大河ドラマ「軍師官兵衛」 第29回 天下の秘策 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日時:2014/07/20 22:01

今回は、ムダな場面も「比較的」少なく、なかなかのクオリティ。いらなかったのは、嫡子のくせに伝令役なんぞに志願してママに褒められてる長政のくだりくらいです。伝令は重要な役目ではありますが、黒田の跡継ぎとして君は官兵衛の側で学ぶべきことがあるのではないか? ま、やたらと槍働きをしたがるところも含めて、ヒップのyou!って感じです。漢字では「匹夫の勇」ですが。

6月3日、黒田黒い官兵衛と暗黒寺AKの緊急ミーティングからスタート。ちなみに、本能寺の変から山崎の戦いまでのタイムテーブルは、江の大移動(神君伊賀越え-安土城-清洲城)は可能か?文末の表を参照ください。異説もありますが、今回のドラマもこの表のスケジュールで進行しています。

官兵衛のぶっちゃけトークにさすがのAKも動揺するも、官兵衛と2人で天下を動かすという甘美なエサに食いつきます。残る懸案事項は高松城の宗治ですが、ここでは織田に寝返るよう説き伏せることで合意。

続いて、羽柴本陣にて首脳陣に情報公開。官兵衛が説明するも、まとまりません。三成なんぞは、「長浜を見捨てるというのか」と食ってかかる始末。いずれにしても備中にいては長浜城を守りようもないというのに、コイツはバカだなぁ。 こんな有様でも、秀吉のトークで一気に弔い合戦に向けてまとまります。このあたり、参謀と大将の格の違いが表現されていて、珍しく脚本ぐっじょぶ。

再び宗治を説得するAKですが、腹を切る意志は揺るぎなく、AKも宗治切腹の線でまとめにかかります。官兵衛も今回はあっさりと切腹を既定路線として隆景の陣にお使い。

信長出馬をブラフに使い、不自然に急ぐ和議を迫る官兵衛。ノベライズよりもやりとりが若干カットされていましたが、とにかく和議が成立。この間にちょいちょい挿入されるAKの表情がすばらしい。この役者さんいいな。

6月4日。宗治が舟で登場。一緒に乗っているのは、兄の月清と家臣の季近信賀&介錯人。ひとさし舞うと、切腹。備中高松総長、ここに散る。ここに来て「官兵衛……会えてうれしかった」というセリフは蛇足以外の何物でもなくて残念でしたが、最後までさわやかな宗治でした。宗治がらみの脚本も実によかった。この脚本家はムラがありすぎるようです。

切腹した宗治ががくっと倒れた後、ワンダーコアで起き上がったりしなくて本当によかった。

このタイミングで、隆景ガットメール! 光秀より、信長死亡のお知らせです。

同じ頃、信長の死を知った姫路は又兵衛をメッセンジャーに起用。そして水飲み場で長政と又兵衛が偶然再会するという実にご都合主義な展開。「しょせんドラマだよな」と現実に引き戻される瞬間です。

そのころ、ルビー家康は伊賀クエスト中。移動中に敵とエンカウントし、戦闘画面に移行。家康パーティーは全員「戦う」コマンドを選択して、何体か倒すと敵の逃亡で戦闘終了。『江』のときより遙かにまともな伊賀越えです。おでこオクトパスも地味に活躍。

安土城に入った光秀は、細川藤孝からのメール着信に大喜び。が、藤孝は出家することで光秀への同心をスルー。

メールつながりで、次に秀吉に場面転換。ドラマではカットされていましたが、ノベライズではまずデビルマン清秀からのメールを官兵衛に見せるところから始まります。信長の死に動揺する義兄弟をつなぎ止めるため、ということで秀吉はメールを作成。

ドラマは、この秀吉メールを官兵衛が見るところからスタート。信長も信忠も生きているという嘘メールをスパム配信します。

官兵衛は、人質交換のため再び隆景の陣にお使い。毛利の旗をレンタルしたいという官兵衛に、信長が討たれた件を持ち出す隆景。バレちゃった! 官兵衛ピンチ!

が、隆景に官兵衛を切るつもりも和議を反故にする気もなく、旗を貸与。さらに、堰を気って周囲を水浸しにし、追撃できないようにする策を隆景の案にしたところは面白い(羽柴軍が退却時に堰を切って追撃を防いだのは事実)。隆景の大老就任に向けたフラグが立ったようです。

6月6日、備中-姫路マラソン開始。このタイミングでやっと光秀メールを受信した元春。大激怒するも、宗治の死を持ち出されて沈黙。

6月7日、光秀に勅使。朝廷、やっちまったな!

2014年 大河ドラマ「軍師官兵衛」キャスト(配役)
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