大河ドラマ「八重の桜」 第10回 池田屋事件 感想

カテゴリ:八重の桜
日時:2013/03/10 21:53

今回は、「象山の奇策」あらため「池田屋事件」。会津と長州にとってのターニングポイントとはいえ、タイトル変更には賛否両論ありました。私も当初は手垢の付いた有名な事件を使ったテコ入れ的施策? という印象を持っていましたが、見終わってみるとこの回は象山よりも池田屋事件の方が印象的かつ影響大であり、妥当な変更だったと感じました。

まぁ、ターニングポイントという点では、前回の「八月十八日の政変」で既に反長州という意味でのルビコンは渡っちゃった感はありますが。

物語は元治元年(1864年)4月、白馬の王子様 佐久間象山が覚馬の洋学所見学から。象山の国許蟄居から10年、唐突な復活です。 二条城では、慶喜容保、桑名藩主&京都所司代の定敬の3人が一会桑ミーティング。これで、高須四兄弟のうちの3人(慶勝、容保、定敬)が登場。残る茂栄の出番は?(この人は……難しいか)

容保は体調不良を理由に京都守護職辞任を願い出ているものの、慶喜の慰留に抵抗できず。

慶喜「貴公は帝のご信任がことのほか篤い」
慶喜「共に命を捨てる覚悟で、都をお守りいたそうぞ」

まぁ、慶喜はこういうヤツですからね。今回は配役も含めて妙にイメージ通り(笑)。

6月。象山は中川宮に開国論を開陳、得心させます。が、まだ足りぬ、と。

象山は、中川宮を通して孝明天皇を説得して開国の勅旨を出させ、それを阻む攘夷派から帝を守るため、帝を彦根城に遷座させる策を立てます。これが「象山の奇策」。確かに、タイトルとしてはちと弱いかな。

会津では、岡本から八重に縁談が舞い込みます。「後添えに」とのことで条件はイマイチですが、背に腹は代えられぬ権八と佐久は、炊事洗濯、機織り、お針、小笠原流、糸取り、畑仕事何でもできると猛アピール。まぁ、ウソはついてないけど。

そこで爆発音。角場で何やらかした? 八重が鼻の下をこすったら、煤がちょびひげのように付いてしまうお約束コント状態。『ホタルノヒカリ』見ているのかと思ってしまうような展開です。

6月5日、薪炭商枡屋に新選組が乱入。古高俊太郎を拉致って吊して緊縛プレイ。都に放火&帝を拉致る旨のメールも見つかり、対策ミーティングを開催する会津主従。ここは秋月の穏便策が採用されます。

が、単なる人殺し集団に過ぎない新選組のサルどもは、独断専行。池田屋に斬り込みます。こうして池田屋事件開始。歴史ってのは、時として大勢が見えないおサルさんの突撃が動かしちゃうこともありますしねぇ。大抵は悪い方向に動く訳ですが。

祇園囃子をBGMに、尊攘浪士をバッタバッタと斬り伏せる人殺し集団。やたらと小っさいちんちくりんの子供みたいなのが斎藤一で、髪型&喀血が沖田ね。「血を吐いたら沖田」って……見たことない役者さんなので分かりやすいキャラ立てで助かります。

池田屋事件、殺陣は良かったけど、やっぱり新選組ってキ○ガ○集団って印象を新たにするのみ。何でこんな人殺ししか能のない連中が人気あるのかさっぱり分からん。ま、もともとアノ連中に嫌悪感しか持ってないから、その偏見から脱却できないだけなんですが。

池田屋事件をなじる象山。相変わらず白馬の王子様状態で目立つ目立つ。会津の護衛などかえって危ないと、覚馬の申し出を拒否って去る象山。緋村剣心(のモデル)に斬られるフラグ完成です。

長州は1000の兵を率いて上洛。慶喜は二条城で在京諸侯を招集して対策ミーティング。って、ノベライズであの場面の意味が分かりました。ドラマの描写だと、他の出席者が諸侯(つまり大名)だとは分かりませんでした。

慶喜の穏便策に反対する容保。

容保「叡慮に反する振る舞い、武力にて一掃すべきと存じます」

すっかり急進的武闘派になっちゃいました。これはこれで困るのですが。

慶喜「会津の戦には付き合えぬ

土佐「ほんのひと月ばかり前、命を捨てて共に都を守ろうと仰せになったお方が」

というか、視聴者的には「ほんの数十分ばかり前」ですね。まぁ、慶喜ってのはそういうヤツですからね。私のイメージ的には違和感なしですね。それはともかく、会津では池田屋事件の責任問題という不毛な話になり、「神様のような人」秋月が「池田屋の一件の失策」を問われて失脚、公用方を外されてしまいます。彼を外したことで京の情勢や薩摩とのコネクションを切ってしまったのは、「会津の失策」でしたね。

場面は再び会津。川崎先生&八重の改良銃(スナイドル銃相当のオーパーツ銃)の製造が却下され、荒れる川崎先生。

前回は照姫の右筆オーディションに落ちて落ち込む八重を川崎先生が立ち直らせましたが、今回はヘコむ川崎先生を八重が支えます。

さらに場面は函館へ。ニイジマジョーがメリケンに密出国。

七五三太「さらば、日本……。窮屈な私の国」

彼がどんな窮屈な思いをしたのか分からないので、イマイチ感慨は持てませんでしたが、まぁ窮屈だったんでしょう。いってらっしゃい。

2013年 大河ドラマ「八重の桜」キャスト(配役)
大河ドラマ「八重の桜」 主要人物年齢年表(会津編)
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