大河ドラマ「軍師官兵衛」 第10回 毛利襲来 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/03/09 22:57
天正4年(1576年)5月、毛利襲来。英賀合戦は、『黒田家譜』では天正4年になっているのですが、実際には天正5年だったようです。『黒田家譜』準拠にしたため第一次木津川口の戦いが英賀合戦の後になってしまいました。まぁ、これにより

英賀合戦勝利、ヤッター!
 ↓
木津川口の戦いで織田が敗北、ガビーン!

という展開になってドラマ的にはオイシクなった面もあります。

毛利軍5000にすっかり浮き足立つ小寺陣営。小寺政職さんもビビって大げさにコケる寒い演出。赤っ鼻といい、このドラマにおける政職のキャラ造形は完全に失敗してるな。笑いどころとしても全然面白くないし。政職のキャラしだいでは、官兵衛との関係で厚みのあるドラマが作れただろうに、あーツマンネ。

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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第9回 官兵衛試される 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/03/02 22:55
前回信長&家臣団の圧迫面接をパスした官兵衛君ですが、今回は半兵衛による採用試験。これをパスしないと、イザというときに松寿丸を助けてもらえません。ここはひとつ、半兵衛に認められて兵衛'z結成にもっていきたいところです。

で、妙にクールな半兵衛さんは秀吉の馬印たるひょうたんをポキポキもぎながら官兵衛を次々に論破。話の内容よりも、ひょうたんをどうするのかが気になってしまいました。ひょうたんには毒があるので食べるはずもなく、容器にするくらいしか使い道がないような……。中身を腐らせるときかなり臭うらしいけど、自分で作るのかなぁ。半兵衛、意外に暇なのか。

それはともかく、「それがしが聞きたいのは、播磨の形勢をいっぺんに変える手立てでござる」など、結構無理ゲーな課題を突きつけます。

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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第8回 秀吉という男 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/02/23 22:19
今回はまさに、「秀吉という男」。『軍師官兵衛』ではなく『秀吉』でした。特にこれといってキャラ立ちしていない、無味無臭の官兵衛では、竹中秀吉の前でかすんでしまうというもの。官兵衛は完全に脇役になってしまいました。今後、秀吉が死ぬまで(つまり物語のほとんど)がこんな調子になるのではないかと心配です。

内容はというと、天正3年(1575年)7月、信長に会う直前からスタート。織田家諸将の冷ややかな視線など、それなりに緊張感のある演出で、ここは悪くありません。

官兵衛がおもてを上げると、徐々に見えてくる信長。やはり、信長はここで初登場にした方が良かったと思いました。これまでの信長パートは脚本も演出も稚拙で全く面白くなく、時間の無駄でした。黒田には御師という便利な諜報機関があったのだから、信長や中央政局については御師を通した話にとどめ、まだ見ぬ信長に官兵衛がワクテカするだけで十分でした。

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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第7回 決断のとき 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/02/16 21:35
前回、浮いていた太兵衛が善助と義兄弟になり、ぼんやりといい感じになった黒田家を安国寺恵瓊が家庭訪問。いぶかしむ黒田家一同。今回から、官兵衛の弟である兵庫助(利高)ふんわりと参入。これでKRD24は4人に。今回はもう1人増えますが。

恵瓊と会うことにした官兵衛さん。互いに腹の探り合い。2人とも笑顔なのにピリピリとした緊張感がある名場面……にはなりませんでした。演出が悪いのかな。

「死を3年は秘密にせよ」(『甲陽軍鑑』)という信玄さんですが、死んで1年も立たないタイミングで官兵衛も恵瓊もみんな知ってるのはギャグですか?

そして恒例の信長中継。天正元年(1573年)9月、浅井・朝倉戦終了。論功行賞として北近江をもらう藤吉郎。さらに木下から羽柴へのリネームが認められ筑前守の受領名までゲット。

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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第6回 信長の賭け 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/02/09 22:06
まずは>信長中継から。元亀2年(1571年)9月12日の比叡山焼き討ちをサラリと流し、村重の信長評の下地作り。

そして場面は元亀3年(1572年)の姫路へ。松寿丸も5歳になり、ウナギを持ってきた休夢を驚かせます。つまり、視聴者に対して「前回からこれだけの時間が経過したんだよ」ってことですな。

しかしまぁ、ウナギとは分かりやすい。で、そのウナギを食べる官兵衛を見る光のワクテカ顔が笑えます。ノベライズでは、光の視線を「もの言いたげ」と表現していますが、映像ではそれ以上の気合いというか期待がこもっていたような……。

側女を勧めるあたりも当時の作法通りで好ましい。ま、官兵衛は結局側室を持たなかったわけですが。

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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第5回 死闘の果て 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/02/02 21:48
今回は織田中継からスタート。永禄10年(1568年)9月、信長上洛。厳正な治安維持令(一銭切り)で治安を回復します。もちろん、信長ウオッチャーの官兵衛は早速、実に正確に信長の政策&京の情勢をゲット。

