大河ドラマ「功名が辻」 第24回 蝶の夢

カテゴリ:功名が辻
日時:2006/06/18 21:54

場当たり的なエピソード作りばかりしてるから、毎回何かしら違和感が生じている。今回は、光秀に対する一豊の異常な感情移入。以前から懇意にしていたが、そもそも秀吉の家臣の一豊が光秀と親しく付き合うというのがヘンテコなわけで。

百歩譲って、一豊が光秀に共感していたのはよしとしよう。しかし、今回の光秀は謀反人。これまでとは違うのである。一豊はもともと父の仇として信長を狙っていたが、(むしろ一豊の出現にビビっていたように見えた)信長の神々しさに惹かれて織田家に仕官。それほど心酔していた信長の死には大して動揺もせず、その信長を殺した光秀にむしろ心を寄せる始末。お前は何がしたいんだ?>一豊

原作の一豊は分かりやすい。まっすぐに光秀の首を狙って奮戦。んが、山崎ではろくな働きができず、それどころか敗走する光秀が小栗栖の間道を通るのは「ちょっと考えればわかること」と千代にバカにされていたが。 清洲会議の顛末は「新史太閤記(下)」から。セリフもほぼ丸写し。やはり、司馬遼の文をそのまま脚本化したシーンは相変わらず安定している。フツーに大河ドラマとして楽しめる。ちなみに、秀吉が三法師を手なずけ(もちろん千代は一切出てこない)、三法師を抱いたまま諸大名の拝礼を受けるシーンは、「新史太閤記」では清洲会議の3日後のエピソードとしていた。千代がウザかったことを除けば、ドラマはうまくまとめていたね。

ラストの長浜城キャンセルは笑った。逃げる秀吉と呆然とする一豊がよかった。

原作でも、一豊は山崎の戦い後に近江長浜3000石+長浜城番となるが、清洲会議で長浜城を勝家(正確には、勝家の養子勝豊)に譲ることになったため一豊の長浜城番はお流れになる。この辺りの脚本&演出は、珍しく原作よりもドラマの方が面白かった。

来週は、大石オリエピ回か。これまでのところ、オリエピ回はすべて絶望的なまでにつまらなかった(新右衛門のクソガキとか)が、次回はどうなることか。まぁ、予告を見た限りではショーモナイ話になりそうだな。