大河ドラマ「八重の桜」 第44回 襄の遺言 感想

カテゴリ:八重の桜
日時:2013/11/03 22:21

今回は時系列入れ替えて、ニイジマジョーの生死をめぐって視聴者の気をもませる演出が特徴。月日が行ったり来たり、ちととっちらかった印象です。ノベライズは奇をてらうことなく時系列通りに話を展開しているので、演出レベルでの改変かもしれません。まぁ、ニイジマジョーは1890年まで生きるので1884年の今回で死ぬわけもなく、ジョーが倒れて死にそうになってる場面を先に出してミスリードしているあたり、小賢しさに苦笑してしまいます。以下では、ドラマの演出を無視してエピソードを時系列順に戻しています。

明治16年(1883年)12月、徴兵制度改革。私立学校から徴兵猶予の恩典がなくなり、私立学校ピーンチ。そこでニイジマジョーは津田梅子の仲介で、明治17年(1884年)2月に伊藤博文邸を訪問。徴兵猶予について直談判に及ぶも相手にされません。伊藤さん、なかなか手厳しい。

帰宅したジョーは、珍しくプンプン。この人が怒ってる場面って初めて? ちなみにノベライズではこのくだりは順番が逆で、プンプンしていたジョーが八重に諭されて「自分が政府に働きかけるべき」と思い直し、伊藤を訪ねるという展開でした。 同じく2月(の下旬?)に容保が病臥中の照をお見舞いに訪問。場所は飯野藩保科邸。病臥中にもかかわらず、照は身支度を調えてお出迎え。照さん、52歳(数え53歳)には見えないなー。

ノベライズでは、容保と照が捨松と大山巌の結婚、八重と覚馬が学校を作って、鉄砲じゃなくて学問を教えていることなども語り合っているのですがバッサリカット。

場面は再び京都。八重と覚馬が話していると、広沢が青木栄二郎を連れて登場。さあ、八重が時栄を屋敷からたたき出すフラグが立ちました。

ノベライズでは、折に触れてジョーの体調が悪いこと、土気色の顔、心臓が弱っていて船で長旅をするのは勧められないと医者に言われていることが繰り返し出てくるのですが、ドラマではいまいち伝わってきません。今回は時系列を入れ替えるような小細工はしても、肝心な描写が不十分。雑な演出です。

ともかく、4月にジョーがヨーロッパへ出発。

7月、女学校の舎監室で生徒の不満を聞いた八重がアリスちゃん&フランシスちゃんと対立第1段階。八重に口出しされて、イラっとするアリスちゃん。

山本家では、時栄に対する青木の態度が既に間男モード。ドラマでは青木の服が濡れることになっていましたが、ノベライズでははねた水が時栄の首筋を濡らし、「艶やかな肌の上を水滴が転がる。時栄は濡れたうなじをてぬぐいでぬぐった」と、ちと色っぽい場面になっちゃってます。

8月、ドイツからスイスに入ったニイジマジョーは、サン・ゴタール峠のホテルについたところで心臓発作。死を覚悟したジョーは、遺言を書き始めます。それからしばらくして、ドア越しに「今夜が山田」という声を聞き、「月の光……きれいだ」というアバンの場面に。

9月、ニイジマジョーから謎のメールが到着。続いてサン・ゴタールのホテルからメールが到着。両者の日付から、覚馬が事情を洞察。

数日後、女学生謹慎処分を知った八重がアリスちゃんたちにかみつきます。対立第2ラウンドレディーゴー。八重とアリス&フランシスちゃんの対立がのっぴきならないレベルになったところで、佐久が舎監を辞めることで事態収拾。

八重と佐久が帰宅すると、ちょうど青木の視線を時栄が意識したところ。八重の烈女伝説がまた1ページ……。

2013年 大河ドラマ「八重の桜」キャスト(配役)
大河ドラマ「八重の桜」 主要人物年齢年表(会津編)
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