大河ドラマ「軍師官兵衛」 第41回 男たちの覚悟 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日時:2014/10/12 20:36

前回、「関東の連れション」をスルーして、史実としても徳川の国替えは規定事項だったのに「秀吉の心変わり」に改変されたため、小田原開城後にザワつくことになってしまった徳川家中。ドラマなんだから史実を改変するのもいいのですが、その代わり史実よりも面白くしていただきたい。宇都宮に続き、2回目の本領安堵詐欺とはまた、引き出しの少ない脚本家です。

で、そこにノコノコやってくる官兵衛。「こたびの国替え、天下のためになるかどうかは、徳川様しだい」とか言い出します。何やら気取った言い回しですが、何が言いたいのかイマイチはっきりしません。まぁ、徳川の腹を探っているのでしょうが。しかし、

家康「天下のため、関東で力を養っておくとしよう」

とは、聞きようによってはかなり不穏当。「秀吉に対抗できる力を付けとくぜ」と言っているようにも取れます。それに納得して辞去する官兵衛。この時点ではまだ豊臣政権を支える立場、意志の官兵衛なら、家康の力を削ぐことを考えるべきですが……。 聚楽第では、おねに仲介させて秀吉と一献。半兵衛を引き合いに出して唐入りを諫めますが、あえなく失敗。この官兵衛さんは交渉が実にヘタクソだから仕方がありません。

先週死亡フラグを立てた秀長は、既に瀕死。後事を利休と官兵衛に託します。

天正18年(1590年)11月7日、朝鮮通信使が来日。このドラマはいくらかまともなので、江が同席するような馬鹿げたことはありませんでした。ごく普通に秀吉が上機嫌で言いたいことを言い、勝手にさようなら。朝鮮通信使困惑、小西行長脂汗を吹き出してフルフル。

官兵衛が純喫茶利休に来店すると、利休と行長がお待ちかね。穏便に済まそうとして、目的を誤魔化して朝鮮に通信使を派遣させたとゲロ。秀吉にバレたら打ち首もの。どーしーよー。

行長「プリーズヘルプミー」

朝鮮との交渉を実際に担当したのは宗義智で、「秀吉への服属」ではなく「統一の祝賀」のための派遣と偽ったのも宗義智なんですが。

こうして、行長を救うため、またも秀吉を諫止することにした官兵衛は、ゴールデンティールームに秀吉を呼び出します。すると官兵衛の代わりに利休が諫言百烈拳を猛然とたたき込みます。どさくさに紛れて朝鮮通信使の真相も突きつけて唐入りを批判。秀吉をキレさせます。

この流れなら、利休と一緒に行長も処罰されちゃうのでは? 「え? 通信使のことバラしちゃったの? 俺どうなるの」(行長)

激おこプンプン丸の秀吉に、ここぞとばかりに三成が讒言を垂れ流します。

三成「殿下の威光を笠にやりたい放題でございます」

ん? 三成君、自己紹介ですか?

こうしている間に、天正19年(1591年)1月22日、秀長死亡。適当な扱いの秀長でした。そして利休は蟄居。官兵衛が訪問すると、まずはお茶の指導。その利休の様子から、詫びを入れるつもりがないことを悟る官兵衛。対明戦を想定して官兵衛の代わりに諫言したと真意を語る利休。

そして2月28日、利休切腹。デスラー総統の利休っぷりは実に素晴らしかった。ちゃんとした役者さんがまた退場です。

まだまだ死人が続きます。今度は鶴松が死亡。しばらくメソメソしたものの、突然復活。大坂で緊急ミーティングを開催します。九州勢に前進基地の築城、ヒゲが似合わない三成に造船を命じます。

あらためて「朝鮮はまだ従っていない」と繰り返す官兵衛ですが、秀吉は取り合いません。官兵衛の説得方法はいつも一本調子で同じことしか言わないし、自分の主張を前面に出すだけなので相手に刺さらないんですよねぇ。

で、朝鮮との交渉失敗を普通にバラされた行長はどうなったんだ。

2014年 大河ドラマ「軍師官兵衛」キャスト(配役)
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