続いて、武兵衛とお国の会話で官兵衛の有名なエピを語らせ、黒田のケチもとい倹約ぶりを描写します。不要品を下げ渡すのではなく払い下げることで、不平が起こらぬようにするというヤツです。ここの処理は自然でうまいな、と思う半面、いくら何でもあんなボロを払い下げなくてもよかろうに……。やはり倹約というよりケチに見えてしまいます。

と、武兵衛がナチュラルメイクでむしろ可愛くなった中川翔子とモジモジトークを繰り広げているうちに月日は流れ……

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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第4回 新しき門出 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/01/26 22:04
前回の堺旅行から2年後の永禄10年(1567年)。やっとおたつの死から立ち直った官兵衛は土木作業員に。

そのころ、越前の一乗谷城では>義秋が上洛の兵を挙げない朝倉にイライラ。吹越満ならやってくれるはず、と思っていたのですが割と普通。テンプレまみれの本ドラマなのに、義昭を面白キャラにするという大河のテンプレは外すのか? 脇息を倒してコケるだけとは残念。

それより、明智光秀の「コレジャナイ」感は異常。とても残念です。

イラ立った義秋は、「私と一緒に上洛しませんか?」スパムメールを一斉送信。これを受信して舞い上がる小寺政職さんですが、職隆も受信していると聞いてガッカリ&疑心暗鬼。そこで、官兵衛を取り込むべく一計を案じます。

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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第3回 命の使い道 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/01/19 22:32
というわけで、前回の直後からスタート。急を聞きつけ浦上城に駆けつける官兵衛ですが、赤松勢は撤退済み。おたつは官兵衛の腕の中で息を引き取ります。自害したのか赤松兵の手に掛かったのか、ドラマでもノベライズでも直接的な描写がありませんが、ドラマの感じだと赤松兵に刺されたように見えました。官兵衛への想いをあきらめ、「幸せになります」と言って嫁いだ当日にこの有様は不憫でなりません。

なお、浦上清宗小寺(黒田)職隆の娘との婚礼の日に赤松に攻められ討ち死にしており、事件の大枠としては史実通りです。

そのとき、本ドラマの名物、東海からの中継が入ります。何と、竹中半兵衛が稲葉山城をわずかな手勢で乗っ取ったとのこと。まあ、あまりにも有名な話なので委細は省略。それより気になったのはその後のシーン。

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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第2回 忘れえぬ初恋 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/01/12 21:26
元服からほどなく、小寺政職に近習として使えることになった官兵衛。パパ職隆が割と月並みな処世術をアドバイス。

そして永禄4年(1561年)、御着城に初出仕。櫛橋パパからは懇ろな言葉をかけてもらいますが、同世代の櫛橋ジュニア&田辺庄右衛門はライバル心むき出し。とても分かりやすい構図です。ありがちなパターンとしては、官兵衛が左京進の危機を救うなり勝負に勝ってよき好敵手(とも)になるという安っすいジャンプ的展開が考えられますが、少なくとも第1クール内は官兵衛と左京進が仲良くなることはなさそうです。

永禄5年(1562年)、赤松政秀が小寺領に攻め込む。迎え撃つ小寺勢。沿道に立って初陣の官兵衛を見送るおたつ。ここもまた様式美(独創性がないともいう)。

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大河ドラマ「軍師官兵衛」 第1回 生き残りの掟 感想

カテゴリ:軍師官兵衛
日付:2014/01/05 21:08
いよいよ始まりました、2014年の大河ドラマ。ノベライズで14回までの内容は知っているのですが、この『軍師官兵衛』は王道というか、実にスタンダードな話です。良く言えば「破綻もなく安心して見ることができる」のですが、「意外性がない」とも言えます。第1回がそうであったようにテンプレ的な展開が多く、もう少し冒険がほしかったところ。でも、冒険しすぎたら叩くわけで、我ながら勝手なものですが。脚本が中庸的である分、演出が重要になってくるわけですが、ミュージカルはいかがなものか。

では今回の内容。冒頭は天正10年(1590年)、小田原征伐の場面から。大河のお約束、物語の中盤を先取りして主役を見せておくというシーンです。子役中心の話の前に本役の官兵衛を出すことだけが目的のエピなので、スルーします。

で、子役時代にさかのぼって物語開始。永禄元年(1558年)の播磨・姫路です。若(万吉)と、長じて家臣になる(けど序盤で討死する)武兵衛が登場。子役たちの追いかけっこや、やんちゃな若に振り回される傅役(母里小兵衛)など、第1回のテンプレ的な要素がほほえましい。

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