大河ドラマ「平清盛」 第6回 西海の海賊王

カテゴリ:平清盛
日時:2012/02/12 22:15

前回の「西海に向かう清盛と東国に下る義朝」と同様、将来の正室(時子、由良御前)が登場するという清盛と義朝の対比構造が続いています。鱸丸のSAMURAIへのクラスチェンジの伏線も張られるなど、パイレーツ・オブ・セトウチアン話のようでいていろいろな要素が盛り込まれていました。

今回のMVPはなにげに忠正かな。保元の乱では泣かせてもらえそうです。

と、泣きのためのフラグが立ちまくりの忠正に対し、フラグ不足なのが盛康。清盛の乳父なのですが、2人の関係が薄すぎ。彼らの絆を感じさせるようなエピソードがもっとほしかったところです。イマイチ感情移入できず、これでは次回、泣けないではないか……。まぁ、泣かせどころは盛康が生前にXXをXXしていたところかな。けどXXのXXが盛康(異説あり)なのは周知の事実だしねぇ。 清盛らが西海でパイレーツ・オブ・セトウチアンしているころ、義朝は熱田に到着。熱田神宮を襲う賊を撃退し、大宮司の藤原季範にもてなされ、その娘を紹介される。恐ろしくありがちな展開……。それはともかく、後に由良御前と呼ばれる由良姫のツンデレっぷりが今後の見所のひとつ。今回は、義朝に鼻をへし折られて逆に「ドキッ」としちゃうという少女マンガみたいなノリですが。

由良ちゃん「何だ、源氏なの。名高き平氏ではござりませぬのね。面白うないこと」
義朝「おい、そこの醜い女」

今後、義朝不在の京に押しかけてくる由良ちゃん。ダメ義さん相手にツンデレをかましてくれます。実に楽しみ。

鳥羽院御所では、「大奥」などでありがちな、「廊下で行き会う女と女」展開。道を空けた璋ちゃんに、上皇の子が出来たと勝ち誇る得ちゃん。これまたシビれるようなありがち展開。ただ違っていたのは、璋ちゃんはそんなことを全然気にしない人だったということ。得ちゃんも璋ちゃんの天然爆弾の餌食になることになります。現在の璋ちゃんはいわゆる「無敵モード」状態だから、誰も勝てません。が、無敵モードはいずれ終わります。そのとき……。

もっとも、璋ちゃん的には「子ができた」程度で勝ち誇られても困るでしょう。1135年といえば、得ちゃんにとっては第1子ですが、璋ちゃんはこの時点で叔父子の崇徳帝を除いても鳥羽院との間に6人も子を生んでいます。しかも男子4人でうち3人が存命中(通仁親王のみ早世)。璋ちゃんとしては、「ふーん」という反応でも変ではないでしょう。ちなみに、得ちゃんが1135年に生むのは内親王。むしろ得ちゃんの方が焦る立場ですな。

話は再びパイレーツ・オブ・セトウチアン。いくつかのいいところを除くと、結構しょっぱい展開。

宋の唐船を探すため沖にこぎ出た清盛と通憲は、なぜか2人を補足していた海賊にラチられ、そこに加藤バニー登場。清盛はバニーちゃんに賭けを挑み、あっさり半自由をゲット。仲良く語り会い、挙げ句の果てにバニーちゃんにいいくるめられて意気投合。

何だこれ。
(まぁ、ノベライズでこの展開は知ってましたが)

平氏の宿営地では、清盛救出作戦ミーティング。忠盛の代わりになると申し出る忠正。清盛なんかどうでもいいが、忠盛にとってはそうではないのだろう、と。さらに、平氏が海賊に夜襲をかけた際、清盛を射ようとしていた海賊を倒したのも忠正。カッコいい! 泣かせる叔父ちゃんです。この人が敵になる部分をどう描くのか。実に楽しみです。

次いでバニーちゃんとのラストバトルで少年時代の鬱屈・葛藤を克服する清盛。唐船船内のコーンスターチっぷりから一転、甲板でのバトル、解決のシーンではコーンスターチがほとんどないクリアな画面に。曇っていた心が晴れ渡っていくという清盛の心象風景?と思うのは深読みしすぎかな。

それはともかく、バニーちゃんの処分を任された清盛、バニーちゃんを仲間にする落とし文句が

共に生きてはくれぬか

って。それは普通プロポーズの言葉では……。こうしてバトルった末に清盛の仲間になるバニーちゃん。ジャンプ的な幼稚な展開。まぁ「太平記」の石のようなウザキャラになられても困るしねぇ。

「俺は海賊王になるぞー」(バニーちゃん&清盛)は正直どうでもいい。

大河ドラマ「平清盛」キャスト(配役)
大河ドラマ「平清盛」 主要人物年齢年表
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