら、ビビっている直虎さん。

直虎「私は今まで、力がないというのは悔しいことだと思っておりました。なれど、力を持つというのは、実はとても怖いことなのだと……」

責任を背負うことを恐れる直虎に、南渓は「自灯明」(仏陀が入滅前に語ったとされる最後の教え)を思い出させます。

翌日、評定を開いた直虎は、借金返済スキームを開陳します。方久を家臣として、瀬戸、祝田を方久の所領とし、村おこしさせるというわけです。村の繁栄、経済力向上という点で、村民と方久の利害を一致させるなかなかの妙案です。

ここで始めて方久が敷居をまたぎ、評定の間に着座。方久が井伊の家臣となった象徴的なシーンでした。

が、これに反発した直之と六左衛門は審議を拒否して退席。対案も出さず、反対するわ審議拒否するわボイコットするわ、無能な家臣どもでございます。あ、こんな連中しってるぞ。

唯一残った方久と語り合っていると、瀬戸、祝田村の百姓が今川に徳政令を願い出たと、なぜか方久の家人の辰がお知らせにやってきます。これにて、今川が井伊に命じた徳政令を直虎が拒否するという史実エピがスタートします。

一方、政次は直之、六左衛門に声を掛け、抱き込みを図るかのような動きを見せます。どう見ても裏切っている「ようにしか見えない」政次さんにミゾミゾしますねぇ。

2017年 大河ドラマ「おんな城主 直虎」キャスト(配役)
